食への情熱とオープンな風土が魅力。京丹波町のふるさと納税人気返礼品をインタビュー PR

食への情熱とオープンな風土が魅力。京丹波町のふるさと納税人気返礼品をインタビュー

京都府のほぼ中央部に位置する京丹波町は、豊かな自然と食文化の発達が特徴的な町です。古くから多彩な食材を町内外に広め、「食の宝庫」としてファンを惹きつけています。

今回お話を伺ったのは、京丹波町役場 産業建設部 商工観光課の一瀬紳司(いちせ しんじ)さん。京丹波町が誇る魅力的な食材や、ふるさと納税で人気の返礼品と店舗型ふるさと納税の導入、町全体で取り組むリブランディングについてご紹介いただきました。

京都の自然に囲まれた「食の宝庫」、京丹波町

京丹波町役場の外観画像

―本日はよろしくお願いします。まず京丹波町の特徴について教えてください。

京丹波町は京都府の中部にあります。町全体の約82%が森林で、見渡す限り山に囲まれた町です。

農業が盛んで、丹波栗や丹波黒豆が名産品として知られています。またワインや地酒の製造、畜産業では牛肉、鶏肉、豚肉、鴨肉、チーズ、牛乳など、「食の宝庫」と呼ばれるようにさまざまな食材が生産されているのが特長です。ワインは京都府唯一のワイナリーで製造されていて、「和食に合うワイン」をテーマとされています。

京丹波町は食材を京都市に卸してきた歴史もあり、食文化に対して強い情熱を持つ町です。観光で来られた方にも、京丹波町の食材をぜひお持ち帰りいただけるようおすすめしています。

―食通の方にはたまらないですね。おすすめスポットはありますか?

まずおすすめしたいのは、年間約300万人ものお客様がいらっしゃる「道の駅 京丹波 味夢(あじむ)の里」です。町内の食材を中心に、おいしいものがたくさん揃っています。

他にも流れ落ちる水が琴糸のように見える「琴滝」や、山に囲まれた閉校した学校を活用したイタリアンカフェ店、乗馬体験ができる牧場など、自然と触れ合いながらゆっくりできる場所が豊富にあります。

京丹波町の魅力に出会える「京丹波マルシェ」

―「京丹波マルシェ」というイベントがあるそうですね。どのようなイベントでしょうか。

「京丹波マルシェ」は、町内事業者等による京丹波ならではのメニューの販売、特設ステージでの催し物、ワークショップの開催、特産品が当たる抽選会など、京丹波町の魅力を存分に味わえるマルシェイベントです。

今年(2023年)10月に実施した京丹波マルシェは、2年前に新築された京丹波町役場の新庁舎駐車場を活用した特設会場で開催しました。この新庁舎はその96%が京丹波町産の木材でできた木造建築の建物です。

―木の温かみがあると同時に、ガラス張りで開放感も感じます。今回開催されたマルシェについて詳しく教えてください。

今回は飲食や特産品のブースだけでなく、移住相談ブースや庁舎見学タイムを設けたり、伝統芸能に携わる方々に和太鼓演奏を披露していただいたり、移住された方や図書館がブースを出したりと、さまざまな方がプレーヤーとなって関わるイベントになるよう設計しました。

今後も飲食を楽しんで買い物をするだけでなく、参加者が京丹波町の何かに出会ってつながりが作れて、余韻が残るような場にしていけたらと思います。

日本最古の栗産地!京丹波町のふるさと納税・人気返礼品

つややかで大粒の京丹波栗の画像

―つづいて、京丹波町のふるさと納税について伺います。どのような返礼品が人気ですか?

まず京丹波町は栗の名産地で、地域自慢の「京丹波栗」はふるさと納税返礼品としても非常に人気があります。8月頃から先行予約を開始し、11月の中旬頃まで受付している返礼品です。低温熟成の栗や生栗、焼き栗、モンブランなど、さまざまな形で返礼品をご用意しています。

―なぜ栗の生産が盛んなのでしょうか。

京丹波町は周囲を山々に囲まれているため、内陸性気候によって濃い霧が発生します。その冷却効果によって、甘みが閉じ込められて育つのが、大粒で風味の良い京丹波栗です。日本最古の栗生産地である京丹波の栗には1,000年以上の歴史があり、平安時代の文献によると当時は朝廷に献上されていたといわれています。

江戸時代の参勤交代の際、海岸部に暮らす方が山間部の丹波で栗と出会い、荷物に詰めて持ったことで全国に広まったとも聞いています。

―長く愛されている名産品なのですね。他にはどのような返礼品が人気でしょうか。

枝付きの鮮度が高い状態でお送りする「黒枝豆」も好評で、枝から切るところからご家庭で楽しんでいただけます。枝豆はどれも日が経つにつれて黒ずんでいきますが、京丹波町の黒枝豆は、黒くなるほど芳醇な香りと味のコクが強まるのが特徴です。

他にも「京丹波ぽーく」、京丹波の高原で育てられた苺「あきひめ」など、完全に京丹波町産のさまざまな特産品からお選びいただけます。

店舗型ふるさと納税で「手触り感のある寄附」を設計

京丹波町の店舗型ふるさと納税告知画像

―「店舗型ふるさと納税」のお取り組みについても教えてください。

ふるさと納税というと、ECサイトを見るようにふるさと納税サイトを見て、返礼品を選んで寄附をするという流れが一般的かと思います。

一方、店舗型ふるさと納税とは実店舗や施設で直接寄附を行い、その場ですぐに返礼品を受け取れるシステムで、いわば商品購入の新たな決済手段として選択いただけます。京丹波町では2022年9月から導入しました。

―なぜ店舗型ふるさと納税を導入されたのですか?

従来のインターネット申し込みによるふるさと納税だと、手続きが済んだらそのまま時が過ぎてしまい、寄附者の方にとって「京丹波町に寄附をした」という実感、手触り感が足りないのではないかと感じていました。

そこで、この町に来てくださった方が寄附という非日常の体験をして、人と直接触れ合えれば、より「京丹波町に寄附をして良かった」と思っていただき、今後も京丹波町とのお付き合いが続いていくような関係性を築けるのではないかと考えて導入に至りました。

また一般的に、生鮮食材の返礼品をインターネットで申し込むと、写真で見た商品と自宅に届いた現物に違いを感じることがあるのではないかと思います。

その点、実際に自分の目で見て食材を選べる店舗型ふるさと納税では、イメージギャップがほぼありません。納得した上で返礼品を持ち帰れるのも寄附者の満足につながると考えています。

―店舗型ふるさと納税で寄附をされた方や、お店の方のお声をお聞かせください。

寄附者の方からは「思ったより手続きが簡単だった」「また寄附をしたい」といったお声をいただき、リピート率が高いです。

お店の方からも「ふるさと納税をきっかけに来店された方も多く、新規顧客が獲得できた」と好評いただいています。

お店との接点を通じて京丹波町自体のファンも増えていくと思いますので、ふるさと納税という制度を今後も活用して、京丹波町の関係人口を増やしていけたらと思います。

私たちには寄付者の方のお顔が見えて、寄附者の方にも事業者の顔が見えることで、京丹波町とのつながりを感じていただける方が少しずつでも増えたら嬉しいです。

栗のニーズと生産者を増やしたい!「京丹波栗リファインプロジェクト」

―ふるさと納税で集まる寄附金について、京丹波町ならではの使い方はありますか?

どこの自治体にも共通する子育て支援や防災、産業支援といった使いみちの選択肢はもちろん用意しておりますが、令和3年からは「京丹波栗リファインプロジェクト」という取り組みも始めました。特別な甘さと大きさを誇る京丹波栗をもっと多くの方に知っていただき、生産拡大にもつなげていくことで産業活性化を図ることが目的です。

ブランド認知拡大と販路開拓、栗の苗木購入や栗園の新設・改設といった京丹波栗生産者への支援を進めていきます。

―プロジェクト開始には何かきっかけがあったのでしょうか?

令和3年は雨期が長く、栗の収穫量が大きく下がってしまいました。このままだと産業全体が危うく、また、栗農家の高齢化や担い手不足によって生産量が減っていますので、ふるさと納税制度を活用して寄附をいただき、栗の安定供給と栗産業の活性化を図ろうと考えたのが開始の経緯です。

―プロジェクトの具体的な活動についてお聞かせください。

「作れば売れる」、そういったニーズがあれば新たに栗農家になろうという方も増えると仮定しており、まずは京丹波栗について消費者の皆さんに知っていただき、ニーズを増やす必要があると考えています。

そこで今年始めたのが、京都市にある「HOTEL THE MITSUI KYOTO」との提携による「京丹波栗アフタヌーンティーフェア」です。10月1日から11月30日まで、京丹波栗のモンブランやムース、京丹波ワインでコンポートした洋梨のスイーツなど、さまざまなメニューを提供していただきました。

―反響はいかがでしたか?

連日かなりの盛況で、週末はレストラン部分以外のスペースも使用してアフタヌーンティーを提供されたそうです。

有名なホテルのお力をお借りしたことで、京丹波栗生産者の皆さんにも、この食材の魅力と味わいを改めて感じていただけたと思います。京都市を訪れる観光客や海外の方に対しても、京丹波栗の魅力を伝えやすいイベントだと感じました。

「町全体で栗産業を盛り上げよう」と旗を振ることでさまざまな人が呼応し、「私も栗を作ってみたい」「老後は栗を作ろう」といった声も増えてきています。今後もしっかりと根を張って産業を支援していきたいです。

―新たな栗農家さん誕生につながりつつあるのですね。農業は初めてという方も興味を持っていらっしゃるのでしょうか。

異業種からの参加は増えています。ことわざで「桃栗三年柿八年」と言いますが、京丹波栗のような大粒の栗が安定的に収穫できるまでに、実際は5年から7年ほどかかるのをご存知でしょうか。

そのため、定年退職の5年前に栗の苗木を植え、週末に栗の管理をして、定年を迎えた頃に第二の人生として栗農家業をスタートされる方もいらっしゃいます。

町という枠を超えたコミュニティへ。リブランディングに込めた思い

京丹波町の新たなプロモーションキーワード「GREEN GREEN KYOTAMBA」ロゴ

―今後の展望をお聞かせください。

京丹波町のファンをもっと増やしていきたいという思いがありますので、EC型のふるさと納税でも店舗型ふるさと納税でも、食の宝庫である京丹波町の魅力を一層プロモーションしてまいります。ただ単に寄付額を増やすという目線ではなく、町のファンを増やすという点を重視していきたいですね。

また、今年10月に京丹波町はまちのリブランディングを行いました。「GREEN GREEN KYOTAMBA(グリーン・グリーン・京丹波)」をプロモーションキーワードとして、町に関わる全ての方が主体となって京丹波町の魅力を発信していくための取り組みです。

京丹波町は山間部に位置するということもあり、過疎化と地域経済縮小が進んでいます。そのためこの町の約12,000人の人口だけでまち作りをするのではなく、町外に暮らす京丹波町に想いのある方や、京丹波町が誇る食材のファンの皆さんともつながりながら、町という枠を超え、「想いでつながるコミュニティ」になっていくという宣言をしました。

―プロモーションキーワードについても教えてください。

京丹波は緑豊かな町なので、その「グリーン」を強調しています。また、「グリーン」には自然、健康、成長、新鮮さ、前向きな姿勢といった意味も込めていて、さまざまな「グリーン」が存在する多様性と、こだまのように共鳴していくことを表現して「GREEN GREEN KYOTAMBA」がキーワードになりました。

―ロゴもかわいいですね。山の稜線を表現しているのでしょうか?

ロゴは山の稜線と、京丹波町の「波」をイメージしてデザインしました。京都という土地はどちらかというと伝統と格式を重んじる少しクローズドな印象を持たれているかもしれませんが、京丹波町が持つパッションやフレッシュなアイデアが開放感を持って伝わり、次々に波及させていきたいという願いが込められています。

また、濃い緑色は京丹波町の培ってきた歴史と文化を、淡い緑色は京丹波町の新たなアイデアやフレッシュな取り組みを表現しています。2色の緑を重ねることで、古くから続くものと新たな魅力を尊重させ合うという意図があります。

京丹波町の新たなプロモーションロゴ

ー深い意味が込められたリブランディングをお聞きして、今後の展開も大変楽しみです。最後にマネ会読者へメッセージをお願いします。

京丹波町は小さな町で自然豊かな、いわゆる「田舎」かもしれません。でもこの町にはオープンマインドで魅力的な方がたくさん暮らしており、多種多様でおいしい食材も豊富にそろっています。

ふるさと納税の活用はもちろん、ぜひ京丹波町に一度お越しいただけたら嬉しいです。心よりお待ちしています。

―本日は貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました!

京丹波町 産業建設部 商工観光課
商工観光係 係長 / プロモーション戦略室 主任

…続きを読む

気になるけど、なかなか話しづらい。けどとても大事な「お金」のこと。 日々の生活の中の身近な節約術から、ちょっと難しい金融知識まで、知ってて得する、為になるお金の情報を更新していきます。

…続きを読む