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豊かな自然と清流で育った農産物が自慢！兵庫県上郡町のふるさと納税返礼品についてインタビュー
兵庫県上郡町は、温暖な気候と豊かな自然に恵まれ、農産物が豊富です。また、歴史もあり町出身の偉人にちなんだスポットが人気の町です。
今回は、上郡町の人気のふるさと納税返礼品や寄附金の使い道などについて、上郡町役場地域振興課の嶋津健心さんにお話を伺いました。
桜の名所や歴史スポットなど見どころが盛りだくさんの上郡町
―本日はよろしくお願いします。まずは、上郡町について教えていただけますか？
上郡町は、県の南西部、岡山県との県境に位置しています。北部、東部、西部、3面が山に囲まれていますが、南側だけ少し開けていて、瀬戸内海に通じています。そのため、温暖な気候でとても過ごしやすい町です。
交通は、JR山陽本線と智頭急行が通っており、姫路市までは電車で約30分で行くことができ、アクセスも良好です。
町の中心には、名水百選の1つである千種川が流れており、そのきれいな水で育てられた農産物は町の特産品となっています。
特に力を入れて育てている野菜は、「モロヘイヤ」です。栄養価が高く、野菜の王様と呼ばれています。町内で育てられたモロヘイヤを粉末にして生地に練り込んだうどん「モロどん」という商品があります。癖がなく、つるっとして食べやすいうどんです。町内の飲食店でも食べることができ、それぞれのお店でオリジナルのメニューを提供しているので、お店ごとにいろいろな味を楽しめます。「モロげんきくん」という町のキャラクターもいるほど、モロヘイヤは上郡町の代表的な特産品です。
―おすすめの観光スポットはありますか？
町内各地に桜のきれいなスポットが点在しています。特に「さくら園」がおすすめです。10種類、約1,200本の桜が植えられています。品種によって咲く時期が異なるため、順番に見頃を迎えていきます。3月中旬から4月下旬くらいまで、長い間桜を楽しむことができます。この時期は、町内外からたくさんの方が訪れます。また、さくら園以外にも桜と電車を同時に撮影できるようなスポットもあり、ファンの方から人気を集めています。
―上郡町の歴史についても教えていただけますか？
上郡町出身の偉人は、赤松円心と大鳥圭介が有名で町内にゆかりのスポットがあります。
赤松円心は、南北朝時代の武将で、円心が築いたとされる「白旗城」があります。山頂に城跡があり、そこに登るまでは険しい山道になっています。お城好き、歴史好き、登山好きの方にも人気のスポットになっています。また、今まで一度も負けたことがない、落ちない城「白旗城」ということで、「落ちない」をかけて、合格祈願をされる方も多いです。駅前の観光案内所などで絵馬を買うことができます。
大鳥圭介は、日本の近代化に貢献した幕末から明治に活躍した偉人です。数年前に生家を復元し、「いきいき交流ふるさと館」として、圭介直筆の書物や関連資料を展示しています。第1、第3日曜日に「ふれあい喫茶」という形で地元の方が集まってお茶を振る舞っています。歴史好きの方が訪れて、地元の方のお話を聞くふれあいの場になっています。
リピーターも多数！数種類の中から選べるぶどうやお米が人気
―上郡町のふるさと納税について伺います。どのような返礼品が人気ですか？
上郡町で人気の返礼品は、ぶどうとお米です。
上郡町は昔からぶどうの栽培が盛んな地域があり、70年、80年くらい前からずっと栽培をされている農家さんもいらっしゃいます。ピオーネや瀬戸ジャイアンツ、シャインマスカットなどの品種が栽培されています。秋になると、町内に直売所が13箇所くらいできて、賑わいます。
ふるさと納税では、4～5種類を扱っています。様々な品種から好きなものを選択していただくこともできますし、詰め合わせとしていろいろな品種が混ざった返礼品もございます。また、上郡町は令和4年度から国のワイン特区に指定されています。ぶどうを育て、ワインやジュースを作っている事業所もあります。現在、返礼品にはありませんが、今後はワインも取り扱いができたらと考えております。
もう1つ人気なのが、お米です。ヒノヒカリ、キヌヒカリ、ミルキークイーンなどいろいろな種類があり、その中から選んでいただくことができます。上郡町は田んぼが多い地域で、水がきれいな千種川も流れています。その水で育ったお米はとても高く評価されていて、人気の返礼品となっています。品種や重さ、精米か玄米かも選択できます。
すべて地元の方の手作り！オーダーメイドの「手作り鎧兜」
―ご担当者様のおすすめの返礼品はありますか？
地元の方の手作りの「手作り鎧兜」が他の自治体さんにはないユニークな返礼品でおすすめです。
赤松円心に関連して、地元の有志の方が集まり「赤松手づくり鎧かぶと会」を結成して製作しています。この鎧兜は金属ではなく、厚紙を使っています。何度もニスを塗るなどして作られ、本物のような見た目で完成度が高いです。オーダーメイドで自分の体に合わせたサイズで製作されます。
この鎧兜は返礼品だけではなく、県内の着付け体験やお祭りなどでも使われています。毎年11月23日に行われる「白旗城まつり」では、この手作り鎧兜を着た、100人以上の武者行列が歩くイベントもあります。素材が紙のため、軽量で持ち運びも簡単なのでイベントでも人気です。
ふるさと納税が始まった初期の頃から扱っている歴史も長い返礼品です。飾るのも着るのもおすすめです。ちなみに、鎧兜は上郡町のふるさと納税の最高金額の返礼品となっております。
上郡町産モリンガを使用した化粧品も取り扱いを開始
―その他に、上郡町ならではの返礼品はありますか？
2023年の年末から取り扱いを開始した、「上郡の里スキンケアセット」です。モリンガはスーパーフードとして注目されていて、町内で力を入れて栽培している地域があります。モリンガの成分を抽出して作った化粧品がセットになった商品です。
―食べ物以外にも返礼品が充実していますね。寄附をされた方からの声をお聞かせいただけますか？
上郡町の寄附者は、リピーターの方が多いという特徴がございます。上郡町は知名度が低く、返礼品の数もそれほど多くないので、新規寄附者の獲得が難しいところがあります。
そんな小さな町にもかかわらず一定の寄附をいただけているのは、リピーターの方々のおかげです。
特にぶどうやお米は、「毎年寄附すると決めている」という声も多く、上郡町の農産物を気に入っていただいてリピートしてくださる方が多い印象です。
寄附金を子育て支援に活用
―ふるさと納税寄附金の使い道を教えてください。
寄附をするときに使い道を選んでいただけます。使い道は、「歴史遺産の保全と地域資源の活用に関する事業」「少子化対策と次世代育成に関する事業」「福祉と健康に関する事業」「情報発信とコミュニティの交流に関する事業」「その他、町長が認める事業」の5つです。
上郡町では、主に子育て支援に活用させていただいております。もともと幼稚園だった場所を改修して、「子育て学習センター」を開講させていただきました。ここで子育て相談や情報発信、施設を自由解放して子育てに使っていただくような活動をしています。また、町内の認定こども園の整備にも活用させていただいております。元プロサッカー選手に来ていただきサッカー教室を開いたこともあります。
たくさんの人に上郡町を知ってもらい、知名度向上につなげていきたい
―今後の目標や計画などがありましたらお聞かせください。
ふるさと納税を通じて上郡町のPRをして、上郡町の知名度を向上させたいと考えています。上郡町は小さな町なので、返礼品の数や種類も少ない状況です。ふるさと納税に力を入れている他の自治体さんに視察に行かせていただきましたが、返礼品を増やすことによって、知名度アップと寄附金額の向上につながることを勉強させていただきました。
今後は、返礼品を増やすことで上郡町の名前が寄附者をはじめ、多くの人の目に入るような機会を増やしていきたいと思います。そこで上郡町のことを知り、魅力を知っていただければと思っております。
―最後に、マネ会読者へメッセージをお願いします。
上郡町は小さい町ですが、歴史があり、自然に囲まれた魅力的な町だと思います。記事を読んでいただいた方には一度返礼品のページや上郡町のホームページを見ていただきたいです。少しでもいいなと感じてくださいましたら、寄附の検討をしていただければと思います。また、兵庫県の西側に来られたときには、上郡町のことを思い出し、立ち寄っていただければうれしいです。
―本日は、貴重なお話をありがとうございました！
兵庫県上郡町 地域振興課
気になるけど、なかなか話しづらい。けどとても大事な「お金」のこと。 日々の生活の中の身近な節約術から、ちょっと難しい金融知識まで、知ってて得する、為になるお金の情報を更新していきます。