大自然が生み出す美しい景色と農産物が魅力!北海道赤井川村のふるさと納税返礼品についてインタビュー
北海道赤井川村は、恵まれた自然と豊富な水資源、気候条件などが重なり、「北海道でできる作物は何でもできる」と言われているほど、農業に適した環境です。また、冬は良質なパウダースノーを求め、海外からも多くのスキー客が訪れます。
今回は、赤井川村の人気のふるさと納税返礼品や寄附金の使い道などについて、赤井川村役場の富澤さん、天野さん、末次さんにお話を伺いました。
山々に囲まれた農業と観光のまち、赤井川村
―本日はよろしくお願いします。まずは、赤井川村の自然の特徴やアクセスについて教えてください。
赤井川村は、北海道の南西部に位置しており、札幌市や小樽市と隣接しています。高速道路を利用して札幌市内まで約1時間、新千歳空港まで約1時間半でアクセスが可能です。
北海道の中でも豪雪地帯として知られ、冬はマイナス25度くらいまで冷え込むこともあります。盆地型の内陸性気候のため、日中と夜間の気温差が大きく、風が少ない地域です。
赤井川村は、カルデラ盆地に囲まれた地形をしています。その成り立ちは諸説あり、まだ解明されていません。カルデラ地形とは、一般的に火山活動でできた地形を言いますが、地質を調べると火山噴火の形跡がありません。珍しい地質のため、地質関係の研究者が村を訪れることもあります。
―村の歴史について教えていただけますか?
明治30年代頃に隣の仁木町から枝分かれをして赤井川村が成立しました。開村して120年ほどたちます。
観光面では、人口減少が進んでいった中で、村の存続のために企業誘致を行いました。昭和後期頃に縁があって、キロロリゾートの開発が開始され、平成3年にオープンしました。今では村の中心的な観光スポットになっています。当初はスキー場の需要がとても高かったのですが、観光客の減少や経営者の交代などもあり、現在はインバウンドの需要が爆発的に増えています。村は国際リゾートという形に様変わりしました。
雪質がとてもいいので、非常にコアなスノースポーツ愛好者も訪れています。外国人の撮影クルーが来て、世界的なスキーヤーやスノーボーダーの撮影なども行われています。海外でも余市岳はとても有名な場所になっています。
―特産品や観光名所についてご紹介いただけますか?
特産品は、かぼちゃが有名です。村で生産している畑作物としては面積も量も最大で、味もかなり評価が高いです。生産者の方はかぼちゃを使った加工品の開発にも取り組まれています。道の駅では、かぼちゃペーストを使った、かぼちゃソフトクリームを提供しています。また、かぼちゃのレトルトカレーや甘納豆、ジャムなどもあります。生鮮品として出荷するだけではなく、加工して販売するものも種類が増えてきています。
観光スポットで人気なのは、「道の駅あかいがわ」「山中牧場」「アリスファーム」「冷水峠展望所」からの雲海などです。赤井川村は気候の条件的に雲海が非常に発生しやすいです。道内には他にも雲海を見ることができるスポットはありますが、赤井川村は発生頻度も高く、見に行きやすい雲海として人気です。
また、最近では地域おこし協力隊OGが収穫などの農業体験のアテンドをビジネス化し、ツアーなども組まれています。多いのはアスパラの収穫体験で、採れたてのフレッシュなアスパラを楽しむことができます。収穫すると水が滴り落ちるほど、みずみずしいです。
毎年大人気の返礼品!山中牧場のバター
―赤井川村のふるさと納税について伺います。どのような返礼品が人気ですか?
一番人気なのは、「山中牧場のバター」です。バターは2種類あり、青缶は通常のバター、赤缶は発酵バターで、少し酸味がありコクも強いです。個数やアスパラとのセット商品など10種類ほどの中から選ぶことができます。
山中牧場は、牛乳の処理も特徴的です。通常高温で殺菌、消毒をしますが、低温殺菌牛乳を使ってバターを作っています。昔ながらの「バターチャーン」という製法で作られており、ローラーは木製のものを使用しています。品質を大切にし、手作りにこだわっているため、生産数が限定されています。
甘くてしっとりとした赤井川村のお米
―他にはどのような返礼品が人気ですか?
お米の定期便も人気です。赤井川村のお米は、甘みや粘り気が違います。お米のしっかりとした甘みを感じられ、しっとり感があります。山間部の上流域で水がとてもきれいですし、盆地で風のストレスが少ない中で稲がすくすく育ちます。加えて生産者さんの管理の質も非常に高いです。収穫時の乾燥機のかけ方ひとつからきめ細かく気を配っています。そういった生産環境は味にも大きく影響していると思います。
また、返礼品は鮮度のいい状態でお届けします。現地からそのまま出荷できるので精米してからの時間が短いです。そういった点でも味の違いを味わっていただきたいです。
あとは季節ごとに旬の農産物を扱っていて、アスパラやかぼちゃ、メロン、とうもろこしなども人気があります。
―寒暖差がある気候だと農業にも影響しますか?
気温差が大きいと糖度の乗りがよくなります。赤井川村で生産される野菜や果物、お米は甘味が強いのが特徴です。
多くのファンがいる春の味覚アスパラ
―ご担当者様のおすすめの返礼品はありますか?
やはり、人気もあるアスパラはおすすめです。ホワイト、グリーン、パープルの3色あり、サイズも様々です。LLサイズなどの大きいものから細いものまで種類があり、生産者さんも何名かいらっしゃるので、比べていただけるといいかなと思います。
北海道のアスパラは、サイズ感が違います。歯切れのよさ、繊維質の残り方が比べものにならないくらい、とてもおいしいです。
アスパラは春から初夏の発送ですが、受付は前年の10月くらいから開始しています。他の発送時期が限られているものも同様に、受付は早い時期からしていただくことが可能です。
また、時期は限定されていますが、キロロリゾートのリフト券やホテル宿泊券も取り扱っています。
―寄附をされた方からの感想をお聞かせいただけますか?
寄附者からはたくさんの声をいただいています。「山中牧場のバターを試しに寄附してみたら、あまりのおいしさに通販で直接購入しました」といった声や、親子で赤井川村を訪れて、たまたま立ち寄った道の駅でアスパラを購入されたという方からは、「赤井川村のアスパラの虜になったのでまた今年も返礼品をよろしくお願いします」といった声もいただきました。また、実際に赤井川村に行ってみたいという感想もたくさんいただいています。
―ふるさと納税がきっかけで商品のファンになったり、実際に訪れた方が農産物のファンになり、そこから寄附につながったりと、いい循環になっていますね。
村独自の教育の取り組みに寄附金を活用
―ふるさと納税寄附金の使い道を教えてください。
赤井川村では、使い道を大きく「まち」「ひと」「しごと」と分けています。
たとえば、村の小中学校の給食費の無償化や中学生まで医療費が無料といった取り組みを行っています。
また、村の全中学2年生を対象とした、英語を学ぶための短期留学のような制度があります。オーストラリアに行き、1週間程度ホームステイをして現地で英語を学びます。この学習に寄附金を活用させていただいております。もう20年近く続いている取り組みですが、継続できているのは、ふるさと納税の財源を活用させていただいているからです。
20年の間にたくさんの子どもたちが社会に出て活躍しています。村を訪れた外国人観光客と英語で普通に会話をし、まったく物怖じせずに対応している姿を見ると、英語学習の取り組みが力になっているのだと実感します。
寄附者や生産者とのつながりを大切にしていきたい
―今後の目標や計画などがありましたらお聞かせください。
新しい返礼品の開発を実現したいと考えています。今新しい返礼品を続々と開発中で非常にユニークなアイデアも出ています。
ふるさと納税は、村を継続していく上で重要な制度です。村としては今後もふるさと納税を継続していき、寄附者のみなさんとのつながり、生産者、製造業者さんとのつながりを大切にしていきたいと思っています。
―最後に、マネ会読者へメッセージをお願いします。
機会があれば遊びに来ていただきたいですし、実際に生産者さんとふれあう機会が持てれば、すごくいいなと思います。そういった光景も見たいです。また、赤井川村は豪雪地帯なので、冬に来られる方はしっかり装備をして来てくださいね。
赤井川村は頑張っていますので、引き続き応援をよろしくお願いいたします!
―本日は、貴重なお話をありがとうございました!
北海道赤井川村役場
北海道赤井川村役場
北海道赤井川村役場
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