金融教育プログラム「ブロっこり」で目指すファイナンシャル・ウェルビーイングとは?ブロードマインド株式会社に聞いてみた PR

金融教育プログラム「ブロっこり」で目指すファイナンシャル・ウェルビーイングとは?ブロードマインド株式会社に聞いてみた

結婚や子どもの誕生、老後への備えなど、希望のライフプランを叶えるにはお金の問題が出てきます。しかし保険加入やローンの利用、資産運用など金融商品はさまざまで、すべてを理解して選択していくのは簡単ではありません。

そこで今回は、企業の従業員向け金融教育プログラム「ブロっこり」を開発した、ブロードマインド株式会社の取締役 鵜沢 敬太さんに、サービスの特長や開発の背景、金融教育の必要性などのお話を伺いました。

ライフプランに合わせた金融商品を総合的に提案するブロードマインド株式会社

ブロードマインド株式会社オフィス画像

ー本日はよろしくお願いします。まずは、御社の沿革・事業内容を教えてください。

弊社ブロードマインド株式会社は2002年に設立し、2021年3月には旧マザーズ市場(現東証グロース市場)へ上場している企業です。

代表の伊藤は、もともと保険会社に勤めていました。そこでも営業成績を出していたのですが、商品知識が増えるほど「他社にもっと良いものがあるのに、自社商品しか提案できないジレンマ」を抱えるようになりました。

そこで、複数の保険会社の商品を扱える代理店として2002年に弊社を設立。当初は保険のみを扱っていましたが、現在は証券や投資信託、不動産など、約60社金融商品を幅広く取り扱っています。

これにより、お客さま一人ひとりのライフプラン実現を目指し、ワンストップでさまざまな金融商品を提案できるのが弊社の強みとなりました。

保険会社では取り扱っている保険商品について教えてくれるものの、ローンや資産運用についてまでは相談できません。銀行でも、その銀行で扱っているサービスや商品の話しかできず、総合的なお金の相談は難しいと思います。

それに金融商品は契約してすぐに、その善し悪しがわからないこともあります。医療保険であれば、ケガや病気をして、給付金を請求するタイミングになってから、自分に合った保障内容だったか気付くケースもあるでしょう。

そうした金融商品ならではの難しさを考え、我々はお客さまのライフプランに合わせた商品提案を重要視しています。

結婚や出産はもちろん、車やマイホームの購入、老後はこんな暮らしがしたいという理想像は、人それぞれです。金融商品に合わせてお客さまのライフプランを考えるのではなく、お客さまが思い描くライフプランをしっかり汲み取り、必要なものを提案しています。

金融教育プログラム「ブロっこり」とは

ブロっこりロゴ画像

―企業向けの金融教育プログラム「ブロっこり」を展開されていると聞きました。どのようなサービスですか?

「ブロっこり」は企業の従業員を対象にした、ファイナンシャル・ウェルビーイングの実現を支援する金融教育プログラムです。

ファイナンシャル・ウェルビーイング」という言葉は、まだあまり馴染みがないかもしれません。欧米では先行して使われている言葉で、現在から将来に渡って経済的な健全性をご自身が確認できる且つ人生を楽しむ選択肢を確保できている状態と、我々は定義しています。

ファイナンシャル・ウェルビーイングには、「金融リテラシー」「収支管理」「ライフプランニング」3つの要素が不可欠であると考えています。

そもそも、金融について理解できていないと、健全な状態がどのようなものかがわかりません。「金融リテラシー」を身につけるのは、ファイナンシャル・ウェルビーイングにおいて重要です。

また、身につけた「金融リテラシー」を実践に活かすには、元手となる資金が必要です。それには「収支管理」をしっかりしていくことも欠かせません。

そして、自身の人生をどのようにしたいか、「ライフプランニング」によって、いつ・どのような経済面の支出があるのかを把握するのが大切です。

「ブロっこり」はこれら3つをバランス良く身につけ、各自が思い描くライフプランの実現を目指すサービスです。そして、ライフプランの実現により、ファイナンシャル・ウェルビーイングな状態になれるプログラムになっています。

ファイナンシャル・ウェルビーイングとは

―「ブロっこり」のプログラムは、どのような学習方法をとっていますか?

基本的には動画コンテンツを視聴し、網羅的に学びを深める内容になっています。

しかし、金融についてのもともとの知識量や関心の高さは人によってばらつきがあり、同一コンテンツで全員に理解してもらうことは難しいでしょう。金融商品は形あるものを購入するのとは性質が異なる点も、理解が難しくなる要因です。

そこで、「ブロっこり」では動画視聴だけでなく、弊社のファイナンシャルプランナーがコーチ役を務め、個別の質問・相談にも対応しています。具体的には学習内容についての質問やライフプランの相談、資産形成するうえでポートフォリオをどのように考えるかなど、実際に利用いただいている企業の従業員の方々とお話させていただいています。

ただ、このサービスはあくまでも金融教育として提供していますので、金融商品の提案はしていません金融商品の性質を学んでもらい、必要な選択やプランニングができるよう促すことがサービスの趣旨です。

―この「ブロっこり」という名称には、どういった意味が込められているのですか?

「ブロっこり」のロゴは、にっこり笑った表情をイメージしていまして、「ブロードマインドと一緒に作る、笑顔の未来」といった意味を込めています。

また、アメリカではブロッコリーは健康を象徴する野菜ということで、ブロッコリーをイメージした緑色で展開しています。

「ブロっこり」を開発した3つの背景

―企業の従業員に向けた金融プログラムを開発された背景を教えてください。

「ブロっこり」を開発した背景には、大きく3つのことが関わっています。

1つ目は、金融業界は知識や情報が非対称な状態になっており、この差を埋めるサービスが必要であると感じたことです。非対称性については2021年3月に上場した際、経営理念を全社的に見直してブランディングするプロジェクトを進めるなかでも、業界の問題として挙げられました。

金融商品を提供する側は当然、高い金融リテラシーを持っています。その一方で、それを契約する一般の生活者は、目に見えない商品であることも相まって、皆さんが十分な知識を持っているとはいえない状態です。

我々は設立から20年間、提供者と利用者の非対称性を利用したビジネスとして金融商品を扱うのではなく、お客さまに金融リテラシーを身につけてもらい一緒にライフプランを考えて商品提案をしてきました。

誰のための金融かを大切に、あるべき金融の姿を社会に実装できるよう、企業向けのチャネルとして、「ブロっこり」は誕生しました。

2つ目は、社会人に向けた金融教育の取り組みが、十分にされていないと感じたことです。

2022年4月からは高校の家庭科で金融について学ぶ内容が拡充されたことにより、金融教育が注目されていますが、すでに学校を卒業して働いている方に対する金融教育は不十分といえるでしょう。ならば、そういった社会人の方が取り残されないよう、企業や企業の従業員に向けた金融教育が必要ではないかと思いました。

そして3つ目は、お金の不安から思い描くライフプランの実現を諦める人が多いという問題を解決したいと考えたことです。

お金の不安は結婚や出産を考えるときに、一番の障害となります。結婚資金や新生活の準備にかかる費用を考えると、結婚に踏み切れない。子どもは3人欲しいけれど、教育資金や生活を考えると2人しか産めない。あるいは、2人欲しいけれど1人にする、子どもを持ちたいけれど経済的に不安があるから諦めるというケースもあるでしょう。

少子高齢化にもつながるこうした課題は、政府も対策を考えているでしょうが、金融サービスに関わる我々もアプローチするべきではないかと考えています。

実際、日々の業務でお客さまの金融コンサルティングをしていると、我々に相談し、必要な提案があったことで先々の見通しが明るくなったという声もいただいています。

それを個人のお客さまだけでなく、もう少し別の形でより多くの方へ届けられるよう展開できればと考え、企業向けの金融教育プログラムとして「ブロっこり」の開発に至りました。

導入企業の反響

―企業が従業員個人の家計についてまで踏み込むのは難しい部分もあるかと思います。実際に「ブロっこり」を導入された企業からの反響はいかがですか?

おっしゃるとおり、個人の家計についてまで、企業が取り組む必要があるのかという意見はあるでしょう。しかし、お金の不安がある従業員とない従業員とでは、仕事のパフォーマンスに違いが出ると、データにも出ています。

従業員を経済的な心配のある・なし健康上の心配のある・なしで4タイプに分類し、仕事のパフォーマンスを調べたデータによると、心配事のある人は生産性が下がるという結果が実際に出ています。健康面で問題を抱えている人のパフォーマンスが下がるのはもちろん、お金の状態も不健康だと同様に生産性が下がってしまうんです。

「ブロっこり」は2022年8月にリリースしたばかりで、まだまだこれからのサービスではありますが、実際に導入された企業では多くの方が状態の改善を実感いただいているようで、反響は上々です。

受講前後のアンケートを取ったところ、「現時点でのお金に関する不安(足下の不安や将来の不安)の度合いを教えてください」という設問では、受講前だと「不安なことが多い」と回答した人が7割以上でした。しかし、受講後は「受講を機に不安が解消された」とする回答が7割を超える結果に。

ブロっこり受講後のアンケート結果の画像
※ブロっこり受講前後のアンケート結果(2022年)


「今後、ご自身が取るべき金融行動は明確ですか」という問いに対し、受講前のアンケートでは「やるべきことが全くわからない」という人が2割いましたが、受講後はその回答を選んだ人が0になりました

ブロっこりの受講後のアンケート結果の画像
※ブロっこり受講前後のアンケート(2022年)


そして「今回の受講をきっかけに、ファイナンシャル・ウェルビーイングな状態に近づいた実感はありますか?」という設問では「大いに感じる」「まずまず感じる」という回答を選んだ人が8割以上となっています。

ブロっこり受講前後のアンケート結果の画像
※ブロっこり受講前後のアンケート(2022年)

個別サポートでも従業員の方から細かい質問をいただいて対応しているので、我々の中でもファイナンシャル・ウェルビーイングの実現に向けてサポートができているのではないかと実感が少しずつ芽生えてきています。

社会の金融リテラシーの高まりについて

―高校での金融教育が始まるなど、日本国内でも金融リテラシーをアップデートする動きがありますが、課題が残っているように感じる部分はありますか?

ようやく金融リテラシーの重要性や学ぶ必要性が意識され、機運ができ始めたフェーズなのかなと思っています。

我々は金融業界にいて、日々そうした商品を扱っていますし、メディアでも情報を目にする機会は格段に増えています。とはいえ、それに比例して一般の方々のリテラシーまでもが急激に向上するわけではありません。

イギリスでは2020年から2030年までのファイナンシャル・ウェルビーイング戦略を打ち立て、国家戦略として取り組んでいるようです。5歳から金融教育をスタートさせ、お金とはどのようなものか、銀行にはどういった役割があるのかなど、早い段階から少しずつ学ぶ機会を用意しています。

日本でも学校内での金融教育が行われているとはいえ、まだまだこれからという状況です。なので我々も民間企業として金融教育の機運醸成に貢献していきたいと思っています。

また、企業従業員向けの「ブロっこり」だけでなく、「マネプロ」という個人向けの金融コンサルティングも展開しています。こちらのサービスでも多くの方にリテラシーを身につけてもらっていますが、地道丁寧なコンサルティングをする担い手を増やしていくことも、業界全体の重要な課題であると考えます。

―個人向けサービスも提供されるなかでも、個人の金融リテラシーの高まりや変化を感じることはありますか?

顧客対応をしているファイナンシャルプランナーの感覚では、最近、投資やNISAについての質問が顕著に増えているようです。

「身の回りでNISAやiDeCoの話題が出てくるけれど、自分もやった方がいいのか?」「こうした制度の概要を教えて欲しい」といった問い合せが増えていると聞いています。また、実際に資産運用をしているお客さまから、「選んだ商品が自分に合っているのだろうか?」「他の金融商品とどのように組み合わせればいいのか?」といった相談もあるようです。

金融に関するキーワードに触れ、興味は持っているものの、実際に自分がやる場合どうすればいいのか、疑問や不安を感じる人は多いのでしょう。

ただ、NISAをはじめとした投資を始めたからといってお金の不安がすべて解消されるわけではありません。金融商品はライフプラン全体を見て、いつ・何が必要なのかを考え、そのなかの選択肢として選ぶものです。

お客さま自身でしっかりとしたライフプランを作ったうえで、必要な投資を考えられるよう、我々の業務ではサポートしています。

ファイナンシャル・ウェルビーイングを広め、社会に貢献

鵜沢様お写真

―今後の展望についても教えてください。

「ブロっこり」では現在、網羅的な内容の教育プログラムになっているのですが、受講する人の立場や特性、家族構成などに合わせた内容にできれば、より興味を持って効率よく学習できるのではないかと感じています。

サービスの次なるステップとして、個別テーマや特定のターゲット層に向けた内容を盛り込めないかと考えているところです。

例えば、これから社会で働き始める新入社員向け、結婚や出産などの大きなライフイベントを控えた方向け、退職後の生活を考える方向けなど、ライフステージにあわせたコンテンツの展開です。

企業の人事部でも、退職直前にセカンドライフに向けてのセミナーを用意しているところもあるようですが、受講者からは「もう少し早いタイミングでこういった話を聞きたかった」という声が大きいと聞いています。

「ブロっこり」の動画で学べるという強みを活かして、早い段階からセカンドライフについて考えられるコンテンツなどを展開したいと思います。

また、会社全体での取り組みとしては、個人向けのマネースクールなども提供できたらと考えています。本日のキーワードとして登場しました「ファイナンシャル・ウェルビーイング」は、まだ日本には浸透していない概念ですし、広める活動にも注力していきたいですね。

これは、多くの方に金融リテラシーを高めてもらい、情報の格差を解消したいという、我々が掲げるミッションやパーパスにも通じることです。

そして、それは我々だけで実現できることではないので、弊社がDX化を進めるために作成したツールや、培ってきた教育ノウハウなども同業者の皆さんにも展開し、将来的には一緒に施策を考えて取り組めないかと考えています。

ー最後にマネ会の読者に向けたメッセージをお願いします。

我々は、ファイナンシャル・ウェルビーイングを広め、市場を作っていきたいと思っています。これからのキーワードとしてぜひ、ファイナンシャル・ウェルビーイングを頭の片隅に留めていただければ幸いです。

従業員への金融教育を考える企業の人事担当者さまがいらっしゃいましたら「ブロっこり」を説明いたしますし、ファイナンシャル・ウェルビーイングな状態ではないかもと思った個人の方には「マネプロ」でサポートさせていただきます。興味を持っていただけましたら、お問い合わせください。

ー本日はお話いただき、ありがとうございました。

ブロードマインド株式会社 取締役/「ブロっこり」開発責任者

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気になるけど、なかなか話しづらい。けどとても大事な「お金」のこと。 日々の生活の中の身近な節約術から、ちょっと難しい金融知識まで、知ってて得する、為になるお金の情報を更新していきます。

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