救急救命士と看護師の立場はどちらが上?仕事内容や資格、給料について比較 PR

救急救命士と看護師の立場はどちらが上?仕事内容や資格、給料について比較

救急救命士と看護師の仕事は、どちらも人の命を救う仕事です。いずれも重要かつ、なくてはならない仕事であるという点においては変わりありません。

しかし、資格の難易度や給料などは異なります。救急救命士と看護師はどちらが上なのか解説します。

また、救急救命士と看護師の求人案件を多く扱う転職エージェントサービスも紹介します。転職をご検討の方はチェックしてみてください。

看護roo!

看護roo!
業界トップクラスの求人数
アドバイザーの質が高い
職場の雰囲気を細かく教えてもらえる
【PR】

レバウェル看護

レバウェル看護
幅広い分野の求人がある
キャリアアドバイザーの対応が丁寧
ヒアリング力が高く寄り添った求人を提案
【PR】

救急救命士の仕事内容

救急救命士は主に消防機関に所属し、傷病者を搬送する救急車のなかで救護活動をおこなう仕事です。

医療機関やドクターヘリ、ドクターカーなどに所属する救急救命士もいますが、仕事内容は消防機関に所属する救急救命士とほぼ同じで、主に下記のような仕事内容があります。

救急救命士の仕事内容
  • 器具を用いた気道確保
  • 静脈路の確保
  • 薬剤投与
  • 血糖測定および低血糖状態になった傷病者に対するブドウ糖溶液の投与
  • 心臓機能停止ではない重症傷病者に対する静脈路確保と輸液

看護師の仕事内容

災害などの現場や医療機関への搬送車内を主な活躍の場とする救急救命士とは異なり、看護師は主に医療機関内で活躍します。

病院やクリニックなどの医療機関に勤務する看護師が担当する主な仕事としては、次の4つが挙げられます。

看護師の主な仕事内容
  • 医師の診察や検査の補助
  • 入院患者さんの療養生活においての援助
  • 患者さんのカルテ入力
  • 手術室での補助

それぞれの仕事内容を見ていきましょう。

医師の診療や検査の補助

医師の診療や検査の補助は、看護師の仕事内容の一つです。具体的な仕事内容は、医師の指示によって異なります。たとえば、患者さんへの注射や採血、点滴、患部の消毒や薬の塗布などを担当することもあります。

また、医師の指示に基づき、患者さんに服薬や生活上の注意点を説明することも看護師の仕事です。適切に指示を汲み取り、患者さんの状況にあわせてわかりやすく説明することが看護師には求められます。

入院患者さんの療養生活においての援助

入院病棟に勤務する看護師は、患者さんへの療養生活においての援助を担当します。食事や入浴、排尿の援助、清拭など、患者さんの状態にあわせたサポートを提供します。

また、医師の指示に従い、血液検査や尿検査、注射や点滴の管理、ガーゼ交換や投薬を実施することがあります。

患者さんのカルテ入力

入院・外来を問わず、担当している患者さんのカルテ入力も看護師が担当することがあります。カルテ内容に基づいて医師が治療方針を決定するため、実施した処置の内容やデータを正確に記録することが必要です。

近年は紙のカルテではなく、電子カルテが主流となってきました。そのため、看護師にも基本的なパソコンスキルが求められます。

手術室での補助

手術室担当の看護師は、手術室で医師の補助を担当します。適切な医療機器を医師に手渡すだけでなく、機材の操作も任せられることが多く、業務は多岐にわたります。

なお、手術室で用いる機材は日進月歩です。新しい機材の操作方法を積極的に学び、手術の際にスムーズに利用できることが求められます。

救急救命士と看護師の資格の違い

救急救命士と看護師の資格は、いずれも国家資格です。救急救命士試験は年に2回、看護師試験は年に1回実施され、合格点以上を獲得すると合格と判断されます。

それぞれの資格の受験資格や難易度について見ていきましょう。

救急救命士の国家資格

救急救命士は救急救命士法に基づいて定められている国家資格であり、救急救命士試験に合格することで資格を取得できます。

救急救命士試験を受験するためには、次のいずれかの条件を満たしていることなどが求められます。

救急救命士試験の受験資格
  • 大学入学資格があり、なおかつ2年以上救急救命士としての知識や技能を習得している。
  • 大学で1年以上(高等専門学校は4年)修業して公衆衛生学などの特定の課目を履修し、なおかつ救急救命士養成所で1年以上学んでいる。
  • 学校教育法に基づく大学(短期大学以外)で公衆衛生学などの特定の課目を履修し、卒業している。
  • 消防法第14条に規定するもの講習を修了し、なおかつ5年もしくは2,000時間以上の救急業務に従事し、救急救命士養成所で1年以上救急救命士として必要な知識と技能を修得している。

救急救命士試験の合格率は、93.8%(令和5年3月実施)です(※)。

ただし、救急救命士試験に合格後、各自治体の消防官採用試験も受験して合格しないと消防機関に所属することはできません。救急救命士の試験勉強だけでなく、公務員試験の勉強も並行して実施しておきましょう。

(※)厚生労働省「第46回救急救命士国家試験の合格発表」

看護師の国家資格

看護師になるためには、保険師助産師看護師法に基づく看護師国家試験に合格することが必要です。

以下のいずれかの条件などを満たすことで、看護師試験の受験資格を得られます。

看護師試験の受験資格
  • 学校教育法に基づく大学(短期大学を除く)において看護師になるのに必要な学科を修めて卒業している、あるいは指定日までに卒業する見込みである。
  • 文部科学大臣の指定した学校において3年以上看護師になるのに必要な学科を修めている、あるいは指定日までに卒業する見込みである。
  • 都道府県知事の指定した看護師養成所を卒業している、あるいは指定日までに卒業する見込みである。
  • 免許を得てから3年以上業務に従事している准看護師、もしくは高等学校か中等教育学校を卒業している准看護師で、指定大学、指定学校またま指定養成所において2年以上修業している、あるいは指定日までに卒業する見込みである。

看護師試験の合格率は、90.8%(令和5年2月実施)です。
なお、新卒者だけでみると、合格率は95.5%(※)となります。

看護師資格取得後は、医療機関などで看護師としての仕事に従事することが可能です。ただし、別途採用試験があるため、希望する勤務先でどのような試験を実施しているのか調べておきましょう。

(※)厚生労働省「第109回保健師国家試験、第106回助産師国家試験及び第112回看護師国家試験の合格発表」

救急救命士と看護師の歴史の違い

日本において救急救命士という国家資格が誕生したのは1992年、看護師においては1948年です。以来、多くの救急救命士や看護師が資格を取得し、業務にあたってきました。

それぞれの資格の歴史について見ていきましょう。

救急救命士の歴史

記録されている救急業務のなかで、もっとも古いものは18世紀のナポレオン戦争のなかでの傷兵救護といわれています。19世紀になると、救急馬車を使って傷病者を搬送したという記録が残っています。

日本では、1933年に横浜消防署に改造救急車を配置したのが救急車の始まりといわれています。自動車が増えて交通事故も増えたことから救急業務の必要性が高まり、1963年に消防法が改正され、救急業務を消防機関が管轄することなどが法制化されました。

また、救急隊員に求められる処置技術や観察能力が高度になったことを受け、1991年に救急救命士法が制定・施行されています。この法律の制定により、救急救命士の国家資格を有した救急隊員は静脈路確保などの高度な処置を担当できるようになりました。

看護師の歴史

子どもを産み育てることには、ケアは欠かせません。看護をケア全体としてみれば、人間生活が始まったときに看護も始まったと考えられます。

専門職としての看護への注目が高まったのは、クリミア戦争で看護師として働いたフローレンス・ナイチンゲール以来といわれています。ナイチンゲールは看護の必要性を統計学を使って明らかにし、ケアに留まらない積極的な看護を実践してきました。

日本では1948年に保険婦助産看護婦法が制定され、国家資格を持つ看護職が誕生しています。また、2001年には保険婦助産婦看護婦法が保険助産師看護師法に名称変更され、2002年以降は性別による看護職の読み方の区別が撤廃されて看護師を名乗るようになりました。

救急救命士と看護師の給料の違い

救急救命士と看護師の給料にはどの程度違いがあるのでしょうか。

詳しくみていきましょう。

救急救命士の給料

地方公務員給与実態調査(令和3年4月1日時点)によれば、消防職に従事する公務員の平均月給は40万344円(※)です。給与の内訳には、各種手当などが含まれています。

ただし、消防職員すべてが救急救命士の資格を持ち、救急救命士として働いているわけではない点に注意が必要です。

(※)総務省「令和3年4月1日地方公務員給与実態調査結果」

看護師の給料

賃金構造基本統計調査によれば、各種手当を加えた看護師の平均月給は35万1,600円です。救急救命士と比較すると、給与が少し低めと考えられます。なお、地方公務員として働く看護師・保健師に限定すると平均月給は38万9,770円となります。

救急救命士と看護師の新たな活躍の場

救急救命士の資格は、消防職員として働く以外にも活用できます。同様に、看護師の資格も医療機関以外で活用可能です。

それぞれの資格を取得することで、どのような可能性が広がるのか見ていきましょう。主な活躍の場としては、次の3つが挙げられます。

それぞれの資格を用いた活躍の場
  • 病院の救急救命士
  • 救急救命士と看護師のダブルライセンス
  • 認定看護師・専門看護師

病院の救急救命士

病院に所属する救急救命士は、傷病者が搬送されてきたときに処置を担当します。また、病院が所有する救急車に乗車して傷病者の対応にあたったり、ほかの医療機関などから救急車の要請を受けたりすることも、救急救命士の仕事です。

救急車やドクターカー、ドクターヘリなどを所有する医療機関も少なくないため、救急救命士へのニーズがあると考えられるでしょう。

救急救命士と看護師のダブルライセンス

救急救命士の資格は、大学などで特定の課目を履修していると受験することが可能です。そのため、大卒の看護師であれば比較的容易にダブルライセンスを取得できます。

両方の資格を有することで、救急医療が必要な場面でより一層の活躍が可能になります。救急医療についてのスキルを高めたい方は、ダブルライセンスの取得も視野に入れましょう。

認定看護師・専門看護師

救急看護の専門性を極めることで、認定看護師や専門看護師の資格取得も目指すことができます。たとえば、クリティカルケア認定看護師急性・重症患者看護専門看護師は、救急看護の専門家とも呼ぶべき資格です。

なお、クリティカルケア認定看護師の受験資格としては、看護師の資格を有し、通算5年以上の実務経験と、3年間以上の救急看護分野の実務経験が求められます。

一方、急性・重症患者看護専門看護師の受験資格としては、看護系大学院修士課程修了後、通算5年以上の実務経験と、3年間以上の救急看護分野の実務経験が求められます。

救急救命士と看護師の立場はどちらが上なのか

結論から説明すると、救急救命士と看護師の立場に上下関係はありません。
救急救命士は傷病者を病院へ搬送する途中に救命処置を実施する仕事、看護師は医療機関で患者さんのケアや診療の補助をおこなう仕事です。

いずれも人の命を助ける重要な仕事です。どちらの職種を選ぶか迷ったときは、仕事内容や働き方を参考にしてご自身にあうかどうかを吟味してみましょう。

救急救命士や看護師におすすめの転職エージェント

救急救命士や看護師の仕事を探すなら、医療関係職を多く扱う転職エージェントの利用をおすすめします。一般的には公開されていない好条件の案件を紹介してもらえることもあり、より自分にあう仕事を見つけやすくなるでしょう。

医療関係職の保有案件数が多く、なおかつサポート体制が充実している転職エージェントを2つ紹介します。

看護roo!

看護roo!
看護roo!
おすすめポイント
  • 業界トップクラスの求人数
  • アドバイザーの質が高い
  • 職場の雰囲気を細かく教えてもらえる
公開求人数 約42,000
非公開求人数 非公開
対応地域 全国
対象年齢 全年齢
業界、職種 正看護師、准看護師、保健師、助産師

\ 看護roo!の /

無料登録はこちら

\ 看護roo!の /

公式サイトを見る
【PR】

看護roo!は、業界最多水準で看護師の就職活動や転職活動ができる転職エージェントです。求人数が多いため、希望する条件に合う仕事が見つかりやすいという特徴があります。

入社してみないと分からない人間関係や教育方針の詳細も、看護roo!のサポートサービスに登録することで事前に確認できるようになります。また、看護学生のときから利用できるため、新卒採用の仕事を探すときにも活用できます。

レバウェル看護

レバウェル看護
レバウェル看護
おすすめポイント
  • 幅広い分野の求人がある
  • キャリアアドバイザーの対応が丁寧
  • ヒアリング力が高く寄り添った求人を提案
公開求人数 約140,000
非公開求人数 非公開
対応地域 全国
対象年齢 全年齢
業界、職種 看護師、准看護師、保健師、助産師

\ レバウェル看護の /

無料登録はこちら

\ レバウェル看護の /

公式サイトを見る
【PR】

レバウェル看護は、入職後のミスマッチを防ぎ自分の理想とする働き方を実現しやすい転職エージェントです。

登録すると、アドバイザーが条件にあう仕事を紹介してくれます。また、希望の時間にLINEやメール機能を使って情報提供するサービスも実施しているため、自分のペースで転職活動を進めることが可能です。

まとめ

救急救命士も看護師もどちらも人の命にかかわる仕事ですが、活躍する場所や場面が異なります。どちらが上かと考えるのではなく、どちらも重要である点に注目しましょう。

救急救命士と看護師は履修する分野も重複するため、ダブルライセンスを目指しやすい資格ともいえます。両方の資格を取得し、活躍できる場所を広げてみてはいかがでしょうか。

医療関係職を専門とする転職エージェントを活用すれば、専属のアドバイザーのサポートを受けて、転職活動をスムーズに進められます。救急救命士と看護師の違いを理解し、ぜひ転職活動に活かしてください。

投資信託・株式の運用歴20年以上。相続問題が発生したことを機に、ファイナンシャルプランナー2級とAFPの資格を取得。 大学や省庁で研究活動をおこないながら、2014年度からはマネーやファイナンス、医学関係の執筆活動を開始。 ライフマネープランニングやIPO投資、金融詐欺の見分け方、ローン・クレジットカードの使い方などを得意テーマとしている。 現在メインで利用しているカードはアメリカンエクスプレスのプラチナ。招待制から申込制に変わって、ちょっと残念に思う毎日。

…続きを読む