看護師を円満退職するまでの流れ6STEP!切り出し方や注意点も解説 PR

看護師を円満退職するまでの流れ6STEP!切り出し方や注意点も解説

転職する際には、まず今の職場を退職しなければなりません。しかし、初めて退職する場合、どのように退職手続きを進めれば良いかわからない看護師もいるのではないでしょうか。

退職は円満に進めなければ、人間関係が悪くなったり、スムーズに退職手続きが進められなくなったりするため注意が必要です。スケジュールに遅れが生じると、転職先にも迷惑がかかるかもしれません。

そこでこの記事では、看護師が円満に退職するための6つのステップを解説します。退職の切り出し方や注意点など、スムーズな退職を実現するためのポイントを紹介するので、退職を検討している看護師はぜひ参考にしてください。

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看護師の退職状況は?

退職・転職を考える看護師は少なくありません。まずは、実際にどのくらいの看護師が現在の職場を退職することを考えているのか、具体的なデータをもとに紹介します。

また、看護師が退職を考えている理由やその割合についても紹介します。

看護師の退職・転職率

厚生労働省が平成22年から平成23年にかけておこなった「看護職員就業状況等実態調査結果」によると、平成23年1月までの間で転職したことがある看護師の割合は53.1%です。

これを転職回数別に見ると、以下のとおりです。

転職回数 回答数 割合
0回 7,861人 45.2%
1回 4,174人 24.0%
2回 2,453人 14.1%
3回 1,382人 7.9%
4回 639人 3.7%
5回以上 597人 3.4%
無回答 278人 1.6%

「5回以上」を5回と仮定し、無回答を除いて計算すると、全体の平均転職回数は1.1回です。

平均1.1回は「1回以上」とも言い換えられるため、看護師の転職回数は1回もしくは2回が一般的であるといえます。

上記の表における、回答者の年齢別割合は以下のとおりです。

年齢 回答人数 割合
25歳未満 1,390人 8.0%
25~29歳 2,483人 14.3%
20~34歳 2,234人 12.9%
35~39歳 2,143人 12.3%
40~44歳 2,408人 13.9%
45~49歳 2,381人 13.7%
50~54歳 2,774人 16.0%
55~59歳 1,460人 8.4%
60歳以上 72人 0.4%
無回答 39人 0.2%

回答者の割合において、25歳〜54歳の範囲でそれほど大きな差はないことがわかります。

つまり、看護師で新卒や中堅、ベテランなどの年齢問わず、退職・転職経験があるのは珍しくないということです。

なお、公益社団法人日本看護協会の「2022年病院看護実態調査」では、新卒採用者と正規雇用者の病床数ごとの離職率も公表されています。

病床数 回答施設数 正規雇用者 新卒採用者
全体 2,659 11.6% 10.3%
99床以下 702 12.1% 13.9%
100~199床 934 12.8% 12.7%
200~299床 353 12.2% 9.2%
300~399床 280 12.0% 11.8%

新卒採用者では、99床以下と比較的規模の小さい病院での離職率が高いことがわかります。一方で、新卒を除く正規雇用者では、病院の規模に関わらず約12%の看護師が離職していることがわかります。

この結果から見ても、看護師が退職・転職を考えることはそれほど珍しいことではないといえるでしょう。

看護師のよくある退職理由

上述の「看護職員就業状況等実態調査結果」では、現在看護師として働いている人が、転職を考える理由についても公表しています。

看護師が退職・転職を考える理由について、上位10個までを紹介すると以下のとおりです。

退職を考える理由 割合
他施設への興味 34.1%
給与に不満がある 31.1%
休暇がとれない・とりづらい 24.5%
超過勤務が多い 22.3%
責任の重さ・医療事故への不安がある 17.7%
夜勤の負担が大きい 16.7%
人間関係がよくないから 15.4%
その他 13.8%
キャリアアップの機会がない 11.6%
本人の健康問題のため 8.7%

退職・転職を考える理由として「他施設への興味」が最も多くなっています。

そのほかに退職・転職を考える理由は「給料への不満」「夜勤・残業への不満」「休みのとりづらさ」など、勤務条件についての不満が多い傾向にあります。

勤務条件の不満を抱いていることや、キャリアアップを目指していることが「他施設への興味」に繋がっているケースもあるでしょう。

看護師を円満退職するまでの流れ6STEP

初めて退職する看護師のなかには、まず何から始めれば良いかわからない看護師もいるのではないでしょうか。

退職・転職を決断しても、適切な手順を踏まなければ同僚や上司、職場全体に迷惑をかける可能性があるので注意しましょう。

ここでは、実際に看護師を退職するまでの一般的な流れをわかりやすく紹介します。

看護師を退職する流れ
  • 上司に退職の意向を伝える
  • 退職日を決める
  • 退職届を提出する
  • 業務を引き継ぐ
  • 荷物・ロッカーを整理する
  • 備品を返却する

退職・転職を検討している看護師は、これから紹介する流れを参考にしてください。

上司に退職の意向を伝える

退職を決意したら、まずは直属の上司に退職の意向を伝えましょう。一般的には直属の上司から上層部に伝わり、面談・退職手続きという流れになります。

上司が忙しくしているタイミングは避け、個室などゆっくりと話せる場所を用意してもらいましょう。

退職したい旨をメールで伝えるのはマナー違反に当たる可能性があるので注意が必要です。メールだとニュアンスや意図がうまく伝わらず、誤解を生むケースもあるため、口頭で伝えることをおすすめします。

退職の理由はなるべくポジティブに伝えることも、円満退職するために大切なポイントです。

例えば「仕事にやりがいがない」「給料に不満がある」などが退職理由の場合、「〇〇の知識やスキルを身につけたいため、△△へ転職したい」といった言い換えができます。

また、「残業が多い」「有給休暇がとれない」という理由の場合は「将来的に資格取得を考えているので、プライベートの時間を確保できる職場へ転職したい」と言い換えられるでしょう。

不満を直接ぶつけるのではなく、あなたが理想とするビジョンから、ポジティブな退職理由に言い換えてみてください。

退職日を決める

退職日は、会社の規定や契約に基づき、直属の上司や人事部と相談して決めることが一般的です。

通常は、退職する2週間から1ヶ月前に退職の意向を伝え、退職日を決める流れとなります。職場によっては2〜3ヶ月前の申告が必要なケースもあるでしょう。

退職を決めたからといって、翌日すぐに退職できるわけではないので注意しましょう。また、有給休暇が残っている場合は、退職のタイミングで消化できる場合もあります。

退職日を決める際には、業務の引継ぎに必要な時間的余裕を持つことも大切です。退職後に残された業務によって、ほかの看護師に迷惑がかからないよう、責任を持って引き継ぐようにしましょう。

再就職先が決まっている場合は、再就職先の入職日とのスケジュール調整も大切です。まだ退職していないタイミングで入職日が来ると、転職前後どちらの病院・施設にも迷惑がかかるので、よく確認しておきましょう。

退職届を提出する

退職日が正式に決まったら、退職届を作成し、直属の上司や上層部に提出します。退職届はフォーマットが用意されていることが一般的ですが、フォーマットがない場合は、書き方や必要事項を教えてもらってから作成しましょう。

退職届は直接手渡しで提出することが一般的なマナーです。上司の机に置いて帰宅するなどは避けましょう。

これまでお世話になったお礼を伝えられるように、上司が忙しくしていないタイミングで渡すと円満退職につながります。

業務を引き継ぐ

業務をスムーズかつ確実に引き継ぐのも、円満に退職するための大切なポイントです。引き継ぎがうまくいっていないまま退職してしまうと、退職後でも同僚や上司から電話がかかって来る可能性もあります。

これまで担当していた業務内容にもよりますが、少なくとも3週間〜1ヶ月ほどの余裕をもって引き継ぎ作業を始めることをおすすめします。退職日直前は荷物の整理や引っ越し、お世話になった人への挨拶回りなどで忙しい可能性があるためです。

また、完璧に引き継ぎ作業が完了したと感じても、メールアドレスや電話番号など緊急の連絡先は伝えておくことが大切です。何かあった際に、連絡がつくようにしていれば、残った看護師も安心して仕事ができます。

荷物・ロッカーを整理する

引き継ぎ作業に加え、最終日に向けて徐々に荷物やロッカーの整理も進めておきましょう。まとめておいた荷物を、退職日にサッと撤収できるような状態にしておくことが理想です。

ロッカーに汚れがある場合は拭き取り、掃除機などをかけておくと良いでしょう。

備品を返却する

最後に、病院・施設から借りている備品などがあれば返却しましょう。退職にあたり、一般的に返却が必要になるものは以下のとおりです。

病院に返却するもの
  • 健康保険証
  • 職員証、バッジ
  • 制服(ユニフォーム)
  • ロッカーの鍵 など

返却するものについては、事前に箱や封筒にまとめておき、退職日に忘れずに返却すると良いでしょう。

また、退職時に病院・施設から受け取るべきものもあります。一般的に退職時に受け取るべきものは、以下のとおりです。

病院から受け取るもの
  • 離職票
  • 源泉徴収票
  • 雇用保険被保険者証
  • 年金手帳
  • 健康保険資格喪失証明書 など

受け取りが必要な書類については、郵送もしくは手渡しで受け取ります。

書類によっては再就職先で提出が必要になるものや、失業保険の申請で必要になるものもあります。
郵送の場合、どのくらいで届くのか確認しておくと安心です。

看護師を円満退職する際の注意点

看護師を退職するとしても、やはり職場から離れる際には円満退職したいものですよね。

退職を決めてからも一定期間は働くケースが多いため、円満に退職に向け、以下の点に注意することが大切です。

円満退職する際の注意点
  • 退職理由はポジティブな内容で伝える
  • 退職時期を考慮する
  • 強い引き止めにあっても意思を曲げない

円満退職する際の注意点について、それぞれ詳しく解説します。

退職理由はポジティブな内容で伝える

退職理由はポジティブな内容で伝えることが、円満退職するうえでは大切です。不満のようなネガティブな退職理由だと、同僚や上司との関係性が悪化する可能性があるので注意しましょう。

退職するから関係ないと思われるかもしれませんが、一般的に退職が決定してから実際に退職するまで数週間〜1ヶ月ほどの間があります。

同僚や上司との関係性が悪化すると、職場内の雰囲気が悪くなるほか、引き継ぎもスムーズにいかなくなる可能性があります。嘘をつく必要はありませんが、退職理由をできるだけポジティブなものに言い換えてみましょう。

例えば「この職場は自分に合わない」という理由の場合「ここで得た経験によって、より自分に向いている職場を真剣に考えるきっかけになった」などと言い換えられます。

その職場で得た経験がプラスになったと伝えたうえで、さらなるキャリアアップを目指していると説明すれば、転職を応援もらえるかもしれません。

退職する時期を考慮する

退職する時期が急であったり、忙しいタイミングだと、円満に退職できない可能性があるので注意しましょう。退職する前には、職場の状況をよく把握し、上司や同僚に迷惑をかけないようにすることが大切です。

一般的に、年度末の3月やボーナス支給後の6月、12月頃を区切りとして退職者が増えやすい時期がおすすめです。病院側も退職者が増えることを見越して人事計画を立てている場合があるので、退職の希望が受け入れられやすい可能性があります。

一方で、GWやお盆休み、年末年始などの長期休暇前は人手不足になる傾向にあるため、退職日の変更をお願いされるかもしれません。

そのほか、退職が望ましいタイミングは、病院・施設の状況によって異なります。体調不良や家族の事情など、やむを得ない理由による急な退職でない限り、上司とよく話し合って退職日を決めることが大切です。

強い引き止めにあっても意思を曲げない

円満に退職するためには、引き止めにあっても曖昧な言葉で濁さず、はっきりと退職の意思を伝えることが大切です。

病院側は基本的にこれまで業務に携わり、職場に慣れた人材を手放したくありません。その職場で経験豊富な看護師を手放してしまうと、新しい看護師を補充して再度教育する必要があるためです。

内心では退職を決めているのに、優柔不断な態度を見せていると、同僚や上司に「強く押せば退職を考え直してくれるかもしれない」という期待を抱かせてしまいます。

どっちつかずの状態にしておくと、双方のストレス・不満につながり関係が悪化しかねないので注意しましょう。

転職先がすでに決まっていることや、今の職場では達成できない目標があるなど、はっきりした意思表示をすれば、引き止めも強くはないはずです。

加えて前述のように転職理由がポジティブなものであれば、応援してもらえ、円満退社できる可能性も高まります。

退職を考えている看護師におすすめの転職サイト3選

看護師として転職を考えているなら、看護師向けに特化した転職サイトの活用をおすすめします。

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上記の転職サイトはどれも無料で利用できるので、すべてに登録しても問題ありません。

それぞれの転職サイトには特徴があり、複合して利用すると便利です。各転職サイトの特徴について、以下で詳しく紹介します。

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まとめ

現役看護師でも、半数以上の看護師がこれまでに転職を経験しています。そのため、看護師の転職は珍しくないといえるでしょう。

円満退職するためには、早めに上司に相談し、しっかりと引き継ぎ作業を終わらせることが大切です。転職理由についても、できるだけポジティブな表現に言い換えてみましょう。

退職手続きと転職活動を同時に進めるのが難しいのであれば、看護師向けに特化した転職サイトに登録し、有効活用してください。キャリアアドバイザーがサポートしてくれるので効率的に転職活動が進められるほか、自分の希望条件に合った転職先が見つけやすくなります。

今回紹介した内容を参考にして円満退職し、自分の理想的な職場への転職を目指してください。

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