看護師の本音の転職理由5選!面接で使えるポジティブな伝え方とは
転職時の採用面接において、ほぼ間違いなく尋ねられるのが転職理由です。
しかし、ほとんどのケースにおいて転職理由はネガティブなものですから、答えにくいと感じる方も多いのではないでしょうか。
求人需要が高く、転職が比較的容易である看護師においても、面接時に転職理由の説明は避けられません。
そこで本記事では、看護師の転職理由の本音や、転職理由をポジティブに伝える方法について解説していきます。
面接で転職理由を正直に話せる看護師は少ない
面接では転職理由について尋ねられることが一般的です。転職の理由は人それぞれですが、多くの場合はネガティブなものなのではないでしょうか。
そもそも、気のあう仲間ばかりに囲まれ、給料もよく、仕事に対してやりがいを感じられ、なおかつ希望する日時だけ働けるような職場であれば、余程のことがない限り転職しようとは思わないものです。
看護師も同様に、人間関係・報酬・やりがいに不満がなければ、転職を思い立つことはあまりないでしょう。ただ、面接においてネガティブな転職理由を述べることはおすすめできません。
「それは大変でしたね・・・」と優しく受け止めてくれる採用担当者もいるかもしれませんが、ほとんどの採用担当者は転職希望者に対して、ネガティブで不満の多い人間だと受け止めます。
そのため、「またすぐに不満を抱えて離職するのだろう」と判断され、採用されない可能性もあります。希望する職場に採用されるためにも、転職理由として、ネガティブな理由はいわないほうがよいでしょう。
本音を正直に伝えることよりも、この職場で働きたいという、率直な思いを前面に出すことが大切です。
看護師の本音の転職理由5選
看護師が転職をする理由は、ポジティブなものとは限りません。本音のところでは、次の理由で転職を決意する看護師が多いです。
- 職場環境の不満
- 人間関係の悪化
- 給与面の不満
- プレッシャーによるストレス
- 体力的に夜勤がキツイ
それぞれの理由を具体的に紹介します。
職場環境の不満
職場環境に不満を持っている看護師は大勢います。
「有給休暇を申請しても取得できない」
「シフトに対する希望がとおらない」
「残業が多いわりに、手当が思ったほどついていない」
など、理想どおりの働き方や、休み方ができていないケースも少なくありません。
また、仕事量が多すぎる職場もあります。どう考えても人手不足なのに、看護師を増やしてくれない場合も多く、常に業務に追われている感覚に陥ることもあるでしょう。
清掃作業や受付業務などを、専門のスタッフを雇わずに看護師に任せる職場もあります。看護業務だけでも人手不足なのに、さらに仕事が増えるとなると、どう対応してよいのか戸惑うはずです。
そして看護師は、患者さんの命を預かる責任のある仕事です。あまりにも業務が多いと、手慣れた業務でもミスをしないとは限らないため、やはり職場環境の不満には、早急に手を打っておくべきなのです。
人間関係の悪化
職場の人間関係に悩む看護師も多くいます。
上司とうまくいかない、仲間外れにされる、看護師たちがいつでも悪口をいっているなど、ストレスフルな職場も少なくありません。
とりわけ、人手不足の職場では多くの業務を抱えることになるため、気持ちに余裕がなくなり、悪気はなくてもキツイ話し方になったり、同僚に対して冷たい態度を取ってしまったりすることがあります。
また、職場によっては、患者さんやその家族との人間関係に悩まされることもあります。苦情を伝えるだけならまだしも、対応が気に入らず個人名を出して悪口をいわれることもあるでしょう。
認知症など、精神的な疾患を抱えている患者さんの場合は、暴言や暴力行為が問題になることも少なくありません。
病気だから仕方がない、ということを理解していても、毎日繰り返されると大きなストレスになるはずです。
給与面の不満
給与面で不満を感じる看護師も多くいます。
日本全体からみれば、看護師の給与水準は低くありませんが、業務の多さに比べると、妥当な金額をもらっていないと感じるかもしれません。
また、職場によっては手当が少ないこともあり、夜勤を多く入れてもあまり給与が増えないときや、資格を取得しても評価されないとなれば、転職したいと感じることもあるでしょう。
一方、美容クリニックなどでは、基本給は低いもののインセンティブが高めに設定され、高給が目指せる職場として紹介されることもあります。
しかし、すべてのスタッフが営業に長けているわけではなく、なかには思うように契約が取れず、少ない基本給しか受け取れないスタッフもいます。
プレッシャーによるストレス
どの職業にも責任はあります。
しかし、看護師の仕事は、ささいな判断でも患者さんの命や予後に影響を及ぼすため、少しのミスも許されません。
日々強度のプレッシャーにさらされることになり、ストレスに耐えられないと感じる看護師も多いでしょう。
また、ストレスから、看護師自身が病気になってしまうこともあります。
健康で楽しく生活をするためにも、あまりストレスを感じない職場に転職したいと考えるのは自然なことです。
体力的に夜勤がキツイ
体力的に夜勤がキツイと感じる看護師もいます。
夜勤を断ると、ほかの看護師にしわ寄せがいくこともあるため、キツイと感じながらも夜勤を続けている方も少なくありません。
また、出産・育児・年齢などの理由で、体力が著しく衰え、夜勤に対応できなくなることもあります。
理解のある職場ならよいのですが、「しんどいのはみんな同じ」「頑張ればなんとかなるでしょ?」と同僚や上司から無理難題をいわれると、転職を考えるのも自然なことです。
看護師業界のポジティブな転職理由の伝え方とは
看護師の仕事は体力的にも精神的にも負担が大きい傾向にあり、ある程度ストレスを感じるのは仕方のないことです。
しかし、人員不足で仕事量が多すぎるときや、家庭や体力的な事情に理解のない同僚・上司が理由であれば、転職を決意する看護師も多いでしょう。
とはいえ、採用面接で不満をストレートに伝えるのはおすすめできません。
なぜなら、「不満を持ちやすい性格だ」と採用担当者に判断され、採用されない可能性が高まるからです。
採用担当者に好印象を与えるためにも、次のポイントに注意して、ポジティブに転職理由を伝えましょう。
- 前向きな言葉を用いる
- 業界共通の悩みを打ち明けない
それぞれのポイントについて、具体的に説明します。
前向きな言葉を用いる
採用担当者に直接不満をいわなくても、「ストレス」「つらい」「疲れた」などのネガティブな言葉が多いと、転職希望者自身がネガティブな人間だと判断されてしまいます。
ポジティブな理由で転職を考えていることを伝えるためにも、「成長」や「仲間」「スキルアップ」などの、雇用主に好印象を与えるポジティブな言葉を用いるようにしましょう。
業界共通の悩みを打ち明けない
人間関係で悩むことは、決して特別なことではありません。看護師の業界でも珍しくありませんが、ほかの業界でもよくあることです。
また、人手不足や希望する日に休みを取れないなどの問題も、決して特別なことではありません。どこの職場でも多かれ少なかれ課題を抱えています。
どの業界でも共通するような問題については、採用面接の際に触れないようにしましょう。
実際のところ、採用面接は悩み相談や愚痴をいう場ではありません。悩みや愚痴は封印して、ポジティブな思いで採用面接に臨むことが大切です。
看護師の転職理由をポジティブに伝える事例
採用面接で転職理由について尋ねられたときは、ポジティブな言葉で伝えることが大切です。
もちろん、嘘はNGです。多くの面接をこなしてきた熟練の採用担当者であれば、嘘を簡単に見抜いてしまうでしょう。
ネガティブな内容を率直かつポジティブに伝えるためには、ちょっとしたコツが必要です。
いくつかの事例を紹介するので、ぜひ参考にしてオリジナルの転職理由を考えてみてください。
自分を最大限を活かしたい
職場環境に不満があるときは、「この職場に不満がある」というネガティブな点に注目するのではなく、「この職場では自分を活かし切れない」とポジティブに思考を変換してください。
- 自分にとって働きやすく、より良い看護を提供できる環境を求めて転職を決意しました。
- 私の長所であるコミュニケーションスキルをより発揮できるのは、貴院だと考えました。
現状を客観的に述べ、「より働きやすく、自分の能力を活かせる職場を求めて転職を考えました」と表現するなら、正直な思いをポジティブに伝えることができます。
新しい仲間とさらなる成長
- 看護師としてさらに成長できるよう、周囲と切磋琢磨できる環境を求めて転職を決意しました。
- 貴院で新しい仲間と出会い、より自分を高められるように学び続けたいと考えています。
転職後の自分を思い浮かべて、「良好なチームワークを築き、一緒に働く仲間と共にさらに成長できる環境に進みたい」と表現すると良いでしょう。
スキルアップと社会貢献
給与面が原因で転職を考えている場合であれば、「給与が少ない」というネガティブな思考にとらわれず、「スキルアップ」や「専門性」の習得によって給与増を目指すと良いでしょう。
- より先端医療の理解を深めるため、最新技術を多く取り入れた貴院で働きたいと考えました。
- 小児科勤務の経験を活かしたく、院内保育の注力に定評のある貴院で働きたいと考えました。
面接時に給与について言及すると、印象が悪くなってしまいます。
そこで「環境を変えてスキルアップすることで、業界や社会にさらなる貢献をしたい」と、給料に触れずに将来の展望を伝えるようにしましょう。
一層集中しやすい環境
- 手術件数の多い貴院で、救急医療の業務に集中したいと希望しております。
- 今まで総合病院でのみ経験を積んできましたが、特定の業務に集中できるクリニックで業務経験を積みたいとと考えています。
採用面接では、「自分自身のペースで働き、仕事により一層集中しやすい環境を求めて転職を考えました」などと、転職理由を説明できます。
転職理由に悩んだ際は転職エージェントの活用がおすすめ
転職理由で悩んだときは、転職エージェントのサポートを受けてみるのはいかがでしょうか。
転職エージェントに登録すると、次のメリットを得られます。
- 転職理由を無料で添削・相談
- 求人情報の収集が容易
- 面接・条件の交渉サポートあり
それぞれのメリットについて見ていきましょう。
転職理由を無料で添削・相談
転職エージェントサービスに登録すると、履歴書の添削や模擬面接などのサポートを無料で受けられるようになります。
履歴書の志望動機の欄をどうするか迷ったときも、転職サポートの経験豊富なキャリアアドバイザーが好印象を得られる書き方を教えてくれます。
また、模擬面接では、転職理由をスムーズに説明するコツも伝授してもらえます。転職エージェントサービスで、転職力をアップしましょう。
求人情報の収集が容易
面接・条件の交渉サポートあり
採用面接に不安があるときも、転職エージェントサービスの活用がおすすめです。
転職エージェントによっては、キャリアアドバイザーが面接の場に同席してくれるサービスもあり、心強い味方となってもらえます。
また、給与などの労働条件の交渉を、キャリアアドバイザーが代行してくれる転職エージェントサービスも多いです。
上手に転職エージェントサービスを活用し、理想の職場で理想の働き方を実現しましょう。
転職理由に悩む看護師におすすめな転職エージェント3選
転職理由に悩む看護師には、キャリアアドバイザーのサポートが充実している転職エージェントサービスの利用がおすすめです。
看護師専門かつ、サポートが充実している転職エージェントサービスを紹介します。
看護roo!
看護roo!では、転職のプロによるサポートサービスを受けられます。
求人案件の応募や条件交渉、履歴書の添削、面接対策などに対応しているので、安心して転職活動を進められます。
また、メールやLINEで悩み相談できるのも、看護roo!の特徴です。
現職の不満や転職理由をすべて打ち明けて、すっきりとした気持ちで採用面接に臨むことができます。
レバウェル看護
マイナビ看護師
まとめ
転職理由がどんなにネガティブなものであっても、少し工夫することでポジティブな理由に転換することができます。
転職エージェントサービスに無料登録すれば、キャリアアドバイザーにより、あなた個人の事情を反映した転職理由として、まとめてもらうことも可能です。
転職エージェントサービスを上手に活用し、転職活動を成功させましょう。
投資信託・株式の運用歴20年以上。相続問題が発生したことを機に、ファイナンシャルプランナー2級とAFPの資格を取得。 大学や省庁で研究活動をおこないながら、2014年度からはマネーやファイナンス、医学関係の執筆活動を開始。 ライフマネープランニングやIPO投資、金融詐欺の見分け方、ローン・クレジットカードの使い方などを得意テーマとしている。 現在メインで利用しているカードはアメリカンエクスプレスのプラチナ。招待制から申込制に変わって、ちょっと残念に思う毎日。