看護師は転職回数が多いと不利になる?転職で不利になりづらい場合も解説 PR

看護師は転職回数が多いと不利になる?転職で不利になりづらい場合も解説

看護師として働くうえで、転職回数が多いと不利になると思っている人は多いのではないでしょうか。

また、自分の転職回数が平均的なものなのか、看護業界の中で多いのか少ないのかを把握したいと考えている方もいると思います。他の看護師がどれくらいの頻度で転職しているのかを知ることで、今後のキャリアプランを立てる参考にすることもできます。

この記事では、厚生労働省が公表している看護師の平均転職回数や、不利になる場合不利になりづらい場合をわかりやすく解説します。看護師として転職を考えている人は、ぜひ参考にしてください。

この記事のまとめ
  • 看護師の平均転職回数は1.1回
  • 転職を考えるよくある理由は、人間関係の悩み・給与の不満・勤務形態や労働時間による負担など
  • 転職回数が多くても理由によっては不利になりづらい

看護師の平均転職回数

転職する前に、周りの看護師の転職回数がどれくらいかを知っておきたい人も多いと思います。

まずは、厚生労働省が発表しているデータを参照に、看護師の平均転職回数を紹介します。

看護師の平均転職回数は1〜2回

結論からお伝えすると、看護師の平均転職回数は1.1回です。そのため、看護師の転職回数は1回もしくは2回が一般的といえるでしょう。

看護師における平均転職回数について、厚生労働省が公表している「看護職員就業状況等実態調査結果」を参照して、具体的に紹介します。

平成22年8月から平成23年1月までの期間におこなわれた調査によると、現在看護職員として就業している人のうち、これまでに勤務先を退職した回数は、それぞれ下記のとおりです。

退職回数 回答数 割合
0回 7,861人 45.2%
1回 4,174人 24.0%
2回 2,453人 14.1%
3回 1,382人 7.9%
4回 639人 3.7%
5回以上 597人 3.4%
無回答 278人 1.6%

退職回数が0回、つまり一度も転職したことのない看護師が全体の45.2%を占めており、最も多いことがわかります。

転職したことがある看護師の割合だけでいうと、転職回数1回の人が最も多いです。そして、転職回数が増えるにつれて、その割合は少なくなります。

なお、この調査における回答者の年齢とその割合は、以下のとおりです。

年齢 人数 割合
25歳未満 1,390人 8.0%
25~29歳 2,483人 14.3%
20~34歳 2,234人 12.9%
35~39歳 2,143人 12.3%
40~44歳 2,408人 13.9%
45~49歳 2,381人 13.7%
50~54歳 2,774人 16.0%
55~59歳 1,460人 8.4%
60歳以上 72人 0.4%
無回答 39人 0.2%

55歳以上の割合がほかの年齢層に比べて少ないものの、25歳〜54歳までの年齢層では、調査対象人数における差はそれほど大きくありません。

前述のデータから、無回答を除き、「5回以上」を5回と仮定して算出すると、看護師の転職回数の平均は1.1回です

平均1.1回は「平均で1回より多く転職している」ともいえるので、転職回数が2回でも平均的な回数の範囲内でしょう。

看護師の転職回数が多くなる理由

看護師の職場は体力的にも精神的にも負担が大きい場合が多く、なかには転職回数が多くなる人も少なくありません。

看護師が転職を考える理由は様々ですが、よくある理由を3つ紹介します。

転職を考えるよくある理由
  • 人間関係の悩み
  • 給与の不満
  • 勤務形態や労働時間による負担

人間関係の悩み

看護師にとって、人間関係の悩みは転職のきっかけになる大きな要因の1つです。

看護師は医師や患者、その他の医療スタッフと常に協力しながら仕事を進める必要があり、人間関係の悩みを抱えやすい環境にあります。

特に「パワハラ」や「モラハラ」などのハラスメント問題で悩みを抱える看護師も多い傾向にあり、これによりストレスを感じ、体の健康を害する看護師も少なくありません。また、チームで働く看護師たちのコミュニケーションが上手く取れなかったり、意見が対立したりすることも転職の要因となります。

人間関係の悩みを解消するには、職場全体でのコミュニケーション改善や適切な労働環境の整備が必要となります。

給与の不満

看護師が転職を考える理由として、給与の不満があげられます。

看護師の仕事は非常に専門的で、高いスキルと知識が求められます。そのうえ、患者の命を直接的に預かる重要な役割を担っています。しかし、そういったプレッシャーに見合った給与が支払われないと感じる看護師も多いのが現状です。

また、残業が多いにも関わらず、残業代がしっかりと支払われない場合もあり、これらが給与の不満に繋がり転職を考えるきっかけになります

そのため、看護師にとって給与は職場選びにおける重要なポイントとなり、適切な評価と給与が得られる職場を探す看護師が多くなっています。

勤務形態や労働時間による負担

体力的、精神的な負担のために転職を考える看護師も多いです。

負担を感じる理由として一般的なのは、看護師特有の勤務形態や労働時間によるものです。看護師の仕事は24時間365日必要なもので、そのために2交代制や3交代制のシフト制を採用している医療機関が多くなっています。

これにより、夜勤や休日出勤が頻繁にあることや、長時間の連続労働が必要な場合もあります。このような働き方が看護師の体力的、精神的な負担となり、健康に影響を与えることから転職を考えるきっかけになります。

体力的、精神的な負担の問題を解決するためには、労働環境の改善や自分に合った勤務形態で働ける職場への転職が必要になります。

看護師は転職回数が多くても必ずしも不利にはならない

転職回数が多い場合、企業から「離職する頻度が高い看護師だ」と悪印象になり、転職活動の際に不利になるといわれることがあります。

しかし、実際に転職回数の多さが転職活動へ悪い影響を与えるかは転職理由によって異なるため、一概に不利になるとはいえません。

続いては、看護師で転職回数の多さが不利になる場合と、不利にならない場合を紹介するので、参考にしてください。

転職回数の多さが不利になる看護師

以下の理由で転職を繰り返していると、転職活動の際に不利な影響を及ぼす可能性があります。

不利になる人の特徴
  • 短期間で転職を繰り返している看護師
  • 転職理由に一貫性がない看護師
  • 将来のビジョンがない看護師

それぞれについて、以下で詳しく紹介します。

短期間で転職を繰り返している看護師

短期間での転職は採用企業側からすると、その人が安定した職業観を持っておらず、すぐにまた転職する可能性が危惧されます。また、仕事に対する責任感が低いなどと見なされることがあります。

また、短期間での転職は、能力や対人スキルに問題があると見なされることがあります。例えば、短期間で退職を繰り返している場合、人間性に問題があると疑われる可能性があります。

このようなケースでは、採用企業側から見ると不安要素が多いため、短期間で転職を繰り返していること不利になることがあります。

転職理由に一貫性がない看護師

転職理由が一貫していない場合、採用担当者から不信感を持たれることがあります。

例えば、採用面接などで転職の頻度が多いことを質問された際に、その答えが曖昧で一貫性がない場合は、将来的に定着するかどうかが不明であると判断され、採用されづらいでしょう。

一方で、今までの転職理由が一貫している内容であれば、転職で不利になることは少ないです。そのため、転職回数が多かったとしても、今までの転職理由について、相手が納得できるように説明することが大切です。

自分自身がどんな看護師を目指していて、そのためにどんな転職が必要だったかなどの転職理由を明確に伝えられるようにしておきましょう。

将来のビジョンがない看護師

転職回数にかかわらず、将来のビジョンがない看護師は転職で不利になる可能性があります。

職場にもよりますが、基本的に企業は長期的に働いてくれる看護師を求めているため、将来的にどのようなビジョンがあり、何を目指しているのかを明確にしている人の方が採用されやすい傾向にあります。

また、明確な目的やビジョンがない人は、自分自身が何をしたいのか、どのような職場環境が自分に合っているのかがわからないため、転職先選びに失敗するケースもあるでしょう。

転職活動をしていると、あなたが求める職場や仕事内容について掘り下げて質問されることがあります。そこで明確なビジョンがなければ、うまく答えられず、採用される確率は低くなってしまいます。

まだ経験が浅く、将来のビジョンや目的がない場合は、転職先で自分のスキルを伸ばして活躍できる旨をアピールしてみると良いでしょう。

明確なビジョンがなくても、仕事に前向きに取り組める意欲を持っている看護師は、採用担当者からの評価が高くなる可能性があります。

転職回数が多くても不利になりづらい看護師

転職回数が多くても不利になりづらいケースとしては、以下のようなものが挙げられます。

不利になりづらい人の特徴
  • 実務経験が豊富な看護師
  • 転職理由が納得できる内容の看護師
  • 転職理由に一貫性がある看護師

それぞれについて、以下で詳しく紹介します。

実務経験が豊富な看護師

実務経験が豊富な看護師は即戦力になり得ることから、転職回数が多くても不利にはなりづらいでしょう。

経験が豊富であれば、技術力や臨床判断力、コミュニケーション能力などで高い評価を得やすいため、採用される確率は高くなるでしょう。

また、経験豊富な看護師であれば、人手不足な病院や施設で求められることもあるため、希望する条件を越える高待遇での転職も可能かもしれません。

ただし、経験豊富な看護師に対して、転職先での期待や要望が高くなるケースもあります。

自分の能力を超えた求人に応募すると、転職後の仕事がハードになる可能性もあります。そのため、実務経験者を優遇する求人を見つけても、求人情報は細かくチェックしてから応募することが大切です。

転職理由が納得できる内容の看護師

転職回数が多くても、転職理由が納得できるものであれば、転職で不利になる可能性は低いでしょう。

看護師を転職する理由は人それぞれですが、結婚や出産、パートナーの転勤、家族の介護などが理由で転職しているのであれば、企業側も納得しやすいでしょう。

ほかにも、職場環境や待遇、勤務時間など、自分自身に合わない状況を改善するためにした転職も、相手を納得させやすい転職理由の一つです。

このような場合、転職回数が不利に働く可能性は低いでしょう。

ただし、前述のとおりですが、転職理由に一貫性がない場合や、自分勝手な理由が多い場合は、企業に不信感を与える可能性があるため、注意が必要です。

転職理由に一貫性がある看護師

転職回数が多くても、転職理由に一貫性がある場合、転職で不利にはなりづらいです。

一貫性がある転職理由とは「キャリアアップ」「スキルアップ」「待遇や働く環境を変えたい」など、理由が明確であることを指します。

このような明確な目的に沿って転職を重ねているのであれば、転職回数が多い理由や、転職先の企業に貢献できる内容もわかりやすく説明できます。

そのため、転職を考えている場合は、転職活動をする前に自分自身の目標や理由を明確にし、転職理由に一貫性を持たせることが大切です。

転職回数が多くなりやすい看護師の特徴

自分自身が納得する条件や、やりたいことを追求するために転職することもあるかと思います。しかし、特に明確な理由のないまま転職を繰り返している人は、一度立ち止まって考えてみることも必要です。

転職回数が多い看護師の特徴としては、以下のようなものが挙げられます。

転職回数が多い人の特徴
  • 自己分析ができていない
  • 転職先の情報収集が十分にできていない
  • 今後のキャリアプランが明確になっていない

不必要に転職回数が多くなってしまっている看護師や、これから転職を考えている人のうち、上記の特徴に該当する人は注意しましょう。

反対に、上記の点を注意すれば自分が納得できる勤め先を見つけやすくなり、転職回数を減らせるかもしれません。

ひとつずつ詳しく紹介するので参考にしてください。

自己分析ができていない

自己分析は、自分自身のスキルや強み、キャリアプラン、求める職場環境などを客観的に把握し、自分自身をより深く知ることにつながります。

自己分析が不十分なまま転職をすると、望まない環境の職場に就職する可能性が高く、転職先でのやりがいやモチベーションが低下する原因になるかもしれません。

その結果、転職しても満足できず、短期間で再び転職する可能性が高くなります。

反対に、自己分析ができていれば、あなたが求める職場環境やキャリアプランが明確になっているため、転職で失敗する可能性は低くできるでしょう。

転職先の情報収集が十分にできていない

転職時に企業の情報収集を怠ると、希望していない条件の職場に転職する可能性が高くなります。

また、転職先の情報が不足していると、採用試験の際にマイナス評価に繋がることもあります。

例えば、面接で企業側に質問する際、企業の採用ページに掲載されているような内容を質問をした場合、あなたの印象は悪くなるでしょう。

そのため、転職をする場合は、企業の情報収集を徹底しておこないましょう。具体的には「業務内容」「福利厚生」「教育・研修制度」「企業文化」「価値観」「実際に働いている社員の声」などをリサーチした上で選考に臨むことが大切です。

今後のキャリアプランが明確になっていない

キャリアプランが明確でない場合、転職を繰り返す原因になることがあります。

転職してもキャリアプランが明確になっていないため、仕事の意義や、自分のキャリア形成にどのような意味を持つのかが分からなくなるためです。

その結果「もっと自分に合った仕事があるはず」「この仕事を続けていても未来がない」といった不満につながり、転職を考えるようになってしまいます。

そのため、転職する際は「看護師としてどのようなスキルを身に付けたいのか」「今後どのようなキャリアを築きたいのか」を考えてみましょう。

キャリアプランを立てることで自己理解を深められ、自分にぴったりな転職先が絞りやすくなります。履歴書や面接で転職理由を説明しやすくなるのもメリットのひとつです。

自己理解が進めば、自分自身の強みや弱みを把握できるので、転職に向けて具体的な行動を起こしやすくなるでしょう。

転職回数の多い看護師向けの転職サイト3選

転職理由やキャリアプランが明確になっても、数多い求人のなかから自分に合った転職先を見つけるのは大変です。

看護師として転職を考えているのであれば、看護師の転職に特化した以下のサイトをうまく活用しましょう。

おすすめの転職サイト
  • 看護roo!
  • レバウェル看護(旧:看護のお仕事)
  • マイナビ看護師

どの転職サイトも無料で利用できるうえ、キャリアアドバイザーが転職に関するサポートをおこなってくれます。自分ひとりでおこなうよりも効率的に転職活動を進められるでしょう。

それぞれの看護師向け転職サイトには特徴があるので、以下でその特徴について詳しく紹介します。

看護roo!

看護roo!
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おすすめポイント
  • 業界トップクラスの求人数
  • アドバイザーの質が高い
  • 職場の雰囲気を細かく教えてもらえる
公開求人数 約42,000
非公開求人数 非公開
対応地域 全国
対象年齢 全年齢
業界、職種 正看護師、准看護師、保健師、助産師

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看護roo!は、求人数の多い看護師特化の転職サイトです。非公開求人も豊富なので、ほかでは見つけられないレアな求人に応募できるかもしれません。

転職サポートが充実しているだけではなく、看護師にとって役立つ情報の掲載や、看護師同士で交流できるコミュニティの運営などもしています。

そのため、転職を考えている人だけではなく、看護師として働く人にとって便利なサイトといえます。

キャリアアドバイザー診断もおこなっており、自分と相性の良いタイプを発見できます。はじめて転職活動をする看護師さんは、まずは看護roo!に登録しておくと良いでしょう。

レバウェル看護(旧:看護のお仕事)

レバウェル看護
レバウェル看護
おすすめポイント
  • 幅広い分野の求人がある
  • キャリアアドバイザーの対応が丁寧
  • ヒアリング力が高く寄り添った求人を提案
公開求人数 約140,000
非公開求人数 非公開
対応地域 全国
対象年齢 全年齢
業界、職種 看護師、准看護師、保健師、助産師

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レバウェル看護(旧:看護のお仕事)は、転職活動中の看護師に加えて、転職情報を収集している看護師にもおすすめの転職サイトです。

看護施設と繋がりのあるキャリアアドバイザーから、施設の良い点や悪い点をヒアリングしながら転職活動ができるため、求人情報からは分からないリアルな情報を集められます。

さらに、レバウェル看護を利用して転職した看護師の口コミを参考にした企業選びができます。

アドバイザーへの連絡はメールやLINEでも可能なため、電話でのやり取りに抵抗がある方や、マイペースに転職活動を進めたい方は、レバウェル看護を活用しましょう。

マイナビ看護師

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  • 看護師専門のキャリアアドバイザー在籍
  • 地域の求人に詳しい全国20カ所の拠点
  • 会って話せるキャリア面談実施
公開求人数 約47,000
非公開求人数 非公開
対応地域 全国
対象年齢 全年齢
業界、職種 看護師、准看護師、保健師、助産師、ケアマネージャー

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まとめ

厚生労働省のデータを参照にすると、看護師全体の平均転職回数は1.1回です。

この数字をみると、一般的な転職回数は少ないため、回数が多いと転職に不利になるのではないかと心配になる看護師さんもいるかもしれません。

しかし、しっかりと自分のキャリアプランを作り、明確な目的をもって転職をしているのであれば、転職回数が多くても転職で不利にはなりづらいはずです。

自分ひとりで転職活動することに不安がある人や、自己分析をしてから転職活動を開始したい人は、キャリアアドバイザーがサポートしてくれる看護師向け転職サイトを活用しましょう。

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