看護師転職サイトにおけるトラブル事例とは?トラブルを避けるポイントもあわせて解説
レアケースではありますが、看護師転職サイトでは、トラブルに遭遇することがあります。
本来、看護師転職サイトは、転職活動をスムーズに進めるためのサービスです。事前に条件を登録することで、担当者から次々に案件を紹介してもらえるようになるでしょう。
しかし、担当者からの電話がしつこく対応に困ることや、転職後に希望した条件と合わないことに気づくなど、大なり小なりトラブルが起きています。
本記事では、具体的な事例やトラブルを避けるためのコツ、トラブルが起こりにくい看護師転職サイトの選び方についてまとめました。
不快な思いをせずに転職先を見つけるためにも、ぜひ参考にしてみてください。
看護師転職サイトでトラブルが生じる主な原因
看護師転職サイトを使って転職活動をする看護師も少なくありません。
なぜなら、担当者が親身になってサポートしてくれるため、転職活動を進めやすくなるからです。
しかし、転職活動に役立つと思って看護師転職サイトに登録したものの、かえってトラブルに巻き込まれてしまうケースもあるようです。
トラブルに発展する主な原因としては、以下のものが挙げられます。
- 条件相違
- 転職活動の催促
- 希望していない案件の紹介
- 利用者の不注意
以下より、それぞれの要因について解説していきます。
条件相違
看護師転職サイトに登録すると、専属の担当者がつき、転職活動をサポートしてもらえます。
担当者は誠意をもってサポートしてくれますが、取り扱う求人案件数も多いため、ほかの案件と勘違いして、利用者に対して誤った情報を伝えることがあるかもしれません。
たとえば、夜勤なしの条件で探しているのに、夜勤必須の職場を紹介するといったケースが想定されます。
また、担当者が伝えた情報に誤りがあることを、転職したあとで気づくこともあります。
どうしても譲れない条件があるときは、何度も確認し、条件との相違がみられたときは早めに担当者に伝えることが大切です。
転職活動の催促
看護師によって、転職に対するスタンスは異なります。
「今すぐ転職したい」という看護師もいれば、「いい条件があれば転職したい」、「本格的な転職活動を始める前に様子見したい」という看護師もいます。
しかし、看護師転職サイトに登録するときに「ゆっくりと転職活動をしたい」と伝えているにもかかわらず、担当者が執拗に特定の案件に応募を進めることもあるかもしれません。
あまりにも執拗に催促することで、転職先を検討する十分な時間が取れず、ミスマッチが生じることもあります。
何度も担当者に「執拗な催促をやめてほしい」と伝えても状況が改善されないときは、担当者を変えてもらうことを打診してみましょう。
希望していない案件の紹介
登録した条件に合わない求人案件ばかりを紹介されることもあります。
たとえば、パートで働けるクリニックを探しているのに、フルタイム勤務の病院案件ばかりを紹介されることもあるかもしれません。
また、明らかに不人気な案件など、担当者自身の実績のためとしか思えないような案件を紹介されることがあります。
利用者がためらっても、「とにかくよい職場だから、面接だけでも行ってほしい」と頼まれることもあるようです。
このように希望や条件とは異なる案件を多数紹介されると、利用者にも大きく不満が溜まってしまうでしょう。
利用者の不注意
看護師転職サイトで生じるトラブルは、すべて担当者が原因とは限りません。
利用者の不注意によって、トラブルが生じることもあります。
たとえば、希望条件の伝え漏れ、案件詳細の確認ミス、同一サイトや類似サイトでの重複応募などによってもトラブルが生じることがあるでしょう。
チェックする案件やサイトが多すぎると、確認ミスや重複応募などが生じやすくなります。
看護師転職サイトに登録するときは、多くとも3件程度にしておくほうがよさそうです。
看護師転職サイトにおけるトラブル事例
看護師転職サイトで起きる、主なトラブル事例について紹介します。
トラブルを避けるためにも、起こりうる事例について理解しておき、またトラブルに遭遇した際にも適切に対応することが必要です。
- 担当者からのしつこい電話
- 転職後に条件相違が発覚
- 複数サイトから同求人に応募
- 求人が紹介されず放置
- 誤った承諾・日程調整
トラブルを避けるためにも、起こりうる事例について理解しておき、またトラブルに遭遇した際にも適切に対応することが必要です。
担当者からのしつこい電話
看護師転職サイトを利用するメリットとして、利用者自身が求人案件を探さなくてもよいという点が挙げられます。
大規模な看護師転職サイトでは、数万件以上の案件を取り扱っており、担当者が条件に合う案件を探してくれるため、手間をかけずに転職先を吟味することができます。
とはいえ、担当者によっては、1日に何度も電話をかけてきて案件を紹介することがあるようです。
なかには利用者が「連絡はメールにしてほしい」「日中は仕事なので電話は控えてほしい」と伝えても、意に介せず、しつこい電話をやめないケースもあります。
転職後に条件相違が発覚
求人案件の情報が、誤っている可能性もあります。単に記入ミスのこともあれは、条件が変わったのに反映されていないなど、ケースはさまざまです。
いずれにしても、利用者側はサイトに掲載されている情報を信じて希望に合う案件を探すため、情報が間違っていると転職後に条件相違が発覚するなど、被害を被りかねません。
また、利用者が条件に付いて勘違いするケースも考えられます。
たとえば、求人案件に「夜勤なしも可」と記載されているところを、「夜勤なし」と勘違いし、入職後に夜勤のシフトを入れられて戸惑うこともあるかもしれません。
応募するかどうかを左右する重要な条件については、何度も担当者に確認しておくことで、トラブルを回避しましょう。
複数サイトから同求人に応募
特定の看護師転職サイトでのみ応募を受け付けている求人案件もありますが、複数の看護師転職サイトで公開している案件もあります。
応募先の名称や部署などをあまり確認せずに申込むと、複数の看護師転職サイトから同じ案件に応募してしまうこともあるかもしれません。
応募先から不審に思われるだけでなく、採用試験に落ちる原因になることも想定されます。
自分で求人案件に応募するときはもちろんのこと、担当者に代わりに応募してもらうときも、応募先の名称や部署などが重複していないか確認することが大切です。
求人が紹介されず放置
看護師転職サイトに希望条件を登録したにもかかわらず、担当者から求人案件がひとつも紹介されず、そのまま放置されるケースもあるようです。
担当者からの連絡が多すぎるのも困りますが、少なすぎるのも考えものです。
まったく連絡が来ないときは、利用者側から「求人案件を紹介してほしい」「定期的な連絡が欲しい」などの旨を伝えておきましょう。
担当者が求人案件を紹介しない理由としては、利用者の希望条件に合う案件が見つからないことが挙げられます。
担当者に相談したうえで、条件を見直してみることをおすすめします。
誤った承諾・日程調整
内定をもらったものの、ミスマッチを感じて辞退するということもあるでしょう。
看護師転職サイトから求人に応募する場合、応募先への内定辞退の連絡は利用者本人ではなく担当者がおこないます。
しかし、担当者が誤って内定を承諾してしまい、トラブルに発展することもあるかもしれません。
また、面接の日程調整も担当者の仕事です。
利用者の希望を正しく応募先に伝えなかったり、正しくない面接日時を利用者に伝えたりすることで、面接が受けられないこともあるかもしれません。
いずれも担当者側のミスのため、利用者側で回避することは不可能です。
あまりにもトラブルが多いときは、担当者を変えてもらうか、別の看護師転職サイトで求人活動をするほうがよいでしょう。
看護師転職サイトのトラブルを避けるポイント
看護師転職サイトは、取扱案件数も利用者も多いため、悪条件が重なるとトラブルが生じることもあります。
利用者側の連絡漏れ、担当者側の記憶違いなどにより、深刻なトラブルに発展することもあるでしょう。
トラブルを避けるためにも、次のポイントに注意をしてください。
- 主体的に行動する
- 看護師転職サイトには複数登録する
- スケジュールを細かく共有する
- 意見やアドバイスに流されない
以下より、それぞれのポイントについて解説していきます。
主体的に行動する
転職サイトは無料で利用できるため、登録する方のなかには、転職の意思がなかったり、仕事の都合上時間が取れない方もいます。
そういった場合であれば、何かしらのトラブルに巻き込まれた際、すぐに気づけなかったり、対応を後回しにしてしまうでしょう。
トラブルを避けるためには、担当者と積極的にコンタクトを取り、求人案件についても自分で詳細を確認するなど、主体的な姿勢が必要です。
担当者に転職活動をサポートしてもらえる点が看護師転職サイトの魅力ではありますが、担当者に任せっきりにしないようにしましょう。
看護師転職サイトには複数登録する
扱っている求人の種類や担当者の質は、看護師転職サイトによって異なります。
また、看護師によって合うサイト・合わないサイトもありますが、登録して利用しないことには判断できません。
できれば2~3つのサイトに登録し、使い心地なども確かめながら使い分けるようにしましょう。
なお、看護師転職サイトへの登録料・利用料は、ほとんどのサイトにおいて無料です。
複数のサイトを利用しても、料金的な負担は増えないため、安心して登録を検討してみてください。
スケジュールを細かく共有する
面接の日程や内定受諾・辞退などの重要性の高い情報は、伝達ミスが生じると大きなトラブルになります。
情報の伝達ミスを防ぐためにも、担当者と細かくスケジュールを共有するようにしましょう。
たとえば、面接の希望日を担当者に伝えたのに何の連絡も来ないときは、電話やメールで希望日を正しく把握しているのか確認してください。
反対に、担当者からメールやLINEなどで面接日などの連絡を受け取ったときは、日時を念押し確認するメールを送り、お互いの認識にずれがないことをチェックしておきましょう。
ただ、細かくスケジュールを共有することで連絡頻度が増えるため、人によっては煩わしさを感じるかもしれません。
適度な連絡頻度で心地よくやり取りをするためにも、あらかじめどの程度の頻度の連絡を希望するのか、担当者に伝えておくことが大切です。
意見やアドバイスに流されない
転職サポートが豊富な担当者のアドバイスには、有益な情報が多数含まれています。
しかし、その情報がかならずしも利用者自身にとって有益とは限りません。すべてを受け入れるのではなく、有益なアドバイスのみを参考にするようにしましょう。
たとえば、育児と両立するためにクリニックでのパートの仕事を探しているのに対し、「病院看護師としてのブランクが空くと、復帰するのが難しくなりますよ」と、強引に病院の案件を紹介するかもしれません。
妥当なアドバイスであっても、利用者にとっては迷惑となることがあります。
担当者の意見やアドバイスに流されず、納得できる結果を得るためにも、最終的な判断は自分自身で決定するようにしてください。
看護師転職サイトを活用するポイント
仕事や家事、育児などで忙しいときでも、看護師転職サイトに登録していれば効率よく求人案件を探すことができます。
- 転職する熱意を見せる
- スキル・経歴は正確かつ詳細に伝える
- 優先順位をハッキリ伝える
以下より、それぞれのポイントについて解説していきます。
転職する熱意を見せる
転職サイトは、転職者と求人をマッチングさせることで報酬が発生するビジネスモデルです。
そのため、転職に対して熱意がない、消極的な態度を取ってしまうと、担当者のモチベーションを落とすことになるでしょう。
看護師転職サイトに登録するときは、転職したいという熱意を見せ、担当者に対しても誠実に対応することが必要です。
また、すぐに転職するわけではないときは、「来年の1月以降に転職をしたい」「3か月以内は転職ができない」などのように、転職時期を具体的に伝えておくようにしましょう。
スキル・経歴は正確かつ詳細に伝える
求人案件に応募するときには、勤務条件や待遇などが希望どおりか、入念に確認する必要があります。
しかし、条件を確認するのは利用者側だけではありません。応募先の医療機関や企業も、応募者の条件(学歴や資格、勤務歴、スキルなど)を見て、採用候補者にふさわしい人材かどうかをチェックします。
そのため、正しくスキルや経歴を伝えていないと、面接を受けても採用されない可能性が高くなるでしょう。
たとえば、履歴書に記載した内容と、面接で伝えた内容に不一致があったり、自分を良く見せようと知識やスキルについて知ったかぶりをしてしまうと、相手に対して不信感を与えることになります。
優先順位をハッキリ伝える
条件に合う求人案件があまりないときは、条件を見直すことが必要です。勤務地のエリアを広げたり、希望年収を下げたりできるかもしれません。
また、条件を変更するのではなく、優先順位をつけるのもひとつの方法です。
たとえば、勤務地のエリアだけは譲れない、年収は〇万円以下でも許容するといったように、条件ごとに優先順位を決めておくと、担当者も案件を探しやすくなるでしょう。
トラブルを避ける看護師転職サイトの選び方
- 大手の看護師転職サイトを選ぶ
- 登録後の連絡の早さで選ぶ
- 希望勤務地に合わせて選ぶ
以下より、それぞれの項目について解説していきます。
大手の看護師転職サイトを選ぶ
どの看護師転職サイトにするか迷ったときは、大手の転職サイトを選びましょう。
大手の転職サイトはコンプライアンスに厳しく、担当者の質も高いことが多いです。
また、利用者向けの専用電話や問い合わせフォームもあるため、担当者を変えて欲しいなど直接伝えづらい点でも、心置きなく進言することができます。
転職実績も豊富であるため、結果にも満足できる・不満が溜まりにくいといった点からも、トラブルは避けやすくなるといえるでしょう。
登録後の連絡の早さで選ぶ
登録後の連絡やメールの返信が極端に遅い場合は、利用を考え直すほうがよいかもしれません。
最初の連絡が遅いということは、今後においても応募や選考通知などの連絡が遅くなると考えられるため、転職活動がスムーズに進まない可能性が想定されます。
また、応募先との間でトラブルが生じたときも、担当者による迅速なサポートを期待しにくいでしょう。
希望勤務地に合わせて選ぶ
地方は求人案件が少ないため、地方勤務希望の場合は、希望勤務地の案件に強い転職サイトを選ぶ必要があります。
希望勤務地の求人案件が豊富にあれば、担当者からも定期的に案件を紹介してもらえるため、放置されるリスクを減らせるでしょう。
なお、多くの看護師転職サイトは全国対応です。しかし、登録されている案件を地域別に調べると、特定の地域(主に首都圏)に偏っているサイトが少なくありません。
全国対応や登録案件数を鵜呑みにするのではなく、希望勤務地での案件数を比較してから登録するなどを心がけてみてください。
信頼できるおすすめ看護師転職サイト3選
看護師転職サイトのなかでも、大手かつ転職実績の豊富なサイトを3つ厳選してご紹介します。
いずれも首都圏だけでなく地方案件にも強いため、地方で転職を希望している方も利用しやすいでしょう。
また、いずれの転職サイトも、事前に希望する連絡頻度を伝えられますので、複数の転職サイトへの登録を検討している方にもおすすめです。
看護roo!
どの看護師転職サイトにするか迷ったときは、まず「看護roo!」の使い心地を確かめてみてください。
看護roo!は、登録しなくても自由に案件を探せるため、希望する条件に合う案件があるのかチェックできます。
よさそうな案件が見つかったときは、無料登録に進んでみましょう。応募や日程調整などの手続きを、キャリアパートナーにサポートしてもらえるようになります。
自分で案件を探すことに不安があるときは、早めに登録して、案件探しもまとめてキャリアパートナーに任せる方法もあります。
気になることがあるときは、電話やお問い合わせフォームから質問可能です。ぜひ上手に活用しましょう。
レバウェル看護
「レバウェル看護」では、登録時に「転職に向けて情報を集めたい」「転職したい」のいずれかのスタンスを選択できます。
最初に転職に対するスタンスを明確にするため、アドバイザーから頻繁に連絡を受けたくない方や、熱心に転職活動をサポートしてほしい方も、適切なペースで転職活動を進めていけるでしょう。
また、レバウェル看護では、内部情報の深さ・詳しさに定評があります。
アドバイザーが直接応募先から入手する情報や、レバウェル看護をとおして転職した方から入手する情報などを公開しているため、応募する前に職場の様子がよくわかり、ミスマッチやトラブルを防ぎやすくなるでしょう。
マイナビ看護師
マイナビ看護師も登録前に案件をチェックできますが、約30%が非公開求人であるため、より豊富な選択肢から求人案件を探したい方は、本登録をおすすめします。
マイナビ看護師に登録すると、専属のキャリアアドバイザーによる対面・オンラインの面談を受けられますので、転職に対する希望やキャリアの悩みなどを相談してみてください。
また、勤務しながら転職活動をする方や、とにかく短期間で転職したい方など、転職希望者のニーズに合わせたオーダーメイドの転職サポートを実施しています。
看護師転職サイトを活用しつつも、自分のペースで転職活動を進めたい方にもおすすめのサービスです。
まとめ
看護師転職サイトを利用することで、トラブルに巻き込まれるケースもあります。
しかし、利用者自身が案件を詳細にチェックする、担当者とこまめにコミュニケーションをとるなどに注意すれば、ほとんどのトラブルは回避できるでしょう。
看護師転職サイトは、転職活動をスムーズに進めるための便利なサービスです。
上手に活用するためにも、紹介したポイントを押さえて、トラブルなく活用していきましょう。