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看護師の転職で祝い金はもらえなくなった！支度金のある転職サイト3選も紹介
祝い金とは、転職サイトを経由して病院や施設に採用された際に受け取れる報酬金のことです。多くの場合、入職後に一定期間継続して勤務することを条件として支給されるのが一般的でした。
金額も勤務条件によってさまざまで、夜勤ありの正社員の祝い金は5〜10万円が相場です。祝い金は転職サイトが利用者を集めるアピールポイントとして有効で、入職後の定着率向上への効果も期待できる施策でした。
しかし、今では祝い金を売り出している転職サイトは見かけなくなりました。そこで今回は、看護師の転職で祝い金がもらえなくなった背景について解説します。祝い金以外にお金が受け取れる制度も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
看護師の転職で祝い金はもらえる？
看護師の転職サイトは多く存在しますが、現在ではどの転職サイトをみても「祝い金」という言葉は見られません。以前は、特定の転職サイトを経由して転職が決まると祝い金を受け取れました。
今も実際に祝い金としてお金がもらえる転職サイトはあるのでしょうか。ここからは祝い金の現状について解説します。
看護師の転職で祝い金はもらえない
結論からいうと、看護師が転職サイトを経由して転職を成功させても祝い金を受け取ることはできません。2021年4月の「職業安定法に基づく指針の改正(※)」に伴い、祝い金として転職サイトから求職者へ金銭を渡すことが、厚生労働省より禁止されました。
そのため、転職サイトが祝い金の提供を謳い、登録者を増やす行為はできません。転職サイトは金銭の提供ではなく、サービスの質を向上させることでPRしなければなりません。
もし、転職活動を進めていくなかで、転職祝い金を支給するなどと称して利用者の誘致をしていた場合、その転職サイトは適切な運営をおこなっていない可能性があります。
転職サイトなどの職業紹介事業者は、企業などへ求職者を紹介し、採用後に企業側から紹介手数料をもらうことで利益を得ています。職業紹介事業者同士の競争の激化により、利益を上げるため、必要以上に転職を勧奨するケースも少なくありません。
また、手数料収入を得ようとする職業紹介事業者が、繰り返し転職を促すことにより、労働者の安定した雇用が阻害されることを防止する目的もあります。
看護師の転職で祝い金以外にもらえるお金は？
上述した事情により、転職サイトを利用して転職をしても祝い金は受け取れなくなりましたが、祝い金以外でもお金がもらえる制度があります。
転職サイト経由の転職でお金をもらうことができないため、直接応募やハローワーク経由、紹介キャンペーンなど、紹介料が発生しない方法での受け取りが基本です。また、転職サイトから支給されるお金以外にも、病院や施設の独自の政策により支給されるものもあります。
ここでは看護師が転職するにあたって、祝い金以外にもらえる3種類のお金について紹介します。
支度金：直接応募またはハローワーク経由で採用された場合
病院や施設によっては、採用した看護師に支度金を支給する職場もあります。この場合、支払うのは転職サイトではなく病院や施設側であり、独自の制度として支給しています。
支度金の支給名目として「施設見学や面接時の交通費」「転居費用」などがあり、金額は10〜30万円が相場です。
職場が支度金を用意する背景には、社会的にも問題となっている「看護師不足」が挙げられます。看護師不足は、病院や施設の経営にも大きな影響を与える問題です。病院や施設が優秀な人材を確保するためには、遠方に住む人でも働きやすい環境を作る必要があります。
病院や施設が転職サイトへ紹介手数料を支払わない分、その費用を支度金や準備金などの名目で支給しています。そのため、ハローワークや直接応募など、紹介手数料が生じない採用であるケースがほとんどです。
支給条件は病院や施設によってさまざまで、ある一定の期間内に退職してしまうと返済を求められる可能性もあるため、注意が必要です。「支度金あり」と謳っている病院や施設がある場合、事前に問い合わせて詳細な支給要件や注意点を調べてみることが大事です。
赴任費用：トラベルナース(応援ナース)として採用された場合
トラベルナースとして採用された場合、赴任費用としてお金がもらえることが多いです。トラベルナース・応援ナースは、海外では広く知られているものの、日本ではまだ浸透していない働き方のひとつです。
トラベルナースとは、全国の看護師不足の施設や病院に赴任し、原則6ヶ月程度の雇用期間で働く看護師のことです。主に看護師が不足している職場で勤務することが多く、特に不足しているといわれる北海道や沖縄などの離島で働く機会が多いです。
赴任に伴う転居が必要となるトラベルナースに対して、引っ越し費用や移動費を病院や施設側が負担してくれます。また、家具家電付きの社宅や寮を完備している場合もあり、転居や家賃などの出費を抑えられるのもポイントです。
職場ごとに赴任費用の負担額は異なるため、具体的な金額や負担に関する条件などは事前に問い合わせておきましょう。なかには費用を負担するのは赴任時のみで、帰りの費用は自己負担であるケースも多いため注意が必要です。
ギフト券：看護師転職サイトに紹介キャンペーンで登録した場合
看護師転職サイトには、友人紹介キャンペーンを実施していることもあります。知人の看護師を紹介して登録した際に、紹介者と登録者にギフト券などが贈呈されます。
例えば、転職サイト「マイナビ看護師」では、紹介者・紹介を受けた人に対し、複数の電子マネーやギフト券などから、自由に商品を選択できるマルチギフトサービス「選べるe-GIFT」3,000円分を進呈しています。
同様に「レバウェル看護」「ナース人材バンク」などの転職サイトでも、紹介者・紹介を受けた人に3,000円分のギフトカードまたはQUOカードをもらうことができます。
ここで受け取ることができるのは、現金ではなくその金額相当のギフト券やポイントである点に注意が必要です。また、自身が転職をすることで受け取れるものではなく、あくまで知人の看護師を紹介することで得られるものであることを十分に理解しましょう。
失敗しない看護師転職サイトの選び方
祝い金の禁止により、転職活動において転職サイトを利用するメリットが少ないと感じてしまう人もいるでしょう。たしかに、転職成功時にお金が貰えなくなることは残念ですが、あなたが転職をする本来の目的を考えてみましょう。
本質的な転職サイトの活用目的として「満足のいく転職をすること」「長期的に働ける職場を見つける」ことを優先するべきでしょう。目先のお金にとらわれず、目的意識を持つことで自分に合った転職サイトを選ぶことが大切です。
そこで、よりよい転職を実現するために実践すべき転職サイトの選び方について3つのポイントを紹介します。
求人数が多いかどうか
転職サイトを選ぶ際は、保有している看護師の求人数を見ることが大事です。より多くの求人から探すことで、希望条件に合った求人を見つけられる可能性も高くなります。
全体の求人数も大事ですが、自分が住んでいる地域や希望する施設形態など、自分の状況を踏まえた条件下での求人数を調べましょう。
例えば、地方で転職を考えている場合、全体の求人数は多いが地方に弱い転職サイトもあれば、全体の求人数は少ないが地方に強い転職サイトもあります。介護施設に強みがあったり、美容クリニックに強みがあったりと、転職サイトによって強みを持つ分野が異なります。
また、公開求人数と非公開求人数から判断することもコツです。非公開求人は好条件で人気が高い特徴があるため、多く取り扱う転職サイトを利用することで、好条件の職場と出会える可能性が高くなります。
条件交渉力があるかどうか
キャリアアドバイザーの条件交渉力も、転職結果に大きく影響する要素です。看護師転職サイトで受けられるサポートとして、応募施設への条件交渉があります。
勤務条件や給与条件などの希望があっても、応募者からは直接交渉しづらいものです。応募者がいいにくいような条件交渉を担当アドバイザーが代理でおこなってくれるため、非常に心強いサポートです。
しかし、条件交渉も失敗してしまえば意味がありません。アドバイザーの条件交渉力がある転職サイトを選ぶことで、より好条件での転職が可能になります。
判断基準としては、まず看護師の転職支援実績が豊富な転職サイトかどうかを見てみましょう。看護師の転職支援実績が豊富であれば、これまでの実績に裏打ちされたノウハウがあります。経験豊富なアドバイザーは履歴書の添削や面接対策だけではなく、条件交渉力にも長けている可能性が高いです。
また、看護師転職サイトの口コミからも、交渉力があるアドバイザーの多さをチェックすることができます。参考程度に口コミからの情報を見てみるのも良いでしょう。同じ転職サイト内でも、アドバイザーによって交渉力は違います。
担当アドバイザーの交渉力に不満を持つ場合には、担当者の変更を相談してみるのも良いでしょう。
アドバイザーに専門知識があるかどうか
担当アドバイザーに看護師業界の知識があるかどうかも大切なポイントです。転職サイトのキャリアアドバイザーはあくまでも転職のプロであり、医療職で働く従業員ではありません。
少しでも専門性のあるサポートを受けたい場合には、まず看護師に特化した転職サイトを選びましょう。しかし、看護師専門の転職サイトでも、担当者によっては詳細な看護業務や現場に関して、あまり詳しい情報を得られない場合もあります。
そのため、担当アドバイザー次第で転職サポートの質が大きく左右されるのも事実です。なかには専門知識を持った経験豊富なアドバイザーもいますが、どのアドバイザーが担当になるかは運によるものが大きいでしょう。
もし、担当アドバイザーがあまり知識がなく、相性が良くなかった場合には担当者の変更を相談することもできます。また、複数の看護師転職サイトに登録してそれぞれのアドバイザーを比較してみるのもおすすめです。
支度金のある看護師向け転職サイト3選
看護師転職サイトの本分は、あくまで転職を成功に導くためのサービスです。とはいえ、やはり支度金がもらえるに越したことはありませんよね。
看護師転職サイトを利用するのであれば、支度金や準備金をもらいながら満足のいく転職をしたいと思う人も多いでしょう。実際に、支度金ありの求人を扱っていたり、キャンペーンで登録者に交通費相当のギフト券を支給している看護師転職サイトもいくつかあります。
ここからは、支度金のある看護師向けの転職サイトを3つ紹介します。転職サポートも充実しており、それぞれに独自の強みや利用するメリットがあります。
支度金をもらいながら満足できる転職を実現させたい場合には、ここで紹介する看護師転職サイトを利用するのがおすすめです。
看護roo!
看護roo！は、上場企業である株式会社クイックが運営する看護師向け情報発信サイトです。30年以上にわたる転職支援実績もあり、特に医療職に関するキャリア支援に信頼と実績を誇ります。
面接対策や同行面接、条件交渉など高いサポート力から累計利用者数50万人以上なのも魅力です。看護roo!の大きな特徴は、1人のコンサルタントが病院と求職者の双方を担当する一気通貫制です。
病院側のニーズと求職者のニーズを直接聞くことで、より精度の高いマッチングが可能です。全国的に求人が豊富で、拠点がある関東・東海・関西地方の都市部での求人に強いのも特徴です。
また、看護roo!では「転職の体験レポート」や「希望条件こだわり診断」など、転職活動に役立つ独自のサービスを数多く提供しています。
非公開求人数の保有数も多いため、より好条件の求人が見つけられる可能性が上がります。
レバウェル看護(旧：看護のお仕事)
レバウェル看護は、10万件を超える圧倒的な求人数が特徴の、日本最大級の看護師向け転職サイトです。
累計登録者数は40万人を超えており、年間4,000回以上の施設訪問とスタッフインタビューの実施により、職場の雰囲気や退職者数などの内部情報を詳細に保有しています。
選考対策に活かせる情報提供によって、満足度の高い転職が実現しやすいです。また、支度金ありの求人も多数保有しており、2023年4月現在では約2,800件の求人を取り扱っています。
独自のお友達紹介キャンペーンでは、紹介した友人が登録した場合に、紹介経費・交通費として3,000円分のQUOカードを受け取ることができます。
マイナビ看護師
マイナビ看護師は、大手人材紹介企業である株式会社マイナビが運営する看護師向けの転職サイトです。豊富なキャリア支援実績から医療機関とのつながりが強く、良質な求人が集まりやすい特徴があります。
医療機関や企業へ直接訪問して情報収集をおこなっているため、職場の雰囲気などの詳細な情報まで知ることができます。
病院以外の求人も豊富で、多種多様な転職先を選べる点でも魅力的です。なかでも、転居費用などを負担してくれる「トラベルナース」の求人も豊富に扱っており、転職時に準備金として支給を受けたい人におすすめです。
また、独自のキャンペーンとして、紹介した友人が登録すると紹介者・友人に3,000円相当のギフト券を贈呈しています。
まとめ
この記事では、看護師の転職で祝い金がもらえなくなった背景について解説しました。かつては、当たり前のように受け取ることができた祝い金ですが、現在では雇用安定性を保つために法律で禁止されています。
祝い金を謳って登録者を募ることができなくなった分、看護師転職サイトはサービスの質を上げることで差別化を図るようになりました。そのため、あくまで転職を成功させることを目的とし、ポイントを絞った看護師転職サイト選びをすることで十分な利用価値があるといえます。
また、祝い金ではなく別の方法でもお金をもらうことができます。自分が希望する働き方を踏まえたうえで看護師転職サイトのメリットを最大限に活かし、満足のいく転職を実現させましょう。
気になるけど、なかなか話しづらい。けどとても大事な「お金」のこと。 日々の生活の中の身近な節約術から、ちょっと難しい金融知識まで、知ってて得する、為になるお金の情報を更新していきます。