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クリニックの看護師がつらいと感じる理由とは？働くメリットや辞めるべき状況も解説
クリニックでは夜勤がなく週末に休める利点から、子育て中の女性を中心に、家庭との両立をしながら働きたい看護師に人気の職場です。その一方で、クリニックで働くことにつらさを感じる看護師や転職を考える看護師もいます。
クリニックがつらいと感じるのは体力的・精神的理由などさまざまな要因があります。しかし、つらさばかりではなくクリニックで働くことにはメリットもあるため、それぞれを把握することが大切です。
今回はクリニックで働く看護師がつらいと感じる理由やメリット、辞めるべき状況について解説します。
クリニックの看護師が体力的につらいと感じる理由
クリニックで働く看護師は、体力面でのつらさを感じる人も多いです。病棟勤務と違い、クリニックは夜勤もなく急変や時間に追われる業務がないため、ゆったりと働けるイメージを持つ人は多いでしょう。
しかしクリニックならではの特徴から、体力的につらいと感じる理由がいくつかあります。ここからはクリニックの看護師が体力的につらいと感じる理由について紹介します。
業務量が多い
意外に思う人も多いですが、クリニックの業務量の多さからつらいと感じる看護師も多いです。理由としては、小規模なクリニックでは少人数体制での勤務であるケースが多いためです。
クリニックでは院内の清掃や雑務なども看護師が実施することが多いです。少人数であるため、必然的に一人当たりの業務量が増え、抱えきれないほどの業務量となってしまうことも珍しくありません。
また、周辺にクリニックがない地域では患者が集中してしまい、混み合うことも業務量が多くなる原因です。
休憩が取りづらい
クリニックは場合によって休憩が取りづらいのもつらいと感じる原因です。病棟勤務では看護師の人数がある程度確保されているため、緊急な事が起きなければ交代で休憩を取ることができます。
少人数で回しているクリニックでは一人ひとりの業務負担も増え、休憩時間を削って業務をこなさなければならないことや、交代での休憩が間に合わないこともあります。
また、患者が混み合うことで午前の診療が長引き、休憩を取る暇もなく午後の診療が開始になることも少なくありません。
残業をしなければいけない場合がある
クリニックは診療時間が決まっているため残業が少ないイメージですが、残業が発生するケースもあります。患者が混雑してしまうと、診察時間内に終わらないことがあります。
特にクリニックの立地によっては、仕事終わりの患者が診察時間終了間際に来院することも多いです。昼間には時間の余裕があっても診察終了間際の混雑により残業を余儀なくされるケースが多いのもクリニックの特徴です。
残業を避けるためにクリニックへ転職しても、意外な残業の多さにギャップを感じて転職を考える看護師は少なくありません。
連休明けが忙しい
連休明けの忙しさもクリニックならではの特徴で、体力的につらいと感じる看護師も多いです。
ほとんどのクリニックは連休中は休診になるため、定期的に通院している患者や連休中に体調を崩してしまった方も、連休明けまで待たなければなりません。
連休中に通院できなかった患者が連休明けに来院する事が多く、特に午前中は早めに用事を済ませようと多くの患者が来院します。
そのため業務も非常に忙しくなり、休憩が取れないだけでなく残業をしなければならないこともあります。
クリニックの看護師が精神的につらいと感じる理由
クリニックで働く看護師が辛いと感じる要因として、精神的なつらさも多く挙げられます。
体力面と同様に、精神面においてもクリニックは余裕を持って働けるイメージを持つ看護師も多いです。
病院で働いていた時には当たり前だと思っていたものがクリニックには無かったり、少人数体制の組織ならではの問題点にギャップを感じたりすることで辛さを感じます。
ここではクリニックの看護師が精神的につらいと感じる理由について紹介します。
病院と比べて待遇が良くない場合がある
クリニックによって給料の違いはあるものの、全体的に見ると看護師全体の平均給与に比べてクリニックは低い傾向にあります。また、個人経営のクリニックではほとんどの場合、病院と比較すると待遇は良くありません。
時には院長の都合で手当などの勤務条件を変更させられることもあります。病院から転職した場合に、給料や福利厚生などの待遇の差にギャップを感じやすく不満を持つ看護師も多いです。
人間関係で悩む
クリニックは病院と比べて看護師の人数が少なく、閉鎖的な環境であることが多いです。
必然的に職員同士の距離感も近くなるため、人間関係の悪化によるストレスも非常に大きくなります。
また、クリニックでは医師以外の男性職員はほとんどいないため、女性特有の性格的な背景も相まって人間関係が悪化しやすくなってしまいます。少人数であることから一度人間関係をこじらせると修復が難しいのもクリニックの特徴といえます。
人間関係が悪い環境で働き続けることに辛さを感じて辞めてしまう看護師も少なくありません。
病院と比べてやりがいを感じづらい
クリニックにおける看護師の業務は単調で、毎日同じ業務の繰り返しであるため、物足りなく感じたりやりがいを感じられなかったりする看護師も多いです。
患者の急変対応や生命に関わるリスクを負ってのケアがないため、精神的な負担が少ないのはクリニックのメリットともいえます。
しかし達成感ややりがいの面ではほぼないため、仕事へのモチベーションが低下してしまう看護師もいます。特に病院からクリニックへ転職した際には仕事内容や仕事量のギャップを感じやすいでしょう。
クレームが多い
クリニックでのクレーム対応に辛さを感じる看護師も多いです。クリニックには病気や体調不良によりさまざまな不安を抱えた患者が来院します。
診察までの待ち時間が長いと、不安な気持ちに加えて受けるストレスも大きく、クレームをつける患者もいます。
また忙しい状況での患者対応も多く、人によっては態度が悪いと受け取ってしまうこともあります。そのほかにも医師の診察に対するクレームや、希望したとおりの処方をしてもらえなかった等のクレームなどさまざまな対応が必要です。
患者は病気の事で神経質になっているため、些細な不満もクレームに繋がってしまいます。
教育体制が整っていない
特に個人経営の小規模クリニックなどは十分な教育体制が整っていないことが多いです。クリニックによっては研修や教育システム自体がなく、段階的に仕事を覚えることができずに苦労する看護師もいます。
また、スキルアップや知識の習得も難しいため向上心がある看護師にとっても続けられない要因となっています。
それぞれのクリニックの独自の業務なども多く、誰かに教わらなければ難しいような仕事も教えてもらう機会がないため、なかなか適応できずにつらい思いをしてしまいます。
院長と相性が合わない
クリニックでは、院長への不満により辞めてしまうケースもあります。性格や考え方の不一致もありますが、なかには患者への態度が悪かったり気分で看護師への悪態や命令したりと、院長に問題がある場合もあります。
個人経営のクリニックではパワハラやモラハラなど職場環境の問題を訴える窓口がない場合がほとんどであるため、結果的に泣き寝入りすることになるケースもあるでしょう。
クリニックの看護師がつらくても働くメリット
看護師がクリニックで働くことはつらいことばかりではありません。クリニックだからこそ可能な働き方も多く、たとえつらいと感じることがあってもそれを上回るメリットに魅力を感じて働き続ける看護師もいます。
また、人によってはデメリットに感じることでも、求める働き方や捉え方しだいでメリットに転じる場合もあります。もしクリニックがつらくて辞めたいと思っている方は、改めてクリニックのメリットを考え、本当に辞めるべきかを判断しましょう。
ここからは、クリニックで働くことでどのようなメリットがあるのか解説します。
予定が立てやすい
クリニックのメリットとして、プライベートの予定の立てやすさが挙げられます。クリニックでは診察時間や休診日があらかじめ決められているため、看護師の休日も休診日に沿ったものになります。
毎週決まった曜日に休むことができるため、予定や計画が立てやすいです。基本的に日勤勤務であり、プライベートや家庭との両立が可能であるため、子育て中の看護師などにも人気のある職場といえます。
夜勤が無い
クリニックは基本的に日勤勤務のみであり、夜勤がないこともメリットといえます。病棟の場合は二交代や三交代など、不定期に夜勤業務をこなさなければならず体力的な負担が大きいです。
クリニックは診療時間に沿った勤務が基本なので生活が不規則になりがちな夜勤がなく、規則正しい生活リズムで働けます。夜に家を空ける必要がないため、小さな子供がいる主婦や体力的に夜勤が厳しい看護師には非常に働きやすい職場のひとつです。
難しい医療行為を行わない
クリニックで働く看護師の主な業務は医師の診療の補助が中心です。病棟での業務と比べても患者の重症度は低く、高度な処置や生命に関わる状況に直面することもほとんどないため精神的負担も少ないです。
スキルアップを図りたい看護師にとっては高度な医療行為に携わることがない点でデメリットを感じる人もいますが、負担を抑えて働きたい看護師には最適な職場といえます。
採血や点滴が得意になる
診療科にもよりますが、内科などを扱うクリニックでは採血や点滴の業務も多くなります。
クリニックの規模によっては一日に数十人単位で採血業務をこなすこともあり、看護師として基本技術である採血や点滴の技術を磨く機会も多いです。
採血や点滴の技術は看護師のどの職場においても必要となる場合が多く、最低限身に付けておきたい技術です。今後のキャリアも考え、採血や点滴の技術は磨いておきたい看護師にもメリットといえるでしょう。
クリニックの看護師として働くことがつらい時の対処法
クリニックで働く看護師がつらい・辞めたいと感じた時にはさまざまな対処の方法があります。多くの看護師は、つらいと感じた時にまず「辞める」という選択肢を考えます。
しかし先述したように、クリニックで働くことにはメリットもあります。そのメリットを手放してしまう前に、まずは自身でも、つらい状況を変えるよう働きかけてみるのが良いでしょう。
自分でやれることをやってみてからでも辞めるのは遅くはないでしょう。
業務の優先順位をつける
仕事量の多さでつらいと感じてしまっている看護師は、まず業務の効率化を図り、時間の余裕を多少でも作ることで負担を軽減できます。効率化に必要なのは業務の優先順位をつけることです。
比較的患者が少ない時間に物品の準備や片付けをおこなうなど、空いた時間にできることをリスト化しておくと良いでしょう。
常に効率化を意識し、優先順位をつけて仕事をこなすだけでも時間に余裕が生まれて精神的にも楽になります。
同僚や仲間に悩みを相談する
仕事でつらい思いをした時は、信頼できる同僚や仲間にその悩みを打ち明けて相談するのも良いでしょう。仕事での悩みは、同じ職場の人だからこそ解決できる問題も多くあります。
仕事の業務量や残業に関することであれば、職員同士で仕事を配分したり、必要に応じて院長に掛け合ってくれたりと解決に向けて行動してくれるかもしれません。
特定の職員との人間関係に悩んでいる場合は、付き合い方のアドバイスなど一緒に考えてくれることもあります。
積極的にコミュニケーションを取る
クリニック内全体の人間関係の悪化に悩む場合は、まず人間関係の改善に努める必要があります。
積極的にほかの職員とコミュニケーションを取り、考え方や意見の違いを受け入れることで改善される人間関係もあります。
基本的な挨拶を大切にし、明るく接するように意識したり相手の良い所を褒めたりと、職場の雰囲気が明るくなるようなコミュニケーションを心掛けることも大事です。
転職して職場を変える
自分自身が努力しても改善されず、つらい思いが続いてしまうようであれば、最終的に転職をして職場を変えることも選択肢に入れておきましょう。
必ずしも辞めることが「逃げ」や「良くないこと」ではありません。自分の理想の働き方を追求するために職場を変えることも立派な努力です。
つらい状況のまま放置していると精神的に追い詰められ、うつ病など心の病気になって看護師自体を続けられなくなることもあります。職場を変えることに過度な抵抗を持たず、最終的な手段として考えておくことも大事です。
クリニックで働く看護師が辞めるべき状況
「クリニックで働くのがつらいけど、辞めるべきタイミングが分からない」という悩みを持つ看護師は多いでしょう。
クリニックで働く看護師が辞めることを決意するにあたり、ある程度の判断基準を持っておくことが重要です。
ここではクリニックで働く看護師が辞めるべき状況にはどのようなものがあるのかを解説します。
体調や精神面が不調
つらい状況にある時は知らず知らずのうちにストレスを溜め込んでおり体調面や精神面に不調をきたします。不調が現れた時は何かしらの病気のサインなので、場合によっては辞めることを検討した方が良いでしょう。
- 気分が沈む
- 何事にも元気が出ない
- 動悸がする
- 食べ物が口を通らない
- 寝付けない、または熟睡感がない など
上記のような症状が現れた場合、うつ病などの精神疾患の初期症状である可能性が高いです。そのまま放置していると危険であるため、動けるうちに転職を検討しましょう。
院長の発言や行為に耐えられない
院長の経営方針に対する不満や職員に対するパワハラ、気まぐれに当たり散らす行為などに耐えられないと感じた時も、辞めることを視野に入れた方が良いでしょう。
クリニックにおいて院長は職場の長であり、絶対的な存在です。院長との関係性につらさを感じた場合、それを改善するのは困難です。
改善しようと働きかけることでさらに関係の悪化を招いてしまう可能性もあるため、無理せずに辞めることも考えておいた方が良いでしょう。
いつまでも職場が改善されない
労働環境などの不満に関して先輩や院長に掛け合ってもなかなか改善してもらえない場合も、退職を検討した方が良いでしょう。
人手不足などは、新しい職員の採用などやむを得ず時間が掛かってしまうケースもあります。しかし、長期に渡り改善される様子がない場合、そもそも院長などの経営者に職場環境の改善の意思がないということです。
本人がいくら働きかけても、トップに立つ人に行動の意思がなければただストレスが募るだけなので、退職を検討することをおすすめします。
難しい医療行為を行いたい
最新の医療や難しい医療行為を必要とする職場で働きたいという看護師は、大きい病院への転職をおすすめします。
クリニックでは大きな処置や難しい医療行為をする機会はなく、採血や点滴などの基礎技術しか経験を積むことができません。
自分がやりたい仕事がはっきりしている場合や、今後のキャリアのために向上心をもって働きたい人には相応の経験ができる職場で働く方が良いでしょう。まずはクリニックで働きながら転職活動を始めてみましょう。
クリニックの看護師がつらい時におすすめの転職先
クリニックで働くのがつらいと感じて転職をする場合にはキャリアチェンジとしてクリニック以外の職場も視野に入れておくのも良いでしょう。
クリニックで抱えた悩みや不満なことも、クリニック以外の職場であれば解決できることも多いです。
まずはそれぞれどんな職場があってどのような特徴なのかを理解して理想の働き方を目指してみるのもおすすめです。ここからはクリニック以外で看護師におすすめの職場を紹介します。
病院
病院といえば看護師の職場の王道と呼べる場所です。病院での働き方はクリニックと大きく異なります。日勤のみで休日が固定のクリニックとは違い、早番や遅番、夜勤が不定期にあり、休日も固定されていません。
休日や勤務時間などの勤務条件に関しては、病院によって相談可能であるため、まずは相談してみることをおすすめします。
また、クリニックと比べて看護師の人数も多いため、人間関係悪化によるストレスも比較的少ないです。
訪問看護
訪問看護の特徴は、在宅医療を必要とする方に対して看護師が自宅へ訪問し、内服薬の管理や医療ケアを行います。
基本的に看護師が一人で訪問するため単独行動が多くなるのが特徴であり、緊急時は一人で対応しなければならない反面、人間関係を良好に保ちやすい環境です。
また、基本的に夜勤はないため肉体的な負担も少ないのがメリットです。クリニックで人間関係にストレスを感じている看護師も、訪問看護を検討するのも良いでしょう。
保健師
保健師は個人の健康相談や生活改善のためのアドバイス・サポートが主な業務で、働く場所はさまざまです。
公務員として保健所や地域の保健センターに勤める人もいれば、学校保健師、産業保健師、病院保健師など多岐に渡ります。
保健師として働くためには看護師免許のほかに所定の保健師養成課程を修了し、保健師国家試験に合格しなければなりません。興味がある人はキャリアパスを確認すると良いでしょう。
労働環境としては日勤のみで土日休みであることが多いです。残業もほとんどないため、労働条件はクリニックと近い特徴があります。
クリニックの看護師がつらい時におすすめの転職サイト
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また美容クリニックや一般企業、治験関連企業、保育施設など、病院以外の求人も多く取り扱っています。資格を活かして幅広いジャンルで活躍したいと考えている看護師にもおすすめです。
まとめ
働きやすさを求めてクリニックで働いたものの、クリニックならではの特徴から働きにくさやつらさを感じる看護師は少なくありません。
時にはクリニックでの働き方そのものが合わなかったというケースもあります。ただ、現状でつらい状況であっても、クリニックにはさまざまなメリットもあるため全体的なバランスを考慮して転職を検討する必要があります。
しかし状況を変えるためにできる限りの努力をしても改善されない時には転職もひとつの方法です。クリニックで働くメリットとデメリットを押さえ、理想の環境で働いてみてください。
気になるけど、なかなか話しづらい。けどとても大事な「お金」のこと。 日々の生活の中の身近な節約術から、ちょっと難しい金融知識まで、知ってて得する、為になるお金の情報を更新していきます。