誰でも気軽にお金の相談ができるMiLi TALK。株式会社MILIZEにインタビュー
株式会社MILIZEは東京都港区に本社を構え、金融におけるAI・フィンテック事業を展開している会社です。
同社は2023年に、お金に関する相談ができる「MiLi TALK(ミリトーク)」を開始しました。
このサービスにはChatGPTが使われており、わかりやすく説明してくれるだけでなく複雑な質問であっても回答できるなど、私たちの力になってくれるサービスではないでしょうか。
今回は株式会社MILIZEの代表取締役社長 田中徹さんにお話を伺いました。
AIとフィンテック事業を展開する株式会社MILIZE
ー本日はよろしくお願いします。まず御社の沿革や主な事業内容を教えてください。
当社は2009年に創業し、東京都港区に本社を構える会社です。金融におけるAI(人工知能)事業とフィンテック事業を展開しております。
金融機関のサイトでは老後のお金のシミュレーションをすることができたり、読み物を見たりできると思いますが、そういったWebページ上のサービスを提供しているのが、当社のフィンテック事業です。
お金に関する質問ができるMiLi TALK(ミリトーク)とは?
ーミリトークとはどういったサービスなのでしょうか。
お金についての質問は、誰にでも気軽に相談できるものではないですよね。
またお金に関することは複雑で難しいものが多いため、ご自身で調べるのも億劫になり、結局何もしないという方も多くいるのではないでしょうか。
そのような問題を解決し、「誰でも気軽にお金の質問や相談ができる場所」を提供したいと考え、このサービスを開始しました。
ユーザーの方はLINEで友だち登録をすることで利用できるので、LINEのトーク画面で気軽に質問をしていただけます。質問をすると、30年後の銀行員をイメージした当社オリジナルのキャラクター「MiLi(ミリ)」がわかりやすく解説してくれます。
現在はベータ版としてご利用いただくことができますが、今後はお金についてのコンテンツをさらに強化し、金融について1番詳しいチャットを目指して開発を進めていきます。
ーミリトークではどういった質問ができるのでしょうか?
例えば、「住宅ローンの変動と固定はどっちがいい?」「分散投資がいいと聞いたけど、どうすればいいの?」などの複雑な内容であっても、わかりやすくチャットで教えてくれます。
説明する際の口調も丁寧でやさしく、わかりやすい説明ができるシステムなので、どのような質問であっても安心して質問してみてください。
また回答内容でわかりにくいところがあれば、「もっとわかりやすく説明してほしい」と伝えていただくと、さらにわかりやすく伝えてくれるようになっています。
ー検索するよりもチャットで質問したほうが、わかりやすいですね。
Webで検索するとたくさんの記事がヒットしてしまうので、ご自身で正しい情報を選ぶのは大変なことだと思います。
当社がAIとフィンテックの会社として、みなさんに正しい情報を届けることで、個人のユーザーさんが金融について簡単に理解できたり、何か迷った時に「ミリトークを使いたい」と思ってもらえたりするサービスを目指していきたいですね。
制約が多い金融業界で回答の精度を上げるのは大変なこと
ー開発するなかで大変だったことはありますか?
ミリトークのシステムが「どういうことは答えられて、どういうことは答えられないのか」について、自分たちが実際に使うことで発見していく必要がありました。
そのようなブラッシュアップを重ねて、精度の高い回答ができるようにする工程がとても大変でしたね。
サービス自体を提供するのは、ある程度の知識があれば誰でもできることだと思いますが、制約が多い金融事業において、ユーザーの方に合わせた回答ができるようにシステムを鍛え上げるのは難しいことだと思います。
私たちのような専門会社が工夫して完成させる必要性を感じていますね。
ー現時点で答えられない領域などはありますか?
ミリトーク内で金融商品を販売できないように、特定の金融商品は答えられないように設定しています。
また株式の銘柄についても同様で、法律で禁止されているため回答できないように設定しています。
幅広い世代のお金の質問にも対応できるチャット
ーどのような方におすすめのサービスでしょうか。
初心者の方やご年配の方、金融について詳しい方など、どういった方にもおすすめできます。
ウェブ検索するよりも簡潔に情報を得ることができるので、金融用語でわからないものがある時に質問したり、「具体的にどういった保険に入るべきだろう」という質問についてもアドバイスをくれたりするので、さまざまな質問を試してみていただきたいです。
ー「どういった保険に入るべきか」具体的に教えてもらえるのですか?
「どこの会社の保険に入りなさい」という内容は答えませんが、定期保険に入った方がいいとか、がん保険に入った方がいいといったアドバイスができます。
将来的には、回答するだけでなく、質問いただいた方におすすめの保険をランキング形式でお見せできるようにすることで、よりユーザーの方に必要な情報を届けることができればと考えています。
金融窓口機能を追加して、より使いやすいサービスを目指す
ーミリトークの今後のご計画や、注力される取り組みについて教えてください。
ミリトークは、現在はベータ版での運用中です。
この期間にさまざまな方にフィードバックをもらうことで、「どんな質問をいただくことが多いのか」などの情報を収集し、さらにシステムを強化していきたいと考えています。
また当社では、ファイナンシャルプランナーなどと同様に、金融商品を提供できるデジタルアドバイザーサービスも作っているところです。
「入りたい保険がわからない」という質問をLINEで問いかけると、中立の立場で回答してもらえるだけでなく、そのなかでご自身が1番良いと思った保険会社を選んでいただくと金融機関の方に繋ぐことができるような、金融窓口機能を育てていきたいと考え、チャレンジしています。
このサービスが実現すれば、AIにサポートされながら金融機関の方と会話をするので、必要ない商品は契約しないように、ユーザーの方は商品を理解したうえで購入することができます。
今後は、このようにユーザーの方が的確なアドバイスをもらえる環境を作っていきたいですね。
ー会社としての展望を教えてください。
私たちはデジタルアドバイザーとして、個人の方に1番最適な金融商品をお届けすることを目指しています。
将来、個人の方々が今よりもお金持ちになったり、豊かになったりするお手伝いをする会社ですので、今後も金融を通じて個人の幸せに貢献していきたいと思います。
ー金融に興味のある方に向けて、メッセージをお願いします。
AIやChatGPTは、あらゆるところで私たちの生活に関わってくると思います。
上手に使いこなすことで効率性を上げたり、お金を増やしたりできるプラスの面があると思うので、私たちのサービスをどんどん使っていただいて、お金について学んでいただけたらと思います。
ー本日はお話いただきありがとうございました。
株式会社MILIZE 代表取締役社長
気になるけど、なかなか話しづらい。けどとても大事な「お金」のこと。 日々の生活の中の身近な節約術から、ちょっと難しい金融知識まで、知ってて得する、為になるお金の情報を更新していきます。