夜の工場地帯をめぐる「高石工場夜景ツアー」の魅力とは?ツアーを企画した高石商工会議所にインタビュー PR

夜の工場地帯をめぐる「高石工場夜景ツアー」の魅力とは?ツアーを企画した高石商工会議所にインタビュー

大阪府の泉北地域に位置する高石市。大阪湾に面する市の西側には、堺泉北臨海工業地帯が広がっています。

高石市では、この工業地帯を活かした「高石工場夜景ツアー」を開催したところ大きな反響がありました。

そこで今回は、ツアーを運営する高石商工会議所の山田さんにお話を伺いました。

工業地帯を活かした地域活性を目指す、高石商工会議所

高石工場夜景ツアーの写真

ー今日はよろしくお願いします。早速ですが、高石市とはどんなところですか?

よろしくお願いします。高石市は観光地や有名なものが少なく、住宅地と工業地帯のある街です。

全国にたくさんあるような街のひとつですが、コンパクトな街なので生活が便利です。スーパーやコンビニ、銀行、病院など必要な施設が近いところにあるので、暮らしやすい街だと思います。

そんな小さい街のなかに駅は6つありますし、高速道路も近いので、関西近郊ならどこへ行くにも比較的便利です。

ーありがとうございます。高石商工会議所では、どのような事業をおこなっていますか?

地域の商工業をなさっている方の支援が主な業務です。たとえば税務確定申告や金融、主に融資関連や労働保険の手続きですね。

最近ですとコロナ対策のいろいろな支援金や協力金がありますので、そういったものを申請するときのサポートや、補助金申請に必要な事業計画を作るお手伝いもさせていただいています。

こうした直接的なサポートの他にも、新年の例会や業種別部会などを通して、事業者さん同士の交流を深めるお手伝いもしています。

あとは一般市民の方と共に「商工フェスティバル」といったイベントの企画・運営もおこなっています。

カメラマンとめぐる「高石工場夜景ツアー」

ツアーの様子の画像

ーイベントの企画や運営もおこなっているのですね。今日は「高石工場夜景ツアー」について教えていただければと思います。

「高石工場夜景ツアー」は高石商工会議所が企画して、旅行会社に運営をお願いしているイベントです。

バス1台で、夕方5時頃から3~4時間ほどかけて高石市の工場地帯の夜景スポットをめぐるツアーで、毎回40名ほどを募って開催しています。

コロナの影響もあって直近は年1回になっていますが、もともとは年2回程度で開催していました。また以前の開催ペースに戻せたらと考えています。

過去にはクルーズ船から工場夜景を楽しむ「高石工場夜景クルーズ」や、「高石婚活夜景ツアー」というものを開催したこともありました。

毎回、少しずつ工夫をしながら続けています。

また第1回目から工場夜景の撮影が得意なカメラマンさんに同行いただいています。

全国の工場夜景をめぐって撮影し、工場夜景の写真集も出されている方なので、工場夜景スポットや撮影のコツなど、さまざまなポイントを教えていただいています。

ー参加者には、写真がお好きな方が多いのでしょうか?

そうですね。最初の頃はカメラマンさんが情報発信をしてくださっていたこともあり、本当に工場夜景が好きな方や写真を撮りたい方がいらしていました。

だんだんとツアーの認知も広がってきて、写真が趣味の方だけでなく、一般の方にも参加いただけるようになってきました。

ー高石工場夜景ツアーを企画をしたきっかけを教えていただけますか。

高石市は、大阪府下でも知らない方がいるくらい知名度が低くて。電話口で「高石市です」と言うと「堺市ですか?」と何度も聞き返されるくらいです...(笑)。

アピールできる観光地などがない高石市を、どうやって盛り上げていくのかは常に課題でした。

神奈川県川崎市の工業地帯での夜景ツアーや「工場萌え」という言葉が全国的に注目を浴びたことがあり、これを高石市でもやってみようと考えたのがきっかけです。

個人的に川崎市や尼崎市の工場夜景ツアーへ参加して、参考にさせていただいたこともありました。

観る場所によって趣が変わる「工場夜景」の魅力

ツアー参加者の画像

ー実際に参加された方からは、どのような感想がありますでしょうか?

工場自体はずっと昔からあるので、地元の方にとっては特段気にする存在でもなかったんですけれど、ツアーを通して注目すると、皆さんそれぞれに思い出を語られます。

たとえば「大阪方面と関西空港をバスで行き帰りするときに、高速道路から工場夜景をよく目にしていました」とか、「主人と若いころにデートで車でよく見に行きました」とか。

夜景そのものについても「やっぱり見てよかった」「一度見てみたいと思っていた」というお声をいただきます。ご参加者は抽選なのでそのときによって異なりますが、高石市内や近隣の方が半分、遠方の方が半分といった感じでしょうか。

カメラマンさんのブログやSNSの告知で知って、少し遠い地域から来られる方もいらっしゃいます。

ー工場夜景は、どんな場所から見るものなのでしょうか?

地上の低い場所だと樹木などがあって見えにくいので、高い場所から見るのがおすすめです。

過去の高石工場夜景ツアーでは、一般の方がみられる場所と、企業に特別にご協力いただいて津波避難タワーをご案内したこともありました。

このタワーは防災用なので10m程度の高さがありますね。

ー企画や運営で大変だったことや印象的なエピソードがあれば教えてください。

こちらの思いばかりで企画せず、お客さんの希望に沿うツアーにするために試行錯誤しましたね。

当初は、関西エリアのおでかけ情報誌で募集をしていて、その編集ご担当者が工場夜景マニアの女性の方でした。

一口に工場と言っても、製造しているものがちがいますから、さまざまな工場があります。でも当初、私は工場夜景の萌えポイントがあまりわからなかったので、その編集者さんから企画のアドバイスやカメラマンさんの紹介をいただきながら進めました。

最初は「これも知ってもらわないと」「これも見てもらわないと」と、長時間の欲張りなツアーを企画していたんです。工場だけじゃなく、高石市内もみていただこうとしたので。

でも、ご参加者のなかには「工場夜景が見たいのに…」と感じる方もいらっしゃいます。それに気づいてからは、アンケートでツアーの良かったところ、時間の長さが適切かどうかなどをお聞きして、できるだけ皆さんのご希望にそえるようなツアーをつくるために試行錯誤しました。

あとは、夜景に対する気持ちは人それぞれなのだと知りました。夜景スポットは何かを体験するというよりただ「観る」ものなので、スマホなどで気軽に写真を撮って満足する方もいれば、30分でも1時間でもみて、できるだけたくさん撮りたいという方もいます。

どのような好みに照準を合わせるかというのが毎回少し難しく感じますし、趣味嗜好は本当にさまざまだと気づかされますね。

撮影にかけたい時間だけでなく、ツアーの時間帯に関しても発見がありますね。

私個人としては、運河から見える夕暮れ、夕暮れから夜に移り変わっていく景色もすごくきれいだと思うんですが、完全に真っ暗な夜景を期待して来られる方は「明るい」とおっしゃることもあります(笑)。

高石工業夜景の画像

ー工場夜景ツアーの企画・運営でこだわったポイントや工夫したところもあれば教えてください。

やはり、ご参加者の声を聞いて工夫しています。川崎市などは工場エリアが広く、夜景スポットもいくつかのゾーンに分かれていますが、高石市の工場エリアは川崎市ほど広くはありません。

そのため「どこから観るか」に変化をつけて、隣の泉大津市の高速道路サービスエリア方面へご案内するなどして、夜景を観る場所や順番を変えています。

工場夜景に感じる魅力も人それぞれなので、それも考慮しています。

「遠くから見るキラキラ感がいい」という人もいれば、「なるべく間近でパイプのサビ具合を見られるのがいい」という人もいるんですよ。

なるべく各希望を叶えられるようなツアーを考えています。

ー今後実施されるツアーについて、何かご予定はあるでしょうか?

今年は秋に開催を予定していて、コロナ対策で定員を20名程度にする予定です。バスでお荷物を隣の席に置いていただき、ゆったりと工場夜景を楽しんでいただけると思います。

日程は検討中ですが、8月下旬頃には告知ができる見込みです。

ご興味のある方は、ぜひ高石商工会議所のホームページやSNSをチェックしていただけたら嬉しいです。

ー本日はお時間をいただき、ありがとうございました。

高石商工会議所
中小企業相談所 経営支援課

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