こだわりの鶏卵、お客さまとの対話。株式会社半澤鶏卵にインタビュー
栄養価が高く、さまざまな料理に使える卵は身近な食材のひとつ。
株式会社半澤鶏卵では、純国産品種にこだわって卵を生産し、生卵だけでなく燻製たまごやスイーツなどの加工食品も製造しています。
また、自社商品を小売店へ卸すだけでなく、直売所やオンラインショップでの販売を通じ、顧客とのコミュニケーションも重視しながら自社商品を届けている同社。
今回は、株式会社半澤鶏卵代表取締役社長の半澤清彦さん、通販課の藤澤奈緒さんから、商品の魅力や卵の定期販売について伺いました。
山形県でこだわりの鶏卵を生産・販売
―よろしくお願いします。まずは御社の事業について教えてください。
半澤社長:もともとは小売店へ卵を卸していたのですが、市場の価格競争が厳しくなってきたのを受け、事業を多角化してきました。
現在は従来の卸事業に加え、純国産鶏種の生卵「いではのもみじ」と「半熟燻製たまごスモッち」の製造・販売事業を大きな柱としており、養鶏場は4ヶ所あります。
国内の養鶏所で純国産品種を扱っているのはわずか4~5%と低く、ほとんどは外国産鶏種です。しかし、当社は鶏の品種にこだわり、純国産鶏種の「いではのもみじ」と「いではのさくら」を飼育しています。
生産した卵は一般のスーパーへ卸すほか、自社通販と特販でも扱っています。特販は山形の果物やお米など、特産品をメインに他社商品を扱う事業です。
「たまごの国 いではこっこ」という自社商品の直売施設では、「いではのもみじ」を中心として、この卵を使ったスイーツなども販売しています。
その隣には「半熟燻製たまごスモッち」を作る工場があります。ちなみにスモッちは、ご縁があって香港にも輸出しています。海外展開はこの商品が初めてで、最近は「いではのもみじ」の生卵も輸出しています。
藤澤さん:「たまごの国 いではこっこ」では、自社商品を販売するだけでなく、来ていただいたお客さまにも楽しんでいただける場所です。お客さまときちんとコミュニケーションが取れるよう、接客にも注力しています。
こだわりの飼育法が生んだ「いではのもみじ」
―御社で生産される卵の特徴や、こだわりについてお聞かせください。
半澤社長:メインで生産している卵「いではのもみじ」は、黄身の色が濃いのが特徴で、エサや飼育方法にこだわっています。
エサには抗酸化作用の高いアスタキサンチンや、卵に旨味とコクを与える成分を加えています。
飼育方法については、一般的なケージ飼いとは違い、鶏が自由に歩き回れる広さのエンリッチャブルケージを使用しています。
快適な環境下で飼育し、鶏のストレスや病気を低減させる「アニマルウェルフェア」を考慮した飼い方を導入している点も「いではのもみじ」の特徴です。
ほかにも、トウモロコシの代わりにお米を与えて飼育した鶏が産む「いではのさくら白(別名:お米卵)」という商品もあります。
お米卵は黄身の白さにインパクトがあり、主に旅館や卵料理を提供する飲食店などで使われ、この卵で白いプリンを作っていらっしゃるお店もあります。
余韻が残るおいしさ!「半熟燻製たまごスモッち」の魅力
―「半熟燻製卵スモッち」の魅力を教えてください。
半澤社長:燻製した卵の商品は世間にたくさんありますが、固ゆで卵が主流です。塩味で味付けしたゆで卵もほかで販売されていますが、スモークを加えるとまた違った味わいになります。
半熟のゆで卵を塩で味付けし、燻製することで奥深い余韻が残る味になっているのが「半熟燻製たまごスモッち」の特徴です。殻付きの状態で燻製して3日ほど寝かせています。
黄身の中までしっかりと風味があり、一度食べたらクセになってしまう方もいるようです。
燻製にするときのチップは桜がメインですが、山形県らしさを入れたくて、サクランボのチップも若干加えています。味付けに使う塩は長崎県五島列島の海水から作られる「いそしお」を使い、余計な添加物は加えていません。
―スモッちのおすすめの食べ方はありますか?
藤澤さん:そのまま召し上がる方が多いようですが、お酒のおつまみとしても人気です。麺類へのトッピングとして使われているお客さまも多くいらっしゃいますし、ポテトサラダに加えるのも定番ですね。
半澤社長:ポテトサラダにスモッちを加えると、燻製風味がアクセントになるので、また違った味わいになりますよ。個人的にはマヨネーズを付けて食べるのも好きです。
生産者から卵を直送する「しあわせたまご定期便」
―「しあわせたまご定期便」についても教えてください。
半澤社長:「しあわせたまご定期便」は、「いではのもみじ」の生卵と、「半熟燻製たまごスモッち」を定期購入できるサービスです。
定期便の「いではのもみじ」は20個パック入り税込1,555円から、「半熟燻製卵スモッち」は20個パック入り税込3,304円からご注文いただけます。
30個入り、50個入りなど数量を選んで購入できるほか、両方がセットになった定期便もあります。
藤澤さん:卵は日常的に使われる食材ですから、毎月自動的に届く便利なシステムとして2年ほど前からスタートしました。購入頻度は月2回・月1回・2ヶ月に1回から選べます。
卵の賞味期限は2週間ですが、これは生食での期限です。火を通していただければ、2週間経過してもお召し上がりいただけますので、月1回でまとめて購入される方もいらっしゃいます。
いではのもみじは、卵かけご飯に使うのも人気で、そのために月2回で注文される方もいらっしゃいます。
―どんな方が定期便を利用されていますか?
藤澤さん:アンケート結果によると、卵がお好きでよく召し上がる方、当社の卵が純国産鶏種である点に惹かれる方、卵屋さんの直販という点に安心感を覚えて購入される方などにご利用いただいています。
定期便のお客さまは40代~50代の女性が多く、ご家族で召し上がっているケースが中心ですが、注文数も調整できるため少量を購入されている方もいらっしゃいます。
幅広い年代・家族構成の方に利用いただいているのではないでしょうか。
定期便は特典・卵の安定供給などメリット多数
―「しあわせたまご定期便」のメリットを教えてください。
藤澤さん:「しあわせたまご定期便」では、初回注文時の価格が10%オフになり、選べる特典をお付けしています。この特典は当社商品の「卵かけしょうゆ」か「たまごボーロ」です。
また、2回目~6回目のお届けは5%オフ、7回目~11回目は7%オフ、12回目以降は10%オフですので、継続するほど割引率が高くなります。15回目以降は5回ごとにプレゼントも付くので、これもご利用継続のポイントになっているようです。
卵不足が発生しても、定期便を利用いただいている方へは優先的に卵をお届けしますので、この点もメリットかと思います。
さらに、数量の調整もなるべく柔軟に対応し、定期便でのお届けが確定した時点で連絡をいただければ、通常注文の商品も同梱可能です。
半澤社長:ちなみに通販でお届けする商品については、輸送中に破損が起きないよう、とくに吟味した卵をお届けしています。
―どのように選別されているのですか?
半澤社長:当社のスタッフは卵のプロですので、殻の色つやで強度も大体わかるんです。
藤澤さん:扱っている者にしかわからない感覚だと思うのですが、見た目や触れた感触で、殻の硬さはある程度判別できますね。
―「しあわせたまご定期便」を利用されている方からの反響はいかがですか?
藤澤さん:偏食のあるお子さんも弊社の卵は食べられる、大好きな半熟燻製たまごスモッちを定期購入できてうれしいといったお声をいただいています。
また、一般的なサブスクサービスでは月1回のお届けが多いですが、半澤鶏卵は月2回のお届けも可能なことから申し込みを決めたという方もいらっしゃいます。
商品面でも定期便のシステム面でも喜んでいただけているのはうれしいですね。
新たな直営店と新作スイーツも展開予定
―今後の展望がありましたらお聞かせください。
半澤社長:現在は山形市内に自社商品の直売施設を構えていますが、本社のある山形県天童市にも新コンセプトのお店をオープンさせる予定です。
そちらでは弊社商品を使った新しいスイーツを展開し、通販も展開します。今年(2023年)10月以降には詳細を発表できるかと思いますので、ぜひご期待ください。
また、「たまごの国 いではこっこ」を進化させたような、農場型テーマパークも展開していければと個人的には考えています。
ほかの地域にも農場を構え、その近くで産みたて卵を販売し、お客さまに楽しんでいただける空間を作りたいと、以前から目標に掲げています。
―最後に、読者の皆さんへメッセージをお願いします。
藤澤さん:「しあわせたまご定期便」を利用いただくお客さまがどんどん増えており、卵のおいしさが伝わっているのだと実感しています。
今後も品質を維持し、お客さまへの柔軟な対応を心がけ、より良いサービスを提供できるよう努めてまいります。
半澤社長:当社商品はどれも自信を持っておすすめできますので、定期便や通販で試して、ファンになっていただければ幸いです。
藤澤も申しましたように、直売施設でだけでなく、通販でもお客さまへの対応を大切にしております。
お客さまとの対話を楽しみながら、今後も弊社商品を提供していければと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
―本日はご紹介いただき、ありがとうございました!
株式会社半澤鶏卵 代表取締役社長
気になるけど、なかなか話しづらい。けどとても大事な「お金」のこと。 日々の生活の中の身近な節約術から、ちょっと難しい金融知識まで、知ってて得する、為になるお金の情報を更新していきます。