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海と体にやさしいシャンプーとは？株式会社ソーシャルキャピタル・プロダクションに聞いた
株式会社ソーシャルキャピタル・プロダクションは、海と人の体にやさしいマッサージシャンプーを開発・提供しています。そのきっかけは、海辺のシャワールームでシャンプーの使用が規制されている状況だったそう。
今回は同社代表取締役社長の澤上龍さんに、ソーシャルキャピタル・プロダクションを創業された経緯や全身マッサージシャンプー「No Bubble（ノーバブル）」の特徴、ユーザーの声をお伺いしました。
きっかけは金融危機。「価値を共創する社会」を目指して創業
―本日はよろしくお願いします。まず御社の沿革について教えてください。
私はもともと「さわかみ投信」という独立系直販投信信託会社を経営し、多くの投資家の方の資産をお預かりして企業へ投資しています。しかし2008年に起きたリーマン・ショックを機に、投資家を含む社会の一人ひとりが世の中に眠る価値を育み、共創することが重要だと考えたのです。
当時、リーマン・ショックによって多くの企業の外部評価が短期間で劇的に変わってしまいました。本来、人間の身長が一日で10cm変わることがないのと同じように、企業の価値が突然変化することもありません。でもあの金融ショックによって、日本も含め世界中が影響を受け、株価が下がり、経済が落ち込みました。
その時私が感じたのは、「投資家が投資家の責任を果たしていない」ということです。私たちの生活は、何をするにも企業が提供する商品やサービスに支えられています。それにも関わらず、株価が下がるからと早い段階で持ち株を投げ売りする投資家が多く見受けられました。
株を手放すことによって企業がどんどん叩かれてしまうということは考慮せず、自分の都合しか考えない。そんな投資の世界を最前線で見ていて、何とかしてこの世の中を「共創」する社会に変えていかなければと感じたのです。
そこで2010年に当社を立ち上げ、「ソーシャルキャピタル・プロダクション」と名付けました。世の中にまだ眠っている価値、気づかれていない価値をみんなで一緒にプロデュースしていこうという意味を込めています。
―ありがとうございます。どのような事業を展開されているのでしょうか？
環境に負担をかけない全身マッサージシャンプーとヘアトリートメントオイルを扱う「SC Beaty」事業、動画制作・映像配信業務や映画製作を行う映像事業、ハワイ州観光局としての業務や旅行事業など幅広く展開しています。がんばっている方や活動を応援したいという思いが根底にあり、そこからご縁が広がって事業につながっているのが当社の特徴です。
泡を出さないマッサージシャンプー「No Bubble（ノーバブル）」
―本日は「SC Beaty」事業の製品「No Bubble（ノーバブル）」についてご紹介いただきます。どのような製品なのでしょうか？
「No Bubble」は天然のフノリから生まれた「ぬめり成分」で汚れを絡めて落とす、新しい発想の全身マッサージシャンプーです。頭皮、フェイス、ボディのすみずみまで全身を癒しながら美しく洗い上げることができます。自然環境に負担をかける泡を出さず、界面活性剤不使用である点が特徴です。
また、容器も95％以上植物由来の素材を使用し、可能な限り環境に負担をかけない配慮をしています。
―開発の経緯をお聞かせください。
きっかけはサーフィンです。私はよく海へサーフィンをしに行くのですが、最近は既成のシャンプー使用を禁止している海辺のシャワールームが多くなったと感じていました。シャワールームから流れた水は海へ還るので、海にダメージを与えるような成分のシャンプーは規制されているのです。一方、当社が観光事業を担っているとお話ししたハワイでは、環境配慮の取り組みが進んでいます。
そうした背景から、私たちが普段使っているシャンプーがこのままでいいのか、何か解決策がないかと検討したところ、海藻を使い、海に還すシャンプーの開発に至りました。
開発は美容業界に30年以上携わり、人が本来もつ機能をよみがえらせる「キュアトリートメント」の開発者である岩佐由美さんにお願いしています。
大切なのは「頭皮」を清潔に保つこと。エステサロンでも使用
―環境にも人にもやさしいシャンプーなのですね。「マッサージシャンプー」という言葉も新鮮に感じます。
フノリの抽出成分「フノラン」にはぬめり感がありますので、手でマッサージをするように使っていただけると思います。現在、東京都内3ヶ所のエステサロンさんでもご利用中です。
ちなみに、泡が出ないのでいわゆる「洗っている感じ」は少ないと思います。従来のシャンプーだと泡立ちが強くて爽快感がありますが、「No Bubble」は髪ではなく頭皮を清潔にし、マッサージすることを目指しているからです。
天然成分を使用しているため髪にパサつきを感じる可能性はあります。気になる方は、「No Bubble」の後にトリートメントヘアオイル「CT Oil」を少し使ってからドライヤー乾燥をすると、より髪をなめらかに潤わせるのでおすすめです。
―「No Bubble」を使用されている方のご感想をお聞かせください。
さまざまなご感想をいただきますが、なかでも嬉しかったのは敏感肌の方から「使いやすくて重宝している」と好評いただいたことです。「新しいものを取り入れるとすぐにかゆくなったりニキビができたりするのですが、これは全くならなかったです」「しっとりつるつる毛穴レスな肌になってきました」といったご感想をいただきました。
一人ひとりの意識と行動が、社会を着実に変える
―今後のご計画や目標がありましたらお聞かせください。
「No Bubble」はアウトドアシーンや、万が一の災害時にも使っていただきやすいのではないかと思います。もちろん災害はないに越したことがないのですが、必要な事態になったらすぐに「No Bubble」を寄付するつもりです。
また、地球環境を考えるイベントなどにも積極的に出展して、環境に配慮する文化を作っていけたらと考えています。
今後は「No Bubble」のハワイデザイン版も販売する予定です。ハワイの花の香りを含ませたバージョンで、ボトルデザインもハワイのアーティストに描いていただきました。
コロナ禍で観光業がストップした時期、ハワイ発信のアートを応援することで少しでも現地を潤わせることができたらと考えたのがこのコラボのきっかけです。
―最後に、マネ会読者へメッセージをお願いします。
冒頭にお話したように、当社の始まりは、投資家を含む世の中の全員が社会を共創する必要があるという課題意識でした。今でも「この先日本株式はどうなりますか？」「為替はどうなりますか？」というご質問をよく受けますが、私が返すのは「あなたは日本経済をどうしたいですか？」という問いです。
投資の世界だけではありません。自分はこの社会の一員だという当事者意識を消費者一人ひとりが持ち、「こんな社会にしたい」という思いを持って少しずつでも行動していくと、必ず社会は変わっていきます。
今日ご紹介した「No Bubble」は、シャンプーとしては高価でしょう。でも、このシャンプーを使うことで、海から採取したものを使って海に還すという環境に配慮した循環的な活動に参加できます。
もちろん、高尚な志を持たなくてはいけないということではありません。大切なのは、未来を他人任せにして悲観的になるのではなく、自分自身が未来を少しでも変えられるのではないかと考え、できる範囲で前向きに行動することです。「No Bubble」はそうした姿勢を促すきっかけになればと思います。
前向きに行動すると良いのは、お金に関しても同じです。現在、金融の話題というと「経済成長を期待できない日本でいかに上手にお金と付き合うか」という視点で語られることが多いですが、私は経済自体を成長させることが必要だと思います。
経済が上向きになれば、一人ひとりへのリターンも大きくなる。お金を失わないようにする努力以上に、社会と自分の資産を少しでも増やす努力をしていただくほうが、明るい未来につながるのではないでしょうか。
―本日は貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました！
株式会社ソーシャルキャピタル・プロダクション
代表取締役社長
気になるけど、なかなか話しづらい。けどとても大事な「お金」のこと。 日々の生活の中の身近な節約術から、ちょっと難しい金融知識まで、知ってて得する、為になるお金の情報を更新していきます。