魅力あるショート映画を届ける「SAMANSA」とは?株式会社SAMANSAに取材 PR

魅力あるショート映画を届ける「SAMANSA」とは?株式会社SAMANSAに取材

たくさん映画を観たいけれど、仕事や家事に追われてなかなか時間が取れない。短い時間で、心動かされるような映画に出会いたい。そんな方は「ショート映画(短編映画)」の世界に足を踏み入れてみるのがおすすめです。

東京都渋谷区の株式会社SAMANSAが提供する「SAMANSA」は、月額370円で世界中の良質なショート映画が観られる配信プラットフォーム。手軽な鑑賞体験とその満足度が好評を集めています。

今回は株式会社SAMANSA代表取締役/CEOの岩永祐一さんに、「SAMANSA」開始の経緯と配信作品の特徴、クリエイターを応援している理由などについて伺いました。

スキマ時間に映画鑑賞!忙しい日本人に良質な短編映画を届けたい

インタビュー中の岩永さん

―本日はよろしくお願いします。「SAMANSA(サマンサ)」はショート映画の配信プラットフォームとのことですが、なぜこのサービスを開始されたのでしょうか。

私の曽祖父が映画館・映画の配給事業をやっていた影響で、幼い頃からチャップリンなどのクラシック映画を観て育ちました。大人になって、日本とアメリカを行き来しながら映画制作をしていた中で、もっと日本の映画業界を盛り上げるために何かしたいと感じたのが創業を考えたきっかけです。

日本人向けに映画関連のサービスを提供したいと考え、撮影機材を一般の方同士でシェアするサービスや、脚本の執筆を支援するサービスなど、いくつかの事業を試してきました。

その過程で「スキマ時間に面白いショート映画を観られるサービス」は忙しい日本人にこそ需要があるのではないかと考え、「SAMANSA」開始に至りました。

「SAMANSA」では、月額370円で、世界中の良質なショート映画・ドラマ・ドキュメンタリーを鑑賞できます。1作品の上映時間は約3分~29分以下で、他の国内VODでは観られない質の高いショート映画を630作品以上 (2023年12月時点)配信中です。

ー「SAMANSA」という名称の由来も教えてください。

「her/世界でひとつの彼女」という映画に登場する人工知能OS「サマンサ」から名付けました。「SAMANSA」も、このサマンサのようにお客様の相棒のような存在、もしくは漫画「ドラえもん」でいうなら、のび太にとってのドラえもんのような存在になってほしいという思いがあります。

クリエイターと直接契約。ショート映画もビジネスとして成り立たせるために

ー「SAMANSA」はクリエイターの活動も応援しているそうですね。その理由をお聞かせいただけますか?

世界各国のクリエイターの皆様と直接契約を結び、ショート映画業界では異例の「作り手に報酬が受け渡る取り組み」を行なっています。

映画館で上映される映画の鑑賞料金は、2時間程度の1作品で一般1900円といった金額が決まっており、そこに短い映画が入る余地がない状況です。アニメ作品の長編映画にスピンオフのショート映画が抱き合わせで上映されることはよくありますが、逆に言えばそうした形でしか、映画館でショート映画を上映する機会がありません。つまりビジネスとして成り立たせるのが難しいのです。

そのため、多くのクリエイターはCMディレクターとして働いていたり、テレビ局で制作に携わったりしながらプライベートの時間で映画制作をしています。

―ショート映画を制作するクリエイターの方は、作品をどのように発表するのでしょうか。

まず、長編に向けてのパイロット版という意味合いでショート映画を作る方が多いです。実際に短編から長編映画化されている例は、ホラー映画シリーズの「ソウ」や、ジャズドラマーと鬼教師のドラマを描いた「セッション」などです。

最近では、動画投稿サイトにアップして再生数が増え、映画プロデューサーに注目されて「長編映画を作りませんか?」と声がかかる場合もあります。映画祭での受賞を目指してショート映画を制作しているクリエイターも多いですね。

「SAMANSA」が選ぶのは、数分で観客を惹きつけられる作品

SAMANSAのロゴ

ー「SAMANSA」で配信している作品のクリエイターは、どのような方々でしょうか。

クオリティが高くて面白い作品であれば、クリエイターの知名度は問わず配信しているので、普段から映像制作に携わっている方の作品もあれば、学生さんの卒業作品もあります。逆に、クリエイターとして実績のある方の作品でも、「SAMANSA」の審査基準に達するかどうかで選んでいます。

クリエイターからの連絡も受け付けていますが、今までのところは当社から直接クリエイターにアプローチして、交渉して買い取っている作品が多いです。

ー作品の審査基準には、具体的にどのようなものがありますか?

ショート映画の配信サービスですから、最初の1分~数分で観客を引きこむ作品であること、起承転結の構成を満たしていることは重要です。演技、演出などにもいくつか基準があります。

「人生が変わった」「日本人に観てもらえてうれしい」と喜びの声

ー「SAMANSA」ユーザーのお声をご紹介ください。

すごく嬉しかったのは、X(旧Twitter)に投稿された「SAMANSAで人生が変わった」という声です。私たちはショート映画を通じて「人生を変える映画」を届けて人々の生活を豊かにしていきたいと考えているため、とても心に残ったご感想でした。

ークリエイターの方からはどのような反響がありますか?

クリエイターの皆さんは、作品が日本で観てもらえるということに大きな価値を感じてくださっていて、感謝のメッセージをいただいています。英語圏では基本的に英語のショート映画を作るので、動画投稿サイトや他のVODサービスで観てもらえる機会がありますが、それだけだと日本や他のアジア地域の人に観てもらう機会がほとんどないからです。

仮に字幕をつけるなどの映像翻訳をするとしても、アジア全域で観てもらうには、日本語だけでなく中国語や韓国語、タイ語などにも訳す必要があります。でも先ほどお話ししたように、ショート映画でビジネスを成り立たせるのが難しい状況だと、自己資金で翻訳をするのもやはりハードルがすごく高いですよね。仮に各言語に訳したとしても、どんなプラットフォームを使って届けたら良いかわからないという問題もあります。

―英語圏には、アジア地域向けのショート映画プラットフォームがないということでしょうか。

英語圏ではショート映画のプラットフォームがあるのですが、現状、「SAMANSA」以外のショート映画に特化したアジア向けVODサービスはありません。

手軽さと個性あるストーリー展開がショート映画の魅力

―ショート映画の魅力を改めて教えてください。

やはり、短時間で楽しめることが魅力です。「SAMANSA」のお客様は、通勤・通学中やお昼休憩の時間に観たり、仕事が忙しいから就寝前に1作品だけ観たりしている方が多いですね。「本当はたくさん映画を観たいけれど、忙しくてなかなか観られない」という方の映画欲を「SAMANSA」は満たせていると思います。

また、ストーリー構造の自由さもショート映画の魅力です。特にハリウッド映画にいえることですが、長編映画は最初の1時間で登場人物や物語の説明をして、その後の1時間で山場に向かって盛り上がっていったり、逆にどん底に向かっていったりして、エンディングを迎えます。いわば王道の構造が決まっているのです。

一方、ショート映画にはそうした構造上のルールがないので、クリエイターがとことん自由に制作できます。もちろん、自由さと観客にとっての面白さとのバランスが難しいポイントではありますが、クリエイターの個性を出しやすい点は大きな魅力です。

お金を払って楽しむ仕組みを、ショート映画でも当たり前に

ー今後の展望をお聞かせください。

「SAMANSA」は、2023年12月から韓国向けの配信も始めており、今後はタイ、インドネシア、そして英語圏向けにもサービスを広げ、グローバル展開していこうと考えています。

また、オリジナル作品の制作も検討中です。当社とつながりのあるクリエイターや、今後新たにつながるクリエイターの方々に出資し、一緒に作品を作って配信したり、映画祭に出品したりしていくことを考えています。

ー今後の展開も楽しみです。事業を進めるうえで、チャレンジングだと感じるのはどんな点でしょうか。

今までビジネスにならなかったショート映画の市場を作ろうとしていること、それ自体がとてもチャレンジングです。

現状、YouTubeのような動画投稿サイトでどんなに再生数が増えたとしても、映画制作費はとても回収できません。「有料でショート映画を観る」場所を作り、それを当たり前にしていくことが重要で、それが「SAMANSA」のやろうとしていることです。今後も、面白い作品に対してお金を払って観るという価値観をしっかり作っていきたいと考えています。

冒頭で、曾祖父が映画館と映画配給事業をやっていたとお話ししましたが、テレビの登場を機に映画館への客足が減り、最終的にその会社は倒産してしまいました。

映画を愛する方々の中には、「映画は映画館で観るものだ」と考える方もいらっしゃるかもしれません。でも、「今の時代で何が受け入れられるのか」をしっかりと見極めないと、新しい世代に合わず、良いものも消えていってしまうのではないかと思います。「変化にいかに対応するか」は、私自身の重要なテーマですね。

ー最後に、読者にメッセージをお願いします。

今後は、長編映画と同じぐらい短編映画も観られるようになっていくと思います。例えるなら、歌舞伎は昔の日本の主要なエンタメだったはずですが、今は伝統芸能として扱われていて、観客もすごく歌舞伎に詳しい方が多いですよね。劇場に長編映画を観に行くことも、いずれそうした伝統的な文化のようになっていくのではないでしょうか。

新しい文化としてショート映画がこれから盛り上がっていくはずなので、ぜひその新しいエンタメに触れて、ショート映画の魅力を知っていただけたらと思います。

―本日は貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました!

株式会社SAMANSA 代表取締役/CEO

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気になるけど、なかなか話しづらい。けどとても大事な「お金」のこと。 日々の生活の中の身近な節約術から、ちょっと難しい金融知識まで、知ってて得する、為になるお金の情報を更新していきます。

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