「そのとちぎふと」は地域に触れる食体験。株式会社picks designにインタビュー PR

「そのとちぎふと」は地域に触れる食体験。株式会社picks designにインタビュー

株式会社picksdesignが運営する「そのとちぎふと」は、「地域に触れる食体験を届ける」というビジョンをもつサービスです。

日本各地に眠っている食材が毎月届くこのサービスには、どのような思いが込められているのでしょうか。

今回は株式会社picks design代表取締役社長の松浦克彦さんに、「そのとちぎふと」のサービス概要と魅力について伺いました。

「食」はきっかけ。デザイン体験で地域を主役に

「そのとちぎふと」の箱を開ける笑顔の男女

―本日はよろしくお願いします。まず御社について教えてください。

松浦さん:私はもともとデザイナーで、当社を立ち上げたきっかけは、野菜の卸売りをしていた友人と一緒に、食に携わるデザインの仕事をしようと考えたことでした。

実際にはその友人との立ち上げではなくなりましたが、それまでのデザインの仕事において食にまつわる事業者さんとのつながりが強かったですし、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、飲食店のテイクアウト情報をまとめたポータルサイト運営から始めました。

「picks design」という社名には「さまざまな価値をピックアップしてデザインする」という意味を込めています。

新しい事業として、今年(2023年)4月から「そのとちぎふと」提供を開始しました。

―「そのとちぎふと」のコンセプトについてもお聞かせください。

松浦さん:「そのとちぎふと」は、「地域に触れる食体験を届ける」というビジョンと「デザイン体験で地域を主役に」というミッションを掲げるサブスクリプションサービスです。

税込み2,365円(期間限定)プラス送料で、月に一度、日本各地の珍しい食べ物を約2食分お送りします。

内容は届くまでのお楽しみですが、生産者から教わった秘密のレシピやインタビュー記事が掲載された「ストーリーブック」も同梱しますので、新しい食べ物も安心して調理できます。

また、ストーリーブックには、その土地を観光で訪れた際に役立つ情報も載せていますので、新しい食べ物をきっかけに「今度の休日に行ってみようか」と食卓にコミュニケーションが生まれるかもしれません。

食べ物が届くサービスはほかにもたくさんありますが、「そのとちぎふと」の主役は食べ物ではなく、コミュニケーションや各地につながりをもつきっかけにしていただきたいなと思っています。

そのとちぎふとの内容イメージ


―「食」はきっかけであり、主役は地域なのですね。


松浦さん:はい、食はひとつの体験であると考えています。

当社は「愛のあるデザインで、未来を創る」というコンセプトのもと、デザインによるカスタマー体験を大切にしている会社です。

私自身も地域の生産者さんから生産方法やこだわりについて聞くのがとても好きなのですが、初めて出会った食材は「どう調理したらいいのだろう」とわからないこともありますよね。

ただ食材を送るだけでなく、その食材ができるまでのプロセスや調理する楽しさ、地域への興味といった「食べる」の先にある体験につなげられたらと考えています。

「そのとちぎふと」同封のストーリーブック例

地域とユーザー、事業者をつなぐ

「そのとちぎふと」に関わる地域・ユーザー・事業者の関係図

―食材の生産者さんとは、どのように出会われているのでしょうか。

松浦さん:その地域の行政の方にご相談させていただいてつながるケースが多いです。行政の方はやはりその地域に詳しいですから。

行政側としては、地域の方しか知らない商材を「そのとちぎふと」を通じて無料でPRできます。

生産者の方にとっては、新たな販路ができます。生産者の方は「作る」プロフェッショナルですので、「売る」「伝える」方法については悩まれていることもあるんです。

その点、弊社がデザインのパワーを通じて販路開拓に貢献できる可能性があります。地域、ユーザー、事業者をつなぐことで、地域に新たな可能性を提供したいと考えています。

―扱う食材はどのように決めているのでしょうか?

松浦さん:行政の方、生産者さんとご相談のうえで決めています。たとえば生産量が少ない伝統野菜もありますし、旬かどうかを考慮する必要もあります。ユニーク性と生産量、旬の食材であるかどうかといった観点で検討しています。

自然豊かな日本の「食」を通じて、関係人口を増やす

牡蠣や白ナスなど「そのとちぎふと」で届く食材の例

―第1弾の食材は「幻の魚」と告知をされていましたね。

松浦さん:初回は、愛知県で養殖されている「絹姫サーモン」という魚をお届けしました。

とても水がきれいで自然豊かな場所で育てられていて、かつ新しい技術を使った方法で養殖されている面白い魚です。日本ではそこでしか育てていないため、「幻の魚」と題しました。

―その地域ならではのユニークな魚なのですね。食通の方も知識が広がりそうです。

松浦さん:違う食材の話ですが、たとえば白根が非常に太い下仁田ネギは、一年半かけて育てるそうです。

日本は火山地域ですから、火山から川や海にミネラルが流れ、そのミネラルを含んだ土から良い野菜が収穫できますし、ミネラルを含んだ海からは美味しい魚が獲れます。

普段の生活では近所のスーパーにあるものがすべてになりがちですが、自然豊かな日本にはまだまだ目を向けられる地域と食材があるのではないでしょうか。

一方で、国全体の人口が減っていくと、地域独自の文化や珍しくておいしいものを生産していた方が残らなくなってしまいます。

そのため「そのとちぎふと」を通じて、「私もこんな食材をつくってみたい」「こんな魅力的な人がいるならこの地域に行って話を聞いてみようか」といった行動のきっかけになることも期待しています。

人口減が避けられないのなら、関係人口を増やす。地域を盛り上げていくには、そうしたアプローチが重要ではないかと思います。

―行政の協力を得ることも関係人口づくりにつながりそうですね。

松浦さん:そうですね。たとえば愛知県の東三河地域では、地域と行政と大学の連携によって新しい事業を展開していて、当社も携わっています。

実は地域の生産者の方も、行政の人と話す機会があまり多くありません。でも「そのとちぎふと」の相談で私たちと行政の方が一緒に訪ねると、「このまちをもっとこういう風にしていきたい」と語ってくださいます。

そこに暮らす方はやはり地域のために考えていますし、私たちのようなよそ者だからこそ見える地域の魅力もあります。

行政の方から「地域の方と直接話す機会が得られてよかった」という声もあるので、その点でもいいつながりができていくと感じました。

家族へのギフトや新しい料理のチャレンジにも

―「そのとちぎふと」の利用をおすすめしたいのはどんな方でしょうか?

松浦さん:ご自身で楽しんでいただくケースももちろんあると思いますが、サブスクリプションサービスということもあり、若年層~40代くらいの方ならご家族へのギフトにされるのもおすすめです。

たとえばお客さまのなかに2人のお子さんを育てている方がいらっしゃいます。

2週間に1回くらい、近くに暮らす実家のお母さんにご飯を作ってもらっていて、「いつも助けてもらっているから、母の日に一回だけのプレゼントで終わるのはちょっと……」と感じていたそうです。

「そのとちぎふと」なら定期的にプレゼントできますし、内容が食べ物ですから、ご実感に帰ったときに親子で楽しむこともできます。そうした楽しみ方もおすすめです。

子育て中は遠出もなかなか大変だと思いますが、「こんな地域があるんだ」「この子がもう少し大きくなったら行ってみようかな」と思っていただけたらそれもうれしいです。

あとは料理好きな方からも好評です。料理が好きな方は、道の駅で珍しい食材を見つけたときなども調理方法を調べてチャレンジされるようなので、このサービスを通じて新たな食材との出会いを楽しんでいただけると思います。

より良いバリューと地域活性化をめざして

―今後の展望がありましたらお聞かせください。

松浦さん:まずはユーザーさんを増やしていくことですが、いずれはユーザー数の増加にともない、お届け内容の選択肢を用意できたらと考えています。

現在は毎月1種類の食べ物をお届けしていますので、複数の選択肢から選ぶということができません。

ユーザーさんの中でも好みは分かれると思いますので、診断テストのようなものを設けて、お肉が好きな方はお肉、野菜が好きな方は野菜、お魚が好きな方はお魚を選べるという風にできたら、より良いバリューの提供につながるかと思います。

また、数種類の商品から選ぶ形式になれば、生産者さんにかかる1ヶ月の納品負担も減らせそうです。

―最後に、この記事を読まれた方へメッセージをお願いします。

松浦さん:「そのとちぎふと」は、その土地ならではの新しい食体験を通じて、ご家族や生産者さんとのコミュニケーションを促すサービスです。今後も地域に新しい動きを生んでいきたいと考えています。

このサービスを通じて「そのとち」に興味を持っていただけたら、ぜひ実際に訪れてもっと好きになっていただけたらうれしいです。

―本日はご紹介いただき、ありがとうございました!

株式会社picks design 代表取締役社長

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気になるけど、なかなか話しづらい。けどとても大事な「お金」のこと。 日々の生活の中の身近な節約術から、ちょっと難しい金融知識まで、知ってて得する、為になるお金の情報を更新していきます。

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