倉吉市の賑わい再生を目指す中心市街地活性化基本計画とは?主な取り組み内容をご紹介
美しい自然やアクセスの良さ、歴史を感じられる数々の観光スポットなど、鳥取県倉吉市はさまざまな魅力に溢れた地方都市です。田舎の雰囲気を楽しみながら便利に暮らせるまちとして、多くの市民から愛されています。
そんな倉吉市の経済を支えている倉吉商工会議所では、地域活性化に向けて「中心市街地活性化基本計画」に取り組んでいます。この記事では、倉吉市の魅力や中心市街地活性化基本計画の主な事業内容をご紹介します。
自然環境に恵まれた美しい地方都市「倉吉市」
倉吉市は、鳥取県の中部に位置する人口約4.5万人のまちです。県内のどこにでも足を運びやすいアクセスの良さ、田舎ならではのゆったりとした雰囲気が魅力です。
美しい自然に恵まれており、海や山は市街地から車で約20分の距離にあります。夏はキャンプ、冬はウィンタースポーツなど、時期に合わせて自然を活かしたレジャーを楽しめます。
倉吉市の歴史は古く、室町時代に城下町として形成され、江戸時代には陣屋を中心に武家屋敷が建てられました。このような背景もあり、市内には歴史を感じられる観光スポットが数多くあります。
例えば、江戸時代〜明治時代の建物が多く残る「倉吉白壁土蔵群」は、全国的にも有名な観光スポットです。このほか、約1300年前に開かれたとされる「関金温泉」をはじめ、さまざまな観光スポットを有しています。
倉吉市の経済を支える倉吉商工会議所
倉吉商工会議所は、明治32年に設立した公的な経済団体です。設立後はさまざまな事業をとおして市内の事業者を支援し、倉吉市の経済の発展に貢献してきました。
現在は経営や融資の相談窓口を設ける、創業セミナーやスキル向上の講習を開催するなど、多方面から市内の事業者をサポートしています。
倉吉市の賑わい再生を目指す取り組み「中心市街地活性化基本計画」
倉吉商工会議所では、事業者支援だけでなく倉吉市の活性化にも取り組んでいます。その取り組みの1つが、倉吉市が策定した「中心市街地活性化基本計画」の事業推進です。
中心市街地活性化基本計画は、人口減少や観光客の伸び悩み、空き家の増加など倉吉市が抱える課題を解決するために始まった取り組みです。さまざまな事業をとおして、倉吉市の賑わい再生や観光おもてなし力の向上、商業の発展を目指しています。
以下では中心市街地活性化基本計画の主な事業内容をご紹介します。
円形劇場くらよしフィギュアミュージアム活用事業
倉吉市には、世界的に評価が高いフュギュアメーカーの工場があります。その地域性を活かして誕生したのが、「円形劇場くらよしフィギュアミュージアム」です。
円形劇場くらよしフィギュアミュージアムは、現存する日本最古といわれる円形の校舎「旧明倫小学校」のユニークな外観や構造を活かした展示施設です。校舎は老朽化により一度解体が決定しましたが、その存在を惜しむ多くの声によって平成30年に展示施設として生まれ変わりました。
施設では人気のキャラクターやミリタリーなど、さまざまなジャンルのフィギュアが約2,000点展示されています。また、フィギュアの製造工程を学んだり、実際にフィギュア製作を体験したりすることも可能です。
現在は年間約5万人が訪れる人気施設となっており、観光客の集客に役立っています。
打吹回廊整備事業
打吹回廊整備事業は、商店街の中心部にある空き地に拠点となる複合施設の整備を行い、観光客の回遊促進や地域コミニュティの再生による地域商業の自立を目指す事業です。
複合施設である「打吹回廊」があるのは、倉吉白壁土蔵群のすぐそば。倉吉白壁土蔵群は江戸後期から明治初期の建物が多く残されている区域で、昔ならではの風情ある街並みを楽しめる観光スポットです。この区域を一望できる展望台を備えた複合施設として、令和元年に打吹回廊が誕生しました。
1階にはキッズスペースやお土産店、カフェ、2階にはレストランが入っており、倉吉白壁土蔵群の観光の合間にゆったりと過ごせるようになっています。
また、地上15メートルの高さにある展望台からは、歴史ある街並みを見渡せます。倉吉市に観光に行く際は、ぜひ足を運んでみてください。
倉吉銀座福高プロジェクト
倉吉銀座福高プロジェクトは、鳥取県中部地震からの復興、また空き店舗や空き地が増加している倉吉銀座商店街の活性化を図る事業です。賑わい再生を目指すため、「銀座春まつり」や「銀座土曜夜市」、「福高祭」などさまざまなイベントを商店街で開催しています。
開催したイベントの効果もあり、平成25年には28店舗だった組合加盟店が現在は約80店舗にまで増加。優れた取り組みが評価され、経済産業省が主催する「全国はばたく商店街30選」に選定されました。
倉吉市中心市街地活性化の今後の計画
倉吉市中心市街地活性化計画では、今後の地域活性化に向けてさまざまな事業を計画しています。ここからは計画している事業を2つご紹介します。
群体型宿泊施設の整備事業
群体型宿泊施設の整備事業は、中心市街地にある古民家などの歴史的資源を活用し、地域の宿泊拠点を整備する事業です。倉吉の歴史や文化を体感できる宿泊施設をとおして、賑わいと活気が溢れるエリアの形成を図ります。
宿泊施設は令和7年度以降のオープンを目指しており、歴史的建造物の利活用に関して豊富な実績を持つ企業と連携しながら着々と準備を進めています。
鳥取県立美術館の開館
倉吉市中心市街地活性化計画は、地域活性化の一環として鳥取県立美術館の開館に伴う仕掛けも計画しています。美術館には館内の展示スペースはもちろんのこと、野外活動が可能なテラスも配置されており、さまざまな体験ができる空間です。
令和7年春の開館を予定しています。
まとめ
倉吉商工会議所が取り組む中心市街地活性化基本計画の推進には、円形劇場くらよしフィギュアミュージアムの活用、打吹回廊の整備など、倉吉市ならではの魅力を活かしたさまざまな事業が盛り込まれています。
また、倉吉市は東京から飛行機とJRまたはバスで約2時間と、アクセスの良さも抜群です。気になる施設や観光スポットがある方は、ぜひ実際に倉吉市へと足を運んでみてはいかがでしょうか。
作曲・編曲などの仕事を経て、専業ライターに。音楽系の記事が得意と思われがちですが、金融・ビジネスに関するテーマが一番得意です。自身が経済的に苦労した経験を活かし、誰よりも分かりやすくお金の知識をお届けします。他にもプログラミング、webデザイン、VODなど様々なジャンルの記事を執筆しています。趣味はプログラミング・アニメ・旅行・ギターの演奏・ミルクティーの飲み比べ。投資にも興味があり、お金の上手な使い方を勉強中です。