地域に賑わいを!福岡県飯塚市の飯塚商工会議所が取り組む3つのイベントを紹介
福岡県飯塚市は、長崎街道のシュガーロードのひとつであり、さまざまな銘菓が生まれたまちです。
このまちでは、飯塚市商店街連合会、飯塚市、飯塚商工会議所が協力、連携し3つの地域活性化事業に取り組んでいます。
本記事では、飯塚市の「百縁市」「飯まち土曜マルシェ」「はじめてのお使い in 商店街」について紹介します。子どもから大人まで楽しめるイベントのため、飯塚市を訪れる際には、イベントのタイミングに合わせてみてはいかがでしょうか。
福岡県飯塚市は個性あふれる銘菓のまち
福岡県飯塚市は、「千鳥饅頭」「名菓ひよ子」「なんばん往来」などの銘菓が生まれたまちです。
人口は約12.6万人。福岡県のほぼ中央に位置し、JR新飯塚駅から博多駅まで約40分、小倉駅まで約60分の利便性の良さからベッドタウンとしても人気があります。
長崎から小倉をつなぐ長崎街道に位置する飯塚市は、1571年に長崎港が開港されたことにより、砂糖の伝来とお菓子文化が労働者に受け入れられ発展しました。
2006年に飯塚市や穂波町、筑穂町、庄内町、頴田(かいた)町が合併し、現在の飯塚市が誕生。2020年には、「砂糖文化を広めた長崎街道~シュガーロード~」が、日本遺産に認定されています。
毎月イベントを行い地域活性化を目指す飯塚商工会議所
飯塚商工会議所では、飯塚市の中小企業に対し経営相談や販路開拓などの事業促進や事務代行、新規開拓、人材の育成などさまざまなサポートを行っています。
飯塚市は、中心市街地活性化事業によって市街地や都市福利施設、居住環境を5年かけて整えました。
しかし、飯塚商工会議所は中心商店街の店舗や来客数、歩行者が減少し活気を失い始めたことから、中心商店街の活気を取りもどす活動を行っています。
そのひとつとして、福岡県や飯塚市の補助を受け「タウンマネージャー」を設置し、商店街情報の発信や商店街でイベントを開催しています。
タウンマネージャーには、商店街の現状を把握し魅力をよく理解している人や、タウンマネジメントにスキルがある専門家の2名が着任。効率・効果的に中心市街地の活性化を目指しています。
その一環として、ファミリー向けのイベントである「百縁市」を偶数月(8月を除く)に、「飯まち土曜マルシェ」や「はじめてのお使いin商店街」は奇数月に開催。
飯塚商工会議所は、毎月のようにイベントを商店街で実施することで、地域活性化に注力しています。
百縁市で商店街に賑わいを!ファンが集う100円リヤカー販売
中心市街の参加店いちおしの商品が100円で販売される「百縁市」は、2009年から始まり、2023年の10月で67回目を迎えました。
2020年より8月を除く偶数月の第3土曜日(4月・6月は新型コロナウイルスの影響により中止)に開催。子供から高齢者まで幅広い世代が楽しめるイベントです。
百縁市は、本町商店街や東町商店街、新飯塚商店街、吉原町、昭和通り沿いの参加店で開催され、10時オープンにもかかわらず行列ができるお店もあります。
アーケード内で行われるリヤカー販売も人気です。リヤカー販売は、前飯塚市商店街連合会会長の梶原さん(現連合会顧問)が、豆菓子の量り売りや奥様が作った梅干しなどの総菜を販売しており、ファンも多くいます。
百縁市の開催を始めたきっかけを教えてください。
2009年に、商店街関係者とともに商店街の新しい定期売り出しイベントや、来街者・消費者にわかりやすいイベントを実施したいと考えていたところ、北九州市八幡中央商店街を視察する機会がありました。
北九州市八幡中央商店街は、当時の福岡県で初めて商店街活性化の三種の神器と言われる「100円商店街」を実施したまちです。
間近で100円商店街を視察し、飯塚市でも開催できないかと始まったのがきっかけでした。
飯塚市中心商店街で「百縁市」を開催し、新型コロナウイルスで2回ほど開催はできませんでしたが、以来14年間、恒例人気売出しイベントとして定着しました。
百縁市は数多くのお店が出品されているかと思いますが、なかでも人気のある催しものを教えてください。
リヤカー販売は人気です。
百縁市のリヤカー販売は、行商スタイルで店主とお客さんが会話をしながら豆菓子の量り売りをしています。
おいしい豆菓子も人気の理由の1つですが、もっとも好評なのが人情味あふれた店主とのやり取りです。
店主との会話が楽しいからと百縁市を楽しみにしている方も多く、お客さんに囲まれてリヤカーがなかなか進まないほど大人気です。
リヤカーを引っ張るのは、なぜか本業は美容室のオーナー(美容師)であり、前飯塚市商店街連合会会長の梶原さん(現連合会顧問)です。
梶原さんいわく、お客さんとの会話には、実は心理学を利用した高度な話術を駆使しているとのことで、大人気の様子からすると、本当ではないかと思っています(笑)
飯まち土曜マルシェは雨天でもファミリーで楽しめる
飯塚市商店街連合会が主催する飯まち土曜マルシェは、奇数月の第3土曜日に開催されるキッチンカーや露店の販売を行うイベントです。
毎回同じお店が出店するとは限らないため、もう二度と出会えないキッチンカーや商品との出会いがあります。
2023年9月は、キッチンカーだけではなく、雑貨販売やフリーマーケット、ライブも行われ、20店舗程度が出店しました。
作家によるひとつひとつ手作りの雑貨も販売され、作品との一期一会の出会いを楽しむ方も多くいます。
飯まち土曜マルシェは、アーケード内にある街なか子育てひろば付近で行われるため、雨天でも楽しめるのも魅力です。
過去には、音楽コンサートや移動動物園も開催され、大人から子どもまで楽しめるイベントを目指しています。
雨天でも楽しめるイベントはとても魅力的ですね。どのようなお店が出店されているのでしょうか?
から揚げや焼きそば、クレープなど屋台で定番の食べ物や、セレクトパン、雑貨・小物、多肉植物の販売、スマホ相談会や音楽ライブなど、多種多様な店舗が出店しています。
コロナ禍でイベントの開催が少なくなり、出店が難しくなったお店の新たな出店先として、市内外の数多くの店舗が参加されています。
3歳から参加できる!はじめてのお使い in 商店街
はじめてのお使い in 商店街は、飯まち土曜マルシェと同日(奇数月の第3土曜日)に開催される子ども向けのイベントです(※)。
2011年から続くイベントであり、子どもが二人一組になって商店街のアーケード内でお買い物し、スタンプラリーをして回ります。
お使いの内容はあらかじめ決められており、小さい子どもでも参加しやすいのが特徴です。
参加対象 | 3歳~小学3年生 |
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参加費 | 1人600円 |
お使いに行くお店 |
本町・東町・昭和商店街の4店舗 |
募集人数 |
8組(16人) 二人一組での申し込みが必要 |
参加者希望者が定員以上の場合は、抽選で参加者が決定されます。
はじめてのお使い in 商店街は、午前中にお買い物がスタートし、40分程度で終了。購入した商品が子どもたちへのプレゼントになるため、実際にお買い物をした感覚を体感できるのが魅力です。
お使いの具体的な流れを教えてください。
お使いをするお店や買う物はこちらから指定しています。
参加の子どもたちには、スタート前に購入する商品を記載した「買い物カード」とスタンプラリーの台紙を渡し、お店ごとにスタンプラリーを押し、4カ所を回ってゴールします。
4カ所にスタンプを押されたら、ご褒美として地元のお菓子をプレゼントしています。
以前は、各自持参の財布に現金を持たせてお買い物をしてもらいましたが、コロナ禍で現金はやめ、買い物カードをお店に渡すことで商品をもらう形式に変更しました。
小さいお子様も参加できるイベントとのことですが、大人のサポートなどはあるのでしょうか?
子どもたちが買い物やスタンプラリーをしている時は、商店街店主や飯塚商工会議所、市役所職員が見守り隊として付き添っています。
基本的に商店街アーケード内のお店にあるラリーポイントを回るので、安心して参加できるよう努めています。
子どもたちがアーケード外に出そうになった場合は、見守りながらこっそり正しい方向を教えてあげるなど、安全第一にお買い物ができる体制で実施しています。
安全・安心なイベントの実施を最優先にしているため、3歳からご参加いただけます。
まとめ
福岡県飯塚市の飯塚商工会議所は、中心商店街の活性化とにぎわいを取り戻すため、「百縁市」や「飯まち土曜マルシェ」、「はじめてのお使い in 商店街」など、工夫に富んだイベントを開催しています。
いずれのイベントも親子で楽しめる内容で、お得感や特別な体験が得られるのが特徴です。
各イベントは定期的に開催されているので、飯塚市を訪れた際には、飯塚商工会議所が手掛けるイベントへ参加してみてはいかがでしょうか。
子供が大きくなったのを機に、2017年より本格的にWebライターとして始動。クレジットカードとカードローンを得意分野とし、恋愛・離婚・エンタメ系や商品紹介など、さまざまなメディアのライターを経験。誰もがわかりやすい記事を作成するのを信念に、自分の無知さや語彙力のなさに落胆しながらも、持ち前の探求心を武器に奮闘中。クレジットカードは、楽天カード・Yahooカード・地元のマイナーのカードを利用。キャッシュレスはPayPayとメルペイを利用し、家計を整理するのが目標。