青森県藤崎町の地域活性化を目指す「ふじさき地域デザインLABO」について担当者に聞いてみた! PR

青森県藤崎町の地域活性化を目指す「ふじさき地域デザインLABO」について担当者に聞いてみた!

青森県藤崎町(ふじさきまち)では、人口の減少や高齢化が進んでおり、大きな課題となっています。似たような状況は全国各地にあり、各自治体でさまざまな取り組みがおこなわれています。

「これからの未来をつくる」と言っても、一人で考えるのは難しい。また、自分たちの未来だけど、他の地域の人から見た藤崎町の良さに気づくことも難しい。そんな中で、藤崎町では、組織や立場の垣根を越えてみんなでアイデアを出し合い、チャレンジをおこなう「ふじさき地域デザインLABO」という活動をおこなっており、その活動からユニークなプロジェクトが立案され、実施されています。

そこで今回は、「ふじさき地域デザインLABO」を推進する青森県藤崎町経営戦略課の佐藤・三浦・黒崎さんにお話を伺いました。

りんご「ふじ」が誕生したおいしさいっぱいのまち、青森県藤崎町

藤崎町のりんご農園

―本日はよろしくお願いいたします。早速ですが、青森県藤崎町はどのような町なのでしょうか。

佐藤青森県藤崎町は、水と緑に囲まれた自然豊かな町で、日本でも有数の広さを誇る津軽平野の中央付近に位置しています。世界一生産されているりんごの品種「ふじ」が誕生した町で、りんごの生産が最も有名です。

特に、「ふじ」の生産量は世界一を誇ることから「ふじりんごのふるさと」と呼ばれています。また、青森県を代表するブランド米「つがるロマン」や「青天の霹靂(せいてんのへきれき)」、「ときわにんにく」などが特産品として有名です。

農業に適した肥沃な土壌に恵まれ、比較的温暖な気候の土地ですが、近年は若者の流出や人口減少、高齢化などの問題を抱えています。


―人口減少などは、全国各地の自治体が抱えている問題ですね。各自治体でさまざまな対策をおこなっていますが、藤崎町ではどのような対策をしているのでしょうか?


黒崎:藤崎町は人口減少や高齢化などの問題に対して行政が一丸となって取り組んでいますが、行政だけですべてを対応するのは難しいです。

そこで、地方創生の一環として「ふじさき地域デザインLABO」をスタートしました。

ふじさき地域デザインLABOで住民みんながつながる

―スタートした経緯やコンセプトについて聞かせてください。

三浦:これからの時代に山積する地域課題に対しては、行政が単独で対処して具体的な解決策を生み出すことは難しいと感じています。

そこで、行政以外の視点をもつ住民や企業、NPOといった多様な主体が、組織を超えて連携できるラボ(実習室)を作りたいということで「ふじさき地域デザインLABO」が始まったのです。


―つまり、ふじさき地域デザインLABOは、地域創生のアイディアを出し合うワークショップということでしょうか?


佐藤:ワークショップというよりも、参加したメンバーで対話の場(セッション)を開催して、事業企画の立案から実行までをする共創プラットフォームと考えています。

新しい仲間とつながって、楽しみながら共に考えて行動する大人の部活」というコンセプトを掲げており、行政主導ではなく、参加者のチャレンジ精神を大切にしています。

ふじさき地域デザインLABOからワクワクする企画がどんどん生まれる!

ふじさき地域デザインLABOの様子

―大人の部活と聞くとワクワクしてきますね。参加できるのは藤崎町の住民の方だけでしょうか? または、社会人限定などの参加資格もあるのでしょうか?

黒崎:いえ、町内に限らず、近隣市町村、県外の方でもメンバーとして参加可能で、藤崎町をフィールドに課題解決に取り組んでいただいています。

初期に参加してくださった方のなかには、藤崎町出身で現在は仙台市に住んでいる方もいました。

また、これまでに青森中央学院大学弘前大学の学生が参加しており、地域志向の大学生が活躍しています。

参加資格は「藤崎町をより良くしたい」という気持ちを持っている方で、メンバー自身が楽しんで取り組むことが笑顔を生む活動へつながるという信念をもとに活動しています。


―まさに藤崎町を良くするための共創プラットフォームですね。では、ふじさき地域デザインLABOの参加者は、どのような活動をしているのでしょうか?


三浦:地域を持続させるには、経済効果のみを狙った単発の施策だけではなく、未来を切り開く若者を育成する場所や支援の構築、子どもが住み続けたくなるようなまちづくりを目指すことが必要です。

そこに向けて、異なる立場のメンバーが参加して組織を超えたチームをつくり、そこで実施したイベントで1つでも多くの笑顔が増えると、まちの暮らしやすさが向上するし、ひいては町への誘客が起きている状態が生まれると考えています。

そのため、ふじさき地域デザインLABOでは、地域活性を目的としたワクワクする企画を立案し、規模の大きさにかかわらず素早く実行することを心がけています。

これまでに15個の構想の中から3つのプロジェクトが立ち上がり、2020年度にはコロナ禍で出来る範囲に留まっていますが、事業を立ち上げるためのプロトタイピング(実証実験)が実施されました。

過去には、ちょっとユニークなイベントを実施してきました

―2020年度に実施されたプロジェクトについてお聞かせください。

佐藤:ふじさき地域デザインLABOでは2020年度に、10回のセッション、2回の講習会、6回のプロトタイピングをおこなってきました。

これらのなかで反響が大きかったのは、「フジサキクエスト」と「わんどおらんど」というイベントです。

フジサキクエスト

―「フジサキクエスト」という名前からするとゲームのようなイメージがありますが、どのようなイベントだったのでしょうか?

黒崎:「フジサキクエスト」は藤崎町を舞台にしたナゾ解きゲームです。秘密の暗号メモに書かれたナゾを解いていく過程で、参加者には藤崎町の魅力を知ってもらうイベントでした。

実は、チームメンバーが謎解きを知らない状態だったので、自分たちはどんな謎解きゲームを作りたいか、というところからスタートしました。

子どもから大人までが楽しんで参加いただけるイベントとなり、冬期間以外は体験していただけますので、ナゾ解きが好きな方はぜひいらしてください。

わんどおらんど

ナゾ解きをしながら、いつの間にかまちを観光しているのは面白いですね。それでは、「わんどおらんど」とは、どのようなイベントだったのでしょうか?

三浦:「わんどおらんど」は藤崎町の特産品であるりんご園でのアクティビティを体験してもらうイベントです。

りんごのもぎ取り体験や、りんごの枝で箸づくり、草刈り機でゴーカートといった、農地を活用したアウトドア体験をどのような形で提供できるかという検証も兼ねていました。

子どもの頃の秘密基地の感覚で遊べる場を作りたいというチームメンバーの思いからスタートしたプロジェクトで、2020年度は13のアクティビティに挑戦しました。

モニターによるアンケートも好評で、2021年度以降はりんご園の魅力をもっと伝えながら、実際にお客様を迎え入れてみたいと考えております。

これらのイベントは、ふじさき地域デザインLABOに集まったメンバーが、定期的にミーティングをおこない、楽しみながら進めてきたイベントになります。

ふじさき地域デザインLABOは、これからも地域を活性化するために活動していきます

―それでは最後に、読者の皆様へメッセージをお願いいたします。

佐藤:青森県藤崎町は自然豊かで、りんごを始めとした特産品が豊富な場所です。しかし、人口減少や高齢化社会の発展などの問題を抱えております。

ふじさき地域デザインLABOは、藤崎町を良くするために、さまざまな立場の方や、町外の方も招き入れて、楽しみながらワイワイとアイディアを出し合っているプラットフォームです。

地域創生につながるアイディアはあるけど、自分一人だと実行しにくいことも、メンバーがいれば実行できるかもしれません。

藤崎町を盛り上げるアイディアがある方や、藤崎町を盛り上げようと考えている方は、ふじさき地域デザインLABOに参加して頂けると幸いです。


―本日は藤崎町を活性化させるふじさき地域デザインLABOについて説明して頂き、ありがとうございました!

大学卒業後、ライティング事務所に就職。2017年に独立し、フリーライターとして活動。ライティング業務に携わる中で、ジャンルを問わず多くの記事を執筆しましたが、最も得意なのは金融・経済系。特にアジア・欧州の経済や、新興スタートアップ企業に関する記事を投資webメディアにて連載中。猫が好きだけど、猫アレルギーのためモニター越しでしか眺められないのが悩み。ライティングを行う時には「分かりやすく・読みやすく・おもしろく」を心がけています。

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