新たな“推し”を見つけるなら今! ワクワクできる「ポテトチップス」ライフのすすめ
生活の中で日々訪れる、コンビニやスーパーのスナック菓子コーナー。その一角で長らく一大ジャンルを築いている「ポテトチップス」の魅力に取りつかれている、いちこと申します。
手軽で身近な「おやつ」として定着しているポテトチップスですが、買うときはあまり冒険せず自分の好きな定番商品だけと決めている、という方も多いのではないでしょうか?
しかし近年のポテトチップスは、各メーカーの個性やプライド、サービス精神の詰まった新作が日々誕生する、個人の肉体では味わい尽くせないほどの“豊穣ジャンル”になっているのです!
ポテトチップスとは「薄切りにしたじゃがいもを油で揚げ、味付けした」スナック菓子のこと。これだけシンプルな工程でありながら、日々さまざまな商品が生まれ続けているって本当にすごいことですよね。
今回はポテトチップスファンの1人として、身近で実は奥深いポテトチップス・ワールドの一端をご紹介したいと思います。
遠足で始まったポテトチップス・ラブ人生
私が「ポテトチップス好き」を自覚したきっかけは、小学生時代の遠足です。
担任の先生から「遠足のおやつは300円まで」と告げられた時、クラスメイトの多くは「みんなで駄菓子屋さんに行こう」という相談を始めました。いろいろな種類のお菓子を買って友達と分け合いたい、という気持ちは私にもよく分かります。今でもやりたいくらいです。
しかし当時、行きつけのローカルスーパー「あさひや」に登場したカルビーのポテトチップス「北海道バターしょうゆ味」にどハマりしていた私は、「これは、あのおいしさを独り占めする良い機会なのでは!?」と閃いたのでした。
4人兄弟なので、普段はポテトチップスを買ってもらえたとしても、独り占めはできなかったんです。当時のポテトチップスは1袋130円程度で、「おやつは300円まで」という制限では2袋しか買えませんでしたが、どちらも自分のものだと思えばそれだけで大満足でした。
ポテトチップス2袋でリュックの中がいっぱいになってしまったのも、今では良い思い出です。しかしその後、「北海道バターしょうゆ味」はあさひやから姿を消してしまいました*2。
棚に並ぶ商品は永遠ではないんだと知ったのも、これがきっかけでした。そうして私は新たな出会いを求め、スーパーやコンビニの棚をチェックするようになったのです。
王者カルビーに続く者は ポテトチップス三国時代
新作チェックのために、日々、スーパーやコンビニエンスストアのスナック棚を巡回していると、そこにはメーカーの勢力図というものがあるのを感じます(私の主観ですが)。
2017年に、明治のロングセラー商品「カール」が東日本での販売を終了するというニュースが話題になりました。理由には「販売低迷」などが挙げられており、それを裏付けるように、私が通っていたコンビニのほとんどで、カールの定位置は長らくスナック棚の最下段でした。
必ずしも売り上げ上位の順に並べられているわけではありませんが、新商品は棚の上方に陳列されることが多いことを考えると、カールの苦戦の一端がうかがえます*3。
山芳製菓といえば「わさビーフ」ですが、見つけられなかったので2018年7月の新作「辛くてシビれる! 担々麺味」を用意
現在、私が通っているコンビニのスナック棚は、およそ8割がポテトチップスによって占められているという印象です。
その内訳は、新作発売のタイミングで多少変動はあるものの、おおむね「カルビー5:湖池屋3:山芳製菓1:その他メーカー1」といったところだと思います(※「じゃがりこ」系のカップ型商品やPB製品は別の棚に陳列されているタイプのコンビニの場合)。
<ファミリーマート>
<セブン-イレブン>
<ローソン>
湖池屋は「スゴーン」中心の展開だったためかポテトチップスの配置が通常より少なめになっていた
つまり、現在のポテトチップス界は「カルビー」「湖池屋」「山芳製菓」の三国時代とも言えるのです。もちろん他にも魅力的なメーカーはあるのですが、それは後述するとして、まずはこの3社が販売するポテトチップスの特徴を紹介したいと思います。余談ですが、私はポテトチップス箱推しなので全メーカーを推しています……!
常にポテトチップスのワクワク感を提供してくれるカルビー
看板商品は「ポテトチップスうすしお味」。誰もが認める日本ポテトチップス界の王者です。ポテトチップスだけでなく、カップ型商品の「じゃがりこ」や「Jagabee」なども大人気で、スナック菓子市場における同社のシェアは半数以上とも言われています。
その最大の理由としては、全国各地に工場を構えているために、他社と比較して大量生産が可能である、という点が挙げられるでしょう。また、ジャガイモの産地や生産者の情報をサイトで公開するなど、徹底的な品質管理を行うという下地作りにも力を入れています。
この他、今や北海道土産の定番となっている「じゃがポックル」や、高級路線の「グランカルビー」、限定商品や出来たてを味わえる自社アンテナショップ「Calbee+(カルビープラス)」など、どんどん魅力的な展開を見せています。王者であることをおごらず、ポテトチップスに対する新しいワクワク感を常に提供してくれるメーカーです。
チャレンジし続ける老舗の湖池屋
看板商品は「ポテトチップス のり塩」。日本で初めてポテトチップスの量産化に成功した老舗です。長らくポテトチップス界の2番手に甘んじていますが、人気の「カラムーチョ」シリーズなど他社には真似ができない“伝家の宝刀”を所持しています。
近年では、オンラインショップを開設して「工場直送便」を始めたり、高級路線の「KOIKEYA PRIDE POTATO」を成功させたりと、革新的なチャレンジが続いている目の離せないメーカーでもあります。ちなみに「ポテチ」という略語は湖池屋の登録商標です。
ユニークな味で攻める山芳製菓
看板商品は「わさビーフ」。カルビーや湖池屋が定番フレーバーを多数抱えているのに対し、山芳製菓で定番といえるのはわさビーフのみ(最近は「北海道リッチバター味」も加わっているかもしれません)で、その他は期間限定商品が中心です。
味のラインアップも「キャビア味」「パインアメ味」「塩あずき味」などユニークなものばかり。「食べるラー油」「塩麹」「ローストビーフ丼」といった話題の食品をポテトチップスのフレーバーに落とし込む速度は驚異的です。
成型ポテトチップスすら安住の地ではない
上記3社がせめぎ合う近年のスナック棚の印象は、2018年8月時点で、王者カルビーに挑む湖池屋、そして独自のラインをひた走る山芳製菓の健闘……王者カルビーに挑む湖池屋、そして独自のラインをひた走る山芳製菓の健闘……といったところでしょうか。
しかしカルビーは、王者であっても着々と領土を広げ続けています。「ポテトチップス」の定義とは外れますが、いわゆる成型ポテトチップス(芋を粉状にして成型したポテトスナック)も安住の地ではありません。
「ポテトチップス」の定義とは外れますが、いわゆる成型ポテトチップス(芋を粉状にして成型したポテトスナック)も安住の地ではありません。
成型ポテトチップスコーナーは長らく、「プリングルズ」と「チップスター」、店舗によってはブルボンの「プチシリーズ」が共存する平和地帯でした。
しかし「じゃがりこ」や「Jagabee」などのカップ型商品でじわじわと領土を広げつつあったカルビーが、2016年、ついにこのエリアに参戦したのです。その名も「ポテトチップスクリスプ」。
2018年8月現在の成型ポテトチップスエリアを眺めていると、「チップスター」と「ポテトチップスクリスプ」が領土を二分していることが多いように感じています。
2017年に陥ったジャガイモ不足からの復活 その時、ポテトチップス界隈では何が起こったのか
このポテトチップス三国時代が続く中、2017年2月に発売された「KOIKEYA PRIDE POTATO」は、まるで湖池屋からカルビーへ送られた挑戦状のようでした。
カルビーが商品をヘルシー路線へと切り替えつつあった2013年ごろ、湖池屋は後を追うようにしてノンフライ製品を販売。2014年には、カルビーの定番である「堅あげポテト」に近い「頑固あげポテト」を出すなど、長らく後手に回る展開が続いていました。
しかし、いずれも定番化には至らず、ファンとして歯がゆく感じていた2015年。湖池屋がオンラインショップを開設したことによって、ついに流れが変わり始めます。
開店記念に発売されたのは、北海道・今金町で作られている「今金男しゃく」という高級ジャガイモを使用した、最高級ポテトチップスでした。
「コイケヤ」が「コイケ屋」を作った!? 湖池屋オンラインショップ オープン 『幻のじゃがいも』で作る特別な『のり塩』発売
そしてこれが、期待以上に、ものすごくおいしかったのです。しかも、この「今金男しゃくポテトチップス」(初回生産分)は、“湖池屋のセンター”でもある「のり塩味」で発売されました。
かねてより、日本のポテトチップスのおいしさはジャガイモのおいしさにもあるんだろうなぁ……なんて漠然と思っていましたが、なかなか産地で食べ比べるというチャンスはありません。定番の「のり塩味」はもちろん最高においしい。足すものも引くものもない完璧なバランスだと思います。
しかし、いざ2つを食べ比べてみると、「今金男しゃくポテトチップス」は食べた瞬間に「イモの! 味が! 濃い!」と感じるほどの違いがありました。工場直送便で出来たてなだけあって、軽やかで香ばしい。長年ポテトチップスのファンですが、これは完全に目からウロコが落ちるほどのおいしさでした。
今金男しゃく使用のポテトチップスは、その後も幾度かオンラインストアで再販売されていますが、6袋入りで1,980円(税込)というポテトチップスにしては高価格帯の商品にもかかわらず、毎回完売しています。
そして私は、おそらくこの「今金男しゃくポテトチップス」の成功こそが、湖池屋が「高級路線」に手応えを感じたきっかけだったのではないかと考えています。
こうして2017年2月、ついに「KOIKEYA PRIDE POTATO」が誕生しました。久しぶりにテレビCMが展開された上に、発売日はコンビニ棚の最上段に専用ポップ付で初回生産の3種がずらりと並ぶという力の入れようには、ポテトチップスファンとして思わず胸が熱くなったものです。
コンビニでの販売価格は約65gで150円前後とポテトチップスにしては高価格帯であるにもかかわらず、売り上げは好調で、発売して早々に3種類のうち2種類がしばらく品切れ状態になったほど。
しかし、この好調から間もない2017年4月、前年の台風被害の影響によるジャガイモ不足が深刻化し、カルビーと湖池屋が「一部商品を休売・終売する」という前代未聞のニュースが舞い込んできました。カルビーの人気商品「ピザポテト」もこの流れで休売となり、ネットでも大きく話題になったのは記憶に新しいと思います。
スーパーに行ってもコンビニに行っても、スナック棚はガラガラ。ポテトチップスファンにとっては「冷やし中華始めました」と同じく、夏の訪れを告げる風物詩であるカルビーの「夏ポテト」を見掛けないなど、とても寂しい初夏を迎えたことを覚えています。
そんな“冬の時代”に届いた、当時のカルビー会長の「(販売休止・終了による)消費者のポテチ離れは100パーセントない。おいしいからだ」という言葉は、多くのポテトチップスファンを勇気付けてくれました。
ちなみに当時、カルビーや湖池屋とは異なる産地のジャガイモをメインで使用している山芳製菓だけは変わらぬ元気さで、「パインアメ味」など独自のスタンスを崩さぬ新作を連発していました(そういうところが好きです)。
個人的には「KOIKEYA PRIDE POTATO」という肝入りの新作を発売したタイミングで、多くの商品を終売・休売しなければならなくなってしまった湖池屋のことが心配だったのですが、今こうして振り返ってみると、あのポテトチップス不在の時代に、ポテトチップスの魅力を再認識した人は決して少なくなかったのではないかと思います。
そんな人々のポテトチップスを求める気持ちが高まっていた2017年8月ごろ、ようやく届き始めた新作のお知らせはまさに百花繚乱!
特に印象に残っているのは、湖池屋の「カラムー超」と「すっぱムー超」、そして「KOIKEYA PRIDE POTATO 今金男しゃく 幻の芋とオホーツクの塩」でした。ここで今金男しゃくを出すのは、しばらくカルビーの後追いを繰り返していた湖池屋が高級路線に手応えを感じた証左でもあると感じました。
さらに、ジャガイモ不足による“冬の時代”の終わりを告げるのに、湖池屋は“伝家の宝刀”である「カラムーチョ」シリーズを選んだというのが、めちゃくちゃに熱い、グッとくる展開だったのです。
……もちろん、以上はかなり私の主観に基づく予測でしかありません。けれど、次々と繰り出される新作にそのような文脈を読み取ることも、ポテトチップスの楽しみの一つだと思うのです。
「推しポテトチップス」と出会うための3項目
“冬の時代”を乗り越えた今、ポテトチップス各社はとてもクオリティーの高い新作を続々と生み出しています。つまり今は、新たな「推しポテトチップス」との出会いにうってつけの時代です。
とはいえ「たくさん種類がありすぎて選べない」ということもあると思います。そんな時は、自分の「好き」を分析してみることが、まだ出会っていない「推しポテトチップス」に出会うきっかけになるかもしれません。ここではその基準となる3項目を挙げてみたいと思います。
(1)ポテトチップスの「味(フレーバー)」
各社基本ラインアップに多いのは「塩」「のり塩」「コンソメ」あたりでしょうか。一方で、日々さまざまな期間限定フレーバーが生まれ続けている背景には、日本における食文化の多様さがあると言えるでしょう。
2016年に行われた「カルビーポテトチップス 新フレーバーオーディション」では、なんと9万3,000件のアイデアが寄せられたそうです。私ももちろん応募しましたが、結果は落選……。しかし、ポテトチップスにはそれだけの可能性が詰まっているのだと思うとワクワクしてしまいます。
(2)ポテトチップスの「カット法」
ポテトチップス棚を見ていると、定番の「薄切り」の他にも、さまざまなカット法のポテトチップスがあることが分かります。
カルビーの季節限定商品を例に挙げると「ア・ラ・ポテト」はギザギザカット。「夏ポテト」は波型カットです。どちらも厚切りでしっかりとイモの味を感じられるチップスで、表面が凸凹しているためフレーバーが絡みやすい=味も濃いという特徴があります。また、このようないわゆるVカットの商品は各社から出ていますが、微妙にカット法や食感が異なるのも楽しいポイントです。
この他にも、湖池屋の「カラムーチョ」シリーズに代表されるスティックタイプや、山芳製菓が以前出していた「厚さ2.0倍」シリーズに代表される表面がフラットな厚切りタイプもあります。
(3)ポテトチップスの「揚げ方」
大手メーカー商品のほとんどは、オートメーション化されたフライヤーを使って短時間かつ高温で揚げられています。揚げ上がりには各社特徴があるため、ここはかなり自分好みの傾向を見つけられるポイントだと思っています。
揚げ色は薄めでパリッとした食感
揚げ色は濃いめで香ばしくザクッとした食感
山芳製菓(担々麺味)
フレーバーが絡んでいるので濃く見えますが、揚げ色は薄めで食感もかなり軽いのが特徴
この他、カルビーの「堅あげポテト」や湖池屋の「頑固あげポテト」などの“手揚げ風”もあります。どちらもポテトチップス誕生当時の「低温でじっくり揚げる」という釜揚げ製法をもとにしており、噛み応えのある堅めの食感が特徴。アメリカのポテトチップスブランド「KETTLE CHIPS」も同じ製法をモデルにしています。
揚げ色が濃く、丸まっているものが多いのが特徴
ざっくりと3つに分けましたが、このようなポイントから自分の「好み」を探ってみると、新たな「推しポテトチップス」に出会うきっかけになるのではないかなと思います。
好きな味を各社食べ比べて見るも良し。好きなカット法や揚げ方のものを追ってみるのも良し。各社新作は月に複数回出るため、チャンスは日々巡ってきます!
まだ見ぬ「推しポテトチップス」と出会うためには、やはり新作情報を知るのが重要です。以前はコンビニを巡って初めて知る味が多く、新作を把握しきれないことに悔しさを感じていましたが、現在はメイン3社の公式Twitterアカウントをフォローすることでいち早く新作情報をゲットできます。前までは取り扱い店舗や発売日を正確に知る方法すらなかったので、未来最高!という気持ちです。
ポテトチップスをコンビニで買うべき理由
ポテトチップスをどこで買おうかと考えたとき、スーパー、コンビニ、ディスカウントショップ、など思い浮かぶお店はいろいろあると思います。そんな中で私のオススメは、圧倒的にコンビニです! その理由は主に2つ。
(1)コンビニ先行発売が多い!
現在、新作ポテトチップスのほとんどはコンビニ先行で発売されます。中には特定のコンビニ限定で販売される商品もあるので、メーカーからの告知とともにコンビニの店頭チェックは欠かせません。
私が今住んでいる地元や勤務先近辺にはローソンがないので、週に1回程度は途中下車をしてローソンへ向かい、限定商品をチェックしています。もちろん気になる新作は発売日に買いに行くのですが、6月にカルビー「ポテトチップス 納豆好きのための納豆味」が発売された際は、1軒目ではまだ陳列されておらず、次に訪れた2軒目にもなかったので、もしかして売り切れなのか!? と不安になったことがありました。
向かった3軒目でようやく見つけ、嬉しくなって思わず3袋も購入してしまいました。
(2)“出来たて”のポテトチップスを入手できる可能性が高い
ポテトチップスは生のジャガイモをスライスして揚げた商品です。となれば、やはり“出来たて”の方がおいしいのは必然。全国流通の商品であれば賞味期限は4カ月程度であることがほとんどで、その日付から逆算してみると、コンビニに置かれているスナック菓子の多くは生産されたばかりのものであることが分かると思います。
賞味期限内であればもちろんおいしく食べられるのですが、生産されたばかりの商品と食べ比べてみるとかなり味が違うので、私は“出来たて”を手に入れやすいコンビニで購入することが多いです。
ただ、ディスカウントショップにも良いところはあります。それは「コンビニに並ばなくなってしまったものが流れてくる」というもの。ポテトチップスは期間限定フレーバーが非常に多いジャンルですから、気に入った味があってもアッという間にコンビニから姿を消してしまうのです。
そんな時にディスカウントショップをのぞいてみると、探していたあの味に出会えたりします。見つけたら、迷わずまとめ買いしましょう!
コンビニ以外のおすすめポテトチップススポット
さらに、もっと“出来たて”を食べてみたい! という時は、先述した湖池屋オンラインショップの工場直送便がオススメです。なんと、生産3日以内に出荷してくれるという、まさに揚げたて新鮮なポテトチップスを手に入れることができます。オンラインショップに会員登録すると、予約開始日をメールでお知らせしてくれます!
そしてポテトチップスファンの“現場”といえば、カルビーのアンテナショップことcalbee+ですよね! calbee+は「カルビーのおいしいたのしいを体感できるお店」として、2011年に東京・原宿で第1号をオープンしました。その後も店舗数を増やし、各店限定のフレーバーを展開するなど目の離せないスポットです。
なおかつ、calbee+の楽しいポイントは、ここでしか買えない地域限定商品やお土産物にもなりそうなオリジナル商品が多数展開されているところ。
私のおすすめは、オリーブオイルだけで揚げた「オリーブオイルポテトチップス」シリーズです。2018年8月現在は「ラクレットチーズ味」と「アンチョビガーリック味」が展開されていて、どちらもお酒のつまみにぴったりな大人向けのポテトチップスです。
3大メーカー以外にもあるオススメポテトチップス
スーパーやコンビニではほぼ三国時代が築かれているとはいえ、日本には他にも興味深いポテトチップスメーカーがあります。
通販で購入できる菊水堂
2015年にテレビ番組で紹介されたのをきっかけに話題となった菊水堂は、1960年代から続く老舗ポテトチップスメーカー。手作り感のあるチップスと薄めの味付けが特徴です。基本的には通販限定の工場直送便のみですが、2018年8月現在では取り扱いのある店舗も増えています。
さらに菊水堂のポテトチップスはパルシステムのOEM商品(他社ブランドの製品)も製造しています。こちらには自社商品にはないフレーバーもあるので、ファンの方は要チェックです。
コンビニ棚に復活! 注目のヤマザキビスケット
先述した明治のスナック部門縮小により、明治から出ていた「旬じゃが」「じゃがまま」などのポテトチップスも姿を消してしまいました。しかし、消えるポテトチップスがあれば復活するポテトチップスもあり……。
長らく成型ポテトチップス「チップスター」をスナック部門の主力とし、ポテトチップスはコンビニのPB商品などでしか出していなかったという、ポテトチップス界では少々影の薄い存在(すみません)であったヤマザキナビスコが2016年、YBC(ヤマザキビスケット)と社名変更したのとほぼ同時に「アツギリ贅沢ポテト」という新作でコンビニ棚に復活したのです!
福岡の気になる存在 フクハクの「ポテトチップ」
今も手作りで「ポテトチップ」*4を出し続けている会社が福岡にあるらしい、と知ったのは、不勉強ながらほんの数年前のことでした。フクハクというそのメーカーは、なんと1970年代から手作りのポテトチップスを製造販売しているそう。
いつか福岡に行ったら買いに行こう……と思っていた憧れの商品だったのですが、最近、都内にフクハクの商品を扱っているアンテナショップを発見し、一足先に食べることができました。
昔ながらの丸釜を使用した手揚げのポテトチップスには、カルビーの「堅あげポテト」などの原型とも言えるような食べ応えを感じました。厚切りで、かむたびにイモの味が広がるため、料理の付け合せなどにも活用できそうです。
今日から始められるポテトチップスライフ
ポテトチップスはファンが多い割にまとまった情報が少ないジャンルで、各社の期間限定商品などを年表のように見渡すのは難しいというのが現状です。けれど、日々生まれては消えていく個性的なポテトチップスの記憶をどうにか残したいと思い、私は意識的に新作をチェックし、記録を残すようになりました。
例えば、先日カルビーが発売した「ポテトチップス 納豆好きのための納豆味」は、からし醤油味のチップスに別添の納豆フレークをかけて食べるという、とても興味深い新作でした。しかも、口の中でほのかに粘り気すら感じるという未来のポテトチップスです。そんなふうに、ポテトチップスの世界は各社の挑戦と創意工夫によって日々進化しているのです。
納豆味は期間限定商品でしたが、限定品も好評であれば復活したり、次の新作につながっていったりするのがポテトチップスジャンルの面白いところ。この商品が、次のどんな商品につながっていくのか。想像するだけでワクワクします。
かつては毎日1袋以上を食べていた私も、大人になるにつれ週に2、3袋に留めるようになりました。しかし、それでも「今日は絶対にポテトチップス!」という日があります。普段あまりポテトチップスを食べないという方でも、「今日は映画を観ようかな」とか「金曜日だから」とか、そんなワクワクのお供としてポテトチップスを選ぶこともあるのではないでしょうか。
つまりポテトチップスは、自分へのご褒美でもある。ならば「これぞ!」という商品を選びたいというもの。
私は、これからもたくさんの「これぞ!」に出会うために、ポテトチップスファンを続けていきたいと思っています。読んでくださった方が、新たなお気に入りのポテトチップスに出会えますように!
好きなものが多すぎて首が回らない生活を送りつつ、最愛ジャンルは常にポテトチップスな会社員です。心のベスト1は出会った時からカルビー「北海道バターしょうゆ味」。そして山芳製菓の「厚さ2.0倍」シリーズの復活を心から願っています! 末長くポテトチップスを楽しむためにも健康に気をつけたいというのが目標です。
*1:正解は、2番(2014年末〜2015年3月)→1番(2015年3月〜6月)→3番(2016年2月〜6月)→4番(2017年10月〜2018年5月)の順番です!
*2:「北海道バターしょうゆ味」はその後、北海道のローカルフレーバーとして地域限定で復活。現在は北海道や東北・中部地方を中心に販売
*3:明治がスナック商品を縮小展開している背景には、チョコレート商品の売り上げが好調で、生産を集中させるためといった経営判断もあったということを書き添えておきます
*4:フクハクは自社製品を「ポテトチップ」と表記しています