パイロットへの転職は未経験採用もある?パイロット転職のコツを解説 PR

パイロットへの転職は未経験採用もある?パイロット転職のコツを解説

パイロットになりたい方は、パイロットへの転職を検討してみてはいかがでしょうか。

パイロット転職を目指す方は多くはなく、条件に合い、採用試験にパスできればパイロットになる道が開けます。

実際のところ、パイロットになるにはどのような資格や経験が求められているのか説明します。

また、パイロット転職におすすめの転職エージェントも紹介するので、ぜひ夢の実現にお役立てください。

パイロット転職の実態とは?

なりたい職業として挙がることがあっても、実際になっている方は少ないのがパイロットです。

国土交通省航空局が実施した就労実態調査によれば、2013年時点で主要15社に所属するパイロットはわずか5,686名しかいません。また、40代に偏っているため、2030年ごろに大量退職による深刻なパイロット不足が起こると予想されています(※)。

(※)参考:航空局「第6回 乗員政策等検討合同小委員会 参考資料」

パイロット転職の希望者は少ない

パイロット不足は、航空業界にさまざまな問題を引き起こしています。あるLCCでは十分数のパイロットを確保できず、減便を余儀なくされました。

とはいえ、パイロットへの転職を希望する方は多くはなく、必要な人数を補充できない航空会社もあります。

パイロット不足による減便、減便による利益減と負の連鎖が起こる可能性も十分に想定されるでしょう。

ただし未経験者には難しい

パイロットは誰でもなれる職業ではありません。飛行機を操縦するための高度な技術が必要なことはもちろんのこと、安全運航を実現するために国際条約や国内法においても厳しい条件が求められます。

日本では、唯一の公的操縦士教育訓練機関である航空大学校を卒業し、パイロットになるというルートが一般的です。また、JALやANAなどの大手航空会社では、パイロット資格を持たない新卒の学生を採用し、自社でパイロットを養成するというルートも構築しています。

一方、LCCなどの新規航空会社では、自社でパイロットを養成するシステムがありません。そのため、すでに操縦技術を有し、パイロットとしての経験を持つ方のみを求人対象とします。

航空大学校や一部の私立大学などで自費による資格取得を回避し、なおかつ未経験者がパイロットとして採用されるためには、パイロット養成を実施している大手航空会社の求人に応募することが唯一の道となります。

ただし、この場合も単に採用されるだけではパイロットとして働くことはできません。採用後にパイロット養成の対象者に選ばれ、養成コースを修了することで、ようやくパイロットとして働けるようになります。

パイロット転職の志望動機

パイロットへの転職や就職を目指す理由はさまざまです。よくある志望動機としては、次の3つが挙げられます。

パイロットの志望動機
  • 幼い頃からの夢だった
  • 年収が高い
  • 世界各国を飛び回りたい

それぞれの理由について見ていきましょう。

幼い頃からの夢だった

パイロットになることを夢見る子どももいます。大空を飛ぶことに憧れを持ったり、家族旅行などで飛行機に乗り、「大きくなったら操縦してみたい」と考えるようになったりすることもあるでしょう。

幼い頃からの夢を実現するために、航空大学校やパイロット養成コースのある航空会社に進むケースもあります。私立大学の中にはパイロット養成コースがある学科・学部もあるため、大学進学時に資格を取得することも可能です。

また、一旦は異なる仕事に就いたものの、子どもの頃からの夢をあきらめきれずに航空大学校に入り、パイロットとしての転職を目指すケースもあります。

航空会社によっては新卒以外のパイロット候補生も受け入れているため、新卒時にパイロットとして採用されなくても、パイロットになるという夢をあきらめる必要はありません。

年収が高い

パイロットの年収は約1,072万円(決まって支給する現金給与額:817,800円、年間賞与額:908,900円)です(※1)。

一方、令和3年分の民間給与実態調査によると、労働者全体の平均年収は443万円です。パイロットは高度な技術や健康管理を必要とされること、また、不規則な生活を余儀なくされることなどの負担面も大きいですが、年収が高く、魅力的な職業といえます(※2)。

(※1)参考:令和3年度 賃金構造基本統計調査「職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」
(※2)参考:令和3年分 民間給与実態調査

世界各国を飛び回りたい

国際線のパイロットになれば、世界各国を文字通り飛び回ることができます。さまざまな国の文化に触れ、その国ならではの食事を楽しみ、世界中に友人が増えることも、パイロットならではの魅力です。

また、世界的なセレブや国家機関などの専属パイロットになり、世界各国を飛び回ることもあります。人の命を預かるというプレッシャーはありますが、世界を股にかけた活躍ができることはほかの職業では得られない喜びとなるでしょう。

パイロット転職に必要な資格や職務経験

パイロットの求人案件には、高いコミュニケーション能力やリーダーシップ、責任感などの性格的な資質のみを条件として提示されていることが少なくありません。

特に自社でパイロット養成コースのある航空会社では、応募の条件として特定の資格・経験を有していることは求められない傾向にあります。

しかし、パイロット養成コースのない航空会社の求人に応募するときは、一定の資格・経験が条件となることもあるので注意が必要です。また、パイロット養成コースのある航空会社に応募するときも、次の資格や経験を有していると採用されやすくなることがあります。

必要資格と職務経験
  • 自家用操縦士
  • 事業用操縦士
  • 定期運送用操縦士
  • 語学力の経験

それぞれの資格・経験の内容や取得方法について説明します。

自家用操縦士

パイロットになるためには、国土交通大臣による航空従事者技能証明のうち、自家用操縦士か事業用操縦士、定期運送用操縦士のいずれかの資格を持つ必要があります。

このうち自家用操縦士は入門的な位置づけにある資格です。資格試験を受験するためには、実地訓練を申請するまでに以下のすべての条件を満たさなくてはいけません(※)。

自家用操縦士の条件
  • 17歳以上であること
  • 総飛行時間が40時間以上であること
  • 10時間以上の単独飛行経験があること
  • 出発地点から270㎞以上の飛行を行い、途中2回以上の生地着陸を含む5時間以上の単独操縦による野外飛行の経験があること
  • 夜間における離陸・着陸、航法の実施を含む20時間以上の同乗教育飛行の経験があること

なお、試験に合格すると自家用操縦士となりますが、自家用操縦士の資格だけではパイロットを仕事とすることはできません。報酬を得てパイロットの仕事を行うためには、少なくとも事業用操縦士の資格が必要となります。

航路を決めて定期的に運航している飛行機の機長になるためには、定期運送用操縦士の資格が必要です。また、飛行機のエンジンの数や型式によって、それぞれの実地試験に合格することも求められます(※)。

(※)参考:国土交通省「パイロットになるには」

事業用操縦士

報酬を得てパイロットとして働くには、少なくとも事業用操縦士の資格が必要となります。事業用操縦士の資格試験において実地訓練を申請する前に、次の条件を満たす必要があります。

事業用操縦士の条件
  • 18歳以上であること
  • 総飛行時間が200時間以上あること
  • 100時間以上、機長として飛行した経験があること
  • 出発地点から540km以上の飛行で、途中2回以上の生地着陸を含む20時間以上の機長としての野外飛行経験があること
  • 機長として5回以上の離陸・着陸を含む5時間以上の夜間の飛行経験があること
  • 10時間以上の計器飛行の経験があること

定期運送用操縦士

定期運送用操縦士は、パイロットが取得する3つの資格のうち、最上位資格です。

事業用操縦士の有資格者が行うことができる行為をすべて行えるだけでなく、航空運送事業用の航空機の機長として、構造上2人の操縦士が必要な機体の操縦を行うことができます。

定期運送用操縦士の資格試験においては、実地訓練を申請する前に以下のすべての条件を満たしておくことが必要です(※)。

定期運送用操縦士の条件
  • 21歳以上であること
  • 総飛行時間が1,500時間以上あること
  • 100時間以上の野外飛行を含む250時間以上の機長としての飛行経験があること
  • 200時間以上の野外飛行経験があること
  • 100時間以上の夜間飛行経験があること
  • 75時間以上の計器飛行経験があること

パイロットとしての業務を行うためには、自家用操縦士か事業用操縦士、定期運送用操縦士のいずれかの資格を取得し、なおかつ、健康状態が一定以上であることを証明することが必要です(※)。

例えば、定期運送用操縦士であれば半年に1度、指定された身体検査を受けて合格し、航空身体検査証明の交付を受けることが求められます。また、電波法による無線従事者の資格も必要です(※)。

なお、紹介した3つの国家資格は、いずれも学科試験と実地試験から成ります。学科試験に合格しないと実地試験に進むことができませんが、学科試験は科目ごとの合格が認められるので、まとめてすべて合格しなくても1年以内にすべての科目に合格すれば実地試験に進めます。

(※)参考:国土交通省「パイロットになるには」

語学力の経験

パイロットの求人案件では、応募の条件として「一定以上の語学力」と記載されていることがあるだけでなく、具体的なTOEICのスコアが提示されることもあるので注意が必要です(※)。

例えば、大手航空会社ではTOEIC700点以上を目安としていることもあります。応募条件に英語力について記載されていない場合でも、英語力が問われないのではありません。

選考試験の過程で英語の筆記試験やディスカッションが行われることは多く、英語力が低いと採用される可能性が低くなることがあります。

また、履歴書にTOEICのスコアを記載することがアピールポイントになることもあるので、応募する前に英語力も身につけておきましょう。

パイロット養成コースのある航空会社では、入社後、海外での訓練が実施されることがあります(※)。

その場合は外国人教官による英語での訓練となるため、読み書きできるだけでなく、高度なリスニングスキルとスピーキングスキルがないと最終試験の通過が難しくなるでしょう。

一方、事業用操縦士などの資格を有した状態で採用される場合でも、業務上、航空管制官とのやり取りは回避できません(※)。

航空管制官とのやり取りは基本的にすべて英語で行われるため、英語力なしにパイロットを職業とすることは難しいといえます。

旅客機のパイロットは大勢の人命を預かる責任ある仕事です。トラブルが起こったときにスムーズに航空管制官や海外スタッフと連絡を取るためにも、一定以上の英語力を習得しておきましょう。

(※)参考:国土交通省「パイロットになるには」

未経験からパイロット転職は可能?

パイロットとしての経験や旅客機の操縦に必要な資格を有していなくても、パイロット養成コースのある航空会社に就職すれば、パイロットとして働くことが可能です。

しかし、パイロット養成コースのない航空会社への就職を希望するときは、パイロットの経験がないと採用される可能性は低いといえます。その場合は、航空大学校やパイロット養成コースのある私立大学に進学し、パイロットとしての知識と経験を身につけ、資格取得を目指すことになります。

年齢が重要になる

航空大学校に出願できるのは、受験する年の4月1日時点で19歳以上23歳以下である方のみです。年齢条件が厳しいので、必ず受験する年の募集要項で該当しているか確認しておきましょう(※)。

また、受験する年の翌年の3月末までに大学に2年以上在学して62単位以上を取得している、短期大学か高等専門学校を卒業している、専門士か高度専門士の称号を付与されているのいずれかを満たすことも求められます。

航空大学校への入学選考は約1年かけて行われる点にも注意しましょう。年度によっても異なりますが、5~6月頃に出願、7月頃に第1次試験、9月と12月頃に第2次試験、翌年1~2月頃に第3次試験を実施し、2月半ばに合格発表となります。合格後は24ヵ月の教育課程へと進みます。ただし、入学時期は年に4回(6月、9月、12月、翌年3月)に分けられているため、合格してすぐに教育を受けられるとは限りません(※)。

(※)参考:航空大学校「-入学志望の方へ-令和5年度 航空大学校学生募集要項」

厳しい身体検査をクリアする必要がある

航空大学校の第2次試験は身体検査です。

呼吸器や循環器、消化器、泌尿器など全般的に調べられます。また、脳波や視力、聴力、歯などの検査もあります。

航空大学校に進学しない場合でも、パイロットの採用試験においては、視力や頭脳、反射神経などの厳しい身体検査をクリアすることが必要です。

身体検査の際に心理適性テストも実施され、性格やとっさの行動がパイロットに適しているかも確認されます。

他社のパイロットへ転職もあり

すでにパイロットとして働いている方は、転職活動を行い、他社でパイロットとして働くこともできます。

勤務スケジュールや業務内容などは会社ごとに異なるため、転職してすぐは戸惑うこともあるかもしれません。しかし、転職することで次のようなメリットを期待できます。

メリット
  • 給料アップも見込める
  • 勤務条件の改善も見込める
  • キャリアアップも見込める

それぞれのメリットについて、具体的に説明します。

給料アップも見込める

パイロットの年収は高いことは先ほど述べましたが、パイロットは給料アップも見込めます。

給料アップが見込めれば、頑張り次第で年収も上げるので、やる気が増しますよね。

また、給与制度や手当制度、国内の航空会社か海外の航空会社かによっても、年収は異なるので、年収増を目的として転職活動をするなら、転職エージェントを通して給与事情を調べておくようにしましょう。

勤務条件の改善も見込める

現在の職場で働きにくさを感じている場合は、転職により勤務条件の改善を目指すこともできます。

例えば、パイロットの基本給は最低保証時間で決まることが一般的です。最低保証時間が多い航空会社では、減便などによりフライト時間が減ってもある程度の給与は保証されますが、フライト時間が多いときも基本給しか受け取れない可能性があります。

一方、最低保証時間が少ない航空会社では、フライト時間が長ければ長いほど給与に反映されるため、働きがいを感じやすくなるでしょう。

そのほかにも、勤務時間や休日のルールなども会社ごとに異なります。現在の職場で働きにくさを感じている部分を洗い出し、転職先に求める条件としてリストアップしておきましょう。

キャリアアップも見込める

フライト時間が長くなると、定期運送用操縦士の受験資格を満たし、パイロットとしてキャリアアップできることがあります。また、副操縦士から機長へ、あるいは経験の浅いパイロットの指導官としてのキャリアアップも可能です。

同程度の経験を有するパイロットが多い職場では、キャリアアップが困難になる傾向にあります。転職し、異なる環境に身を置くことで、パイロットとして新たなステージを目指してみましょう。

パイロット転職する際の注意点

パイロットは不足しているため、転職は売り手市場と考えられます。しかし、希望さえすれば誰もがパイロットになれるわけではありません。

転職によりパイロットを目指す場合、あるいはすでにパイロットとして働いている方が職場を変える場合は、次の3点に注意をしましょう。

注意点
  • これまでの経験やスキルをアピールする
  • 面接では常に冷静でいる
  • 転職エージェントを活用する

それぞれのポイントについて説明します。

これまでの経験やスキルをアピールする

自家用操縦士・事業用操縦士・定期運送用操縦士のいずれかの国家資格を持っている場合は履歴書に記し、フライト時間や夜間飛行などの関連する経験をすべて記載しておきましょう。

また、パイロット関連の国家資格の有無に関わらず、語学力を示す経験や資格、精密機器を取り扱った履歴などもパイロットとしての適性をアピールするポイントとなります。

面接では常に冷静でいる

パイロットにはさまざまな資質が求められますが、そのなかでも重視されるポイントが、冷静沈着であることと状況に応じて的確な判断をすることです。

面接官は、転職希望者が状況によらずその場に応じた対応ができる人物なのかをチェックしています。予想外の事態が生じたり、驚くような質問を受けたりしても、常に冷静さを保つようにしましょう。

転職エージェントを活用する

航空会社の給与や手当、休日などの制度は、外部からではわかりにくいところがあります。また、キャリアアップの状況や職場の雰囲気なども、外部からではうかがい知れないところが多いです。

満足できる転職を実現するためにも、航空業界に詳しい転職エージェントの力を借りるようにしましょう。非公開案件を保有している転職エージェントなら、一般には出回らない好条件の案件が見つかることもあります。

また、転職エージェントによっては、履歴書や職務経歴書の作成をサポートするサービスや、模擬面接を実施してくれるサービスを提供していることがあります。ぜひ活用して、転職活動を効率的に進めていきましょう。

パイロット転職におすすめの転職エージェント

パイロットの求人案件は少ないため、どの転職エージェントでも取り扱っているわけではありません。パイロット案件を扱う転職エージェントを紹介するので、ぜひ登録して、スムーズな転職を目指してください。

GP PILOT AGENT SERVICE

GP PILOT AGENT SERVICEは、日本の航空会社で機長・副操縦士としての経験がある方だけでなく、海外の航空会社で機長・副操縦士として働いたことがある方も対象としたパイロット専門の転職エージェントサービスです。

面談により転職や就職の希望をヒアリングするため、希望に合う仕事が見つかりやすい点も特徴です。なお、面談は東京と大阪で実施しています。

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ビズリーチは、企業やヘッドハンターから直接スカウトが届く転職エージェントサービスです。年収1,000万円以上の案件が1/3以上を占めるハイクラス転職専門のサービスで、パイロットの案件を取り扱うこともあります。

また、スカウトを通して、自分の市場価値を調べることもできます。パイロットとしての可能性だけでなく、多職種も視野に入れて転職活動を行う方にもおすすめです。

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リクルートエージェントは、非公開案件も多数取り扱う転職エージェントサービスです。転職時期や勤務地などの希望を伝えると、実績豊富なキャリアアドバイザーが転職希望者のスキルや経験も考慮して、適切な案件を紹介します。

面接対策や履歴書・職務経歴書の作成サポートを実施していることも、リクルートエージェントの特徴です。また、業界分析や転職希望者の強みの発見などもサポートしてくれるので、採用試験を有利に進めるための個人秘書として活用することもできます。

まとめ

航空業界におけるパイロット不足は深刻です。パイロットを目指す方、パイロットとしてキャリアアップしたい方は、転職を検討してみてはいかがでしょうか。


パイロット転職は未経験からでも可能です。まずはパイロットの求人案件を扱う転職エージェントサービスに登録し、転職活動を始めていきましょう。

投資信託・株式の運用歴20年以上。相続問題が発生したことを機に、ファイナンシャルプランナー2級とAFPの資格を取得。 大学や省庁で研究活動をおこないながら、2014年度からはマネーやファイナンス、医学関係の執筆活動を開始。 ライフマネープランニングやIPO投資、金融詐欺の見分け方、ローン・クレジットカードの使い方などを得意テーマとしている。 現在メインで利用しているカードはアメリカンエクスプレスのプラチナ。招待制から申込制に変わって、ちょっと残念に思う毎日。

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