未経験でも転職を成功させるためのコツとは?おすすめの職種や業種、注意点も解説
日々生活しているなかで、さまざまな職業を目にする機会があり、興味を持つことは珍しくありません。転職して新しいことにチャレンジしてみたいという気持ちが湧いてくる人もいるでしょう。
実際に未経験でも転職しやすい職業と転職しにくい職業があります。転職を検討する際は、未経験でも転職を成功させるポイントを押さえると良いでしょう。
そこで今回は、未経験での転職を成功させるコツや注意点について紹介します。おすすめの職種や業種、注意点も解説するため、ぜひ参考にしてみてください。
未経験でも転職を考える主な理由
未経験の職種にチャレンジすることは、これまで培ってきた経験やスキルが活かせなくなる可能性があります。そのようなリスクを負ってでも転職を考えるほど、強い意志があるといえるでしょう。
実際にどのような理由で転職を考えるのでしょうか。ここからは、未経験でも転職を考える主な理由について紹介します。
挑戦したい仕事がある
今の仕事以外に、挑戦したい仕事があるときに、転職を考える人は多いです。今のキャリアには関係ない事でも、昔から憧れていた職業や楽しそうだと感じた仕事に改めてチャレンジしたいと思うことは珍しいことではありません。
今までのキャリアや経験よりも憧れの方が強く、挑戦してみたい仕事がある場合は、未経験でも転職を考える大きな理由になるでしょう。
給料を上げたい
収入を増やす目的で、未経験の仕事への転職を考えるケースもあります。現在の仕事の給料に不満があり、同じ業界のなかで転職をしたとしても将来的に収入アップが見込めないと感じることもあります。
業界や職種によって平均給与は大きく異なります。現在だけでなく将来的な収入面を考えた時に、未経験であっても新たに異なる業界へキャリアチェンジをすることで、収入を上げたいと考える人も少なくありません。
安定した会社に転職したい
安定性を求めて未経験の分野へ転職しようと考える人も多いでしょう。現在の仕事の将来性に不安を感じた時、長期的な視点から今後も安定してニーズが高まることが見込める業界や職種へ転職したいと考えるようになります。
今後はAIの進歩・普及により、人ではなくロボットなどの機械が代わりに仕事をするようになることも増えるため、現在の職業が淘汰される可能性があります。
会社の業績面での安定性も重要ですが、それ以上に業界全体や職種といった広い視点で、今後の成長性や安定性が期待できる仕事を選ぶことが重要です。
専門技術を身につけたい
特定の分野における専門性を身に付けるために、一から挑戦したいと考える人もいます。これからの社会を生き抜いていくためには、個々のスキルがより重要になります。
特に専門性の高いスキルを身に付けることは、将来性を考えた時に必要であるといえます。
業界全体の視点においても、IT関連業界や医療業界などの専門性が高い業界や職種は、将来性があると考えられており、未経験からでも早いうちに転職する人も多いです。
企業が未経験者を募集する理由
未経験者の募集というと、スキルや知識が乏しく即戦力として活躍できない印象がありますが、未経験者を積極採用する企業も多いです。その理由は企業によって異なるものの、いくつか考えられます。
まずは、応募総数を増やすために募集しているケースがあります。経験者のみの募集にすると、どうしても応募者が限られてしまいます。
経験・未経験問わず優秀な人材がいるため、未経験者を排除することで優秀な人材を逃してしまう可能性も高くなります。採用の窓口を広げることで、より多くの人材と出会うチャンスも広がるでしょう。
未経験を募集することにより、意欲的な転職希望者を採用する目的の企業もあります。応募者にとっても未経験の分野への挑戦はハードルが高いものです。
未経験で不利な環境にも関わらず転職して挑戦したいと考えるのは、意欲の高さの表れともいえるでしょう。未経験者だからこそ積極的に学ぶ姿勢や成長への意欲の高さが期待できます。
意欲的な姿勢は周囲にも影響を与えることも多く、社内全体が盛り上がることもあるため、未経験者を採用したいと考えます。
未経験でも転職しやすい職種や業種
職種のなかには未経験でも転職しやすいものがあります。代表的な転職しやすい職種は次のとおりです。
- 運送業
- 専門商社
- 小売・飲食
- IT業界
- 介護
未経験でも転職しやすい職種の特徴としては、慢性的な人手不足や教育体制が充実しているものが多い傾向にあります。
採用へのハードルが低くなっていることも多いため、挑戦したい職場選びの参考にすると良いでしょう。ここからは、未経験でも比較的転職しやすい職種や職業について紹介します。
運送業
ドライバーを中心に、運送業は未経験者も歓迎している代表的な職種の1つです。最近では運転免許を持たない人も増えてきており、運転免許の保有が転職時の強みにもなります。
また、「2024年問題」が懸念されているように、今後さらに人手不足が深刻化する運送業は未経験者も積極採用しています。近年では国を挙げた労働環境の是正によって大きく改善されています。
専門商社
専門商社も未経験者が転職しやすい業界です。元銀行員や製造職など、多種多様な人材を社員として採用します。
特に商社において営業社員の存在は不可欠であり、多様な価値観を持つ人材を登用することで、より多くの価値観に対応できることを期待します。
商品知識は入社後に身に付ければ良いと考える傾向があるため、採用自体は多彩な経歴を持つ人材を求めることも多いです。
小売・飲食
スーパーなどの小売業や飲食店は、募集しても人が集まりにくいという大きな課題を抱えています。やりがいや専門性の高さから志望する人が少ないことが理由に挙げられます。
時給を上げて募集しても応募者が来ないことも多く、必要な労働力に対して採用が追いついていない傾向にあります。
パートやアルバイトから正社員の募集に切り替えることで、人材を確保する企業は少なくありません。また、業界全体として待遇が改善されてきているため、未経験でも好条件で働けることもあります。
IT業界
IT業界といってもプログラマーやエンジニア、Webマーケターなど、さまざまな仕事があります。
IT業界未経験者でも、一般的なPCの操作とタイピングができることは求められますが、日常的にPCを操作しており意欲があれば、ITに関する専門知識はなくても採用している職種は多いです。
ユーザーとしてITサービスに馴染みがあり、強い興味・関心を持って学ぶ姿勢があれば、選考の際のアピールに繋がるでしょう。
また、前職で営業や接客の経験があれば、ビジネスシーンに対応できるコミュニケーションスキルとして評価してもらえることもあります。
介護
近年では、少子高齢化が深刻化しており、社会全体として介護業界のニーズは高まっています。
無資格でも始められる仕事もあり、人手不足も加速していることから、働きながら資格を取得できる職場も多いです。
最近では介護職の処遇改善も進んでおり、収入面をはじめとする労働環境も改善されています。
資格を取得したり経験を積んだりすることで、未経験の入社からでもキャリアアップできる可能性があるためおすすめです。
未経験の転職が難しい職種や業種
業界の特徴や仕事内容によっては未経験からでは転職が難しいものもあります。代表的なものは次のとおりです。
- メーカー本社
- 金融
特に人気が高い業種においては、安定性や働きやすさから人材が充足しており、未経験の中途採用をしない傾向があります。ここでは、未経験の転職が難しい職種・業種を紹介します。
メーカー本社
自社商品を製作している国内の有名な大手メーカーなどでは、終身雇用制や福利厚生の充実により離職率が低いケースが多いです。
人気が高いメーカーへの転職を希望する場合、採用の空きがほとんどない上に、高い能力とスキルが求められます。
工場などの現場職は比較的採用されやすいですが、開発や管理職など本社勤務になる場合では、未経験からの転職は難易度が高くなります。
金融
銀行や証券会社といった金融系の企業も、未経験からの転職の難易度は高いです。メーカーと同様に、終身雇用や充実した福利厚生など条件面が良く、安定性の高さから離職率は低めです。
また採用計画は新卒採用が主軸であり、中途採用は少ない傾向にある業界です。好条件であり、転職においては狭き門であることから、経験者の方が有利になりやすいでしょう。
未経験の転職を成功させるためのコツ
未経験の分野への転職は、知識や経験を十分に活かせない状態で挑まなければなりません。
納得できる転職を実現させるためには、いくつかのコツを押さえて転職活動に臨むことで、成功確率を上げることができます。
ここからは、未経験での転職を成功させるためのコツについて解説します。
新しい仕事に挑む熱意を伝える
未経験の場合は、まず新しい仕事に挑む熱意を伝えることが重要です。どれだけの熱意を持って新しいことにチャレンジしたいかを具体的に伝えましょう。
例えば、業界に関することや志望企業の商品について勉強するなど、入社に向けて準備している旨を伝えることで、効果的なアピールになるでしょう。
未経験の場合は、企業に対して経験やスキルでのアピールができないため、新しいことや仕事に対する熱意、取り組む姿勢を工夫する必要があります。
応募理由を深掘りする
未経験からの応募の場合、なぜその業界・職種を希望したかという動機は非常に重要な要素です。場合によってはアピールにも繋がるため、あらかじめ応募理由を深掘りしておきましょう。
興味を持ったきっかけやエピソードがあれば、ストーリーとして面接時に説明することで、より説得力のある理由としてアピールできます。
応募する前に関連資格を取得する
応募前から業種や職種に関連する資格について調べ、取得しておくことで熱意をアピールすることができます。
国家資格など難易度が高い資格の場合には、応募書類や面接時に、資格取得に向けて勉強中であることを伝えるとアピールになるでしょう。
面接で話すときは、資格の名称や1日の勉強時間などを伝えるなど、具体的で分かりやすく伝える必要があります。
多くの企業へ応募する
未経験での転職は入社難易度が高いため、1つの企業に絞っても採用されずに転職が難航することも多いです。
業界のなかでも数多くの企業が存在するため、多くの企業へ応募することで採用される企業を見つけることも大事です。
また、同じ業界内でも企業によって特色も異なるため、複数社に応募することで企業の新たな魅力を発見できることもあります。その内容を志望動機に繋げて効果的にアピールすると良いでしょう。
転職エージェントでサポートを受ける
転職エージェントに登録して転職サポートを受けることもおすすめです。転職エージェントは、求職者に担当アドバイザーが付き、転職相談や求人紹介、応募書類の添削、面接対策、条件交渉などを無料で実施してくれるサービスです。
未経験者を積極的に採用している企業の求人も多く取り扱っており、求職者の希望を考慮して最適な求人を紹介してくれます。
初めての転職、未経験の転職などで転職活動に不安がある人は、まず転職エージェントを利用し、サポートを受けると良いでしょう。
未経験の転職で注意すべきポイント
未経験の分野へ転職する際にはいくつかの注意点があります。注意点を押さえず転職に臨むと、思うように転職活動が進まなかったり、転職後に後悔したりしてしまう可能性があります。
ここからは未経験の転職で注意すべきポイントについて解説します。
収入が下がる可能性がある
未経験で転職すると、即戦力として採用されているわけではないため、評価がリセットされた状態であることから、近い賃金でスタートしなければならないケースが多いです。
経験者であれば、前職の経験を考慮して給料が上乗せされることがあるため、転職により収入が上がるケースもありますが、未経験者ではスキル・経験がないことから新卒と同等の評価になることが多いです。
なかには関連性がない業界であってもある程度経験として給与に反映してくれるところもありますが、稀なケースといって良いでしょう。
転職活動期間が長くなる可能性がある
未経験で転職活動を進める際には、一般的な転職期間よりも長くなってしまう可能性があります。
応募したい業界や企業研究からスタートし、必要な資格があれば取得する時間がかかるため、どうしても準備期間も長くなってしまいます。
加えて未経験者の採用ハードルの高さから、なかなか採用されないなど思うように選考が進まないこともあります。
転職活動の期間が長引くことによってモチベーションが下がりやすく、挫折してしまう可能性もあるため注意が必要です。
未経験の転職でよくある質問
ここでは、未経験での転職に関して良くある疑問や質問について紹介します。よくある質問を参考にすることで、不安を解消した状態で転職に臨みましょう。
「未経験歓迎」の求人は本当に経験無しでも大丈夫?
企業が未経験を募集する理由の1つに「事前情報・経験がない人材を採用したい」というものがあります。この場合は未経験者の方が転職活動で有利になる可能性があります。
また、企業側が未経験者に求めるのは志望動機の内容です。これまでのキャリアを捨ててまで挑戦するからには、それなりの理由があるはずだと企業側は見ています。
経験や知識がなくても研修や実践によってカバーできるため、仕事に対する意欲がある人材を採用したいと考えています。
経験者を抑えて採用を勝ち取るためには、企業側が納得できる応募理由を伝えられるかが大きなポイントです。
30代の未経験でも転職できる?
未経験での転職は、年齢が上がれば上がるほど厳しくなるといわれています。30代の転職となると、新卒や20代のようにポテンシャルで判断されることは少なく、これまでの社会経験からどのように会社に貢献するかを問われます。
また、主体性やリーダーシップなどの管理職としての能力が問われることも多く、年齢をシビアに見られる可能性が高いです。
そのため異業種からの職種変更はあまり企業側から好まれない傾向があります。業種が未経験であっても、なるべく前職と同じ職種を選ぶ方が採用確率は高いでしょう。
未経験の転職におすすめの転職エージェント
未経験での転職においては転職エージェントを利用するのがおすすめです。転職エージェントからのさまざまなサポートを受けることで多くのメリットがあり、より良い結果につながる確率も格段に上がります。
ここからは、未経験での転職におすすめの転職エージェントについて紹介します。
リクルートエージェント
リクルートエージェントは保有求人数、転職支援実績数ともに豊富な転職エージェントです。
求人数も20万件以上と多く保有しているため、幅広い求人から転職先を選ぶのに適した転職サービスです。
さまざまな業界の求人を網羅しており、公開・非公開求人合わせた豊富な求人を保有している点も強みです。
転職未経験者や、未経験業界への転職支援のノウハウも十分であり、おすすめの転職エージェントの1つです。
マイナビエージェント
マイナビエージェントは 実績が豊富な転職エージェントです。各業界・企業情報に精通したキャリアアドバイザーのサポートが好評であり、求職者へ他業界・業種の紹介も可能です。
未経験の案件も多いことから、チャレンジしたい仕事のなかでも自分に適した求人を提案してくれるでしょう。
また、徹底した情報収集により、企業側の求める⼈物像や、業務の特徴などを随時確認しています。
求職者の強みや価値観を第三者視点で確認し、企業情報と掛け合わせることで、求職者に適した企業や業界を紹介するなど、マッチング力も大きな魅力です。
doda
dodaは株式会社パーソナルキャリアが運営する転職サービスで、利用者が多い転職エージェントの1つです。
求人検索の「転職サイト」と、転職サポートを受けられる「エージェント」、求人の紹介を受けられる「スカウト」の3つの異なるサービスを併用して受けることも魅力です。
豊富な求人のなかから自由に応募できるため、チャレンジの回数を要する未経験者の転職におすすめのエージェントです。
まとめ
未経験の分野へチャレンジすることは多くの希望やメリットがある一方で、抱えるリスクや高いハードルもあります。
業界や業種の事情や背景によって未経験での転職のしやすさもさまざまです。重要なことは、未経験ならではの強みを十分にアピールすることです。
未経験の業界へ挑戦したいと考えている人は、転職活動におけるポイントや注意点を十分理解した上で臨みましょう。
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