転職で受かる自己PRの書き方とは?職種や強み別の例文と注意点を解説
転職活動で多くの人が悩むのが自己PRの書き方です。同じ強みや経験、実績を持っていても、伝え方で与える印象は大きく変わってしまいます。
「自分の強みがわからない」
「自己PRの書き方がわからない」
この記事では、転職で受かる自己PRの書き方のコツ、アピールポイントの見つけ方や伝え方、注意点などをお伝えしていきます。また、職種別・強み別・状況別・年代別の自己PRの例文もご紹介します。
効果的に自分の強みを採用担当者に伝えるために、これから紹介するポイントを押さえて、内定獲得を目指しましょう。
転職活動で必要な自己PRとは
転職活動においての自己PRは、応募書類への「書く」自己PRと、面接での「話す」自己PRです。
それぞれの自己PRの機会を活用して、しっかりと自分を印象づけるために、まずはその違いと、どのような自己PRが有効なのかをお伝えします。
面接と書類の違い
自己PRの伝え方は、直接面接官に会って伝える「面接」と文字だけで伝える「書類」では異なります。
履歴書や職務経歴書などの応募書類では、パッと見た時のわかりやすさが重要です。採用担当者は数多くの応募書類に目を通すので、煩雑な文章や読みにくい文章は、最悪の場合、読んでもらえないこともあります。
- 最初に結論を短い文で書く
- 段落わけをして見やすくする
- 経歴や経験を簡潔にまとめる
- 応募先企業の求める人物像に合うポイントに絞る
- 実績は具体的な数字を含める
書き始めは、採用担当者に興味を持ってもらう文章にすることを意識しましょう。「私の強みは○○です。」のように、どのようなアピールポイントを持っているのかを短い文章で伝えます。
アピールしたいポイントが複数あるとしても、応募先企業が求めている人物像に合うポイントに絞って強調する方が、多くを書き連ねるよりも効果的です。
これまでの実績を伝える際には、達成した具体的な数字を含めると、文章に説得力が増します。
基本的に面接で話す内容は、応募書類と同じ内容が望ましいでしょう。応募書類で簡潔に伝えたアピールポイントを土台に、面接では具体的なエピソードなどを加えて話すようにします。
- 自己紹介に時に、自己PRを簡潔に入れる
- 自分の言葉で自然に話す
- 自信を持って、かつ謙虚に話す
- 模擬面接など、練習をしっかりしておく
面接では、はじめに自己紹介を求められます。そこで、自己紹介だけをしても話は膨らみません。
採用担当者に興味を持ってもらえるように、これまでの経歴や経験を簡潔に紹介した後は、自己PRとしてそれらの業務で得られた実績にも触れるようにしましょう。
例えば、「これまで○○といった業務に携わってまいりました。成果として、××を○○%向上させることができました。」といった感じです。
また、丸暗記した文章を述べると、声のトーンは一定で、早口になりがちです。話す内容の要点だけを記憶し、自分の言葉で話すことを意識しましょう。
話すスピードに緩急をつけ、声のトーンも変化させると「もっと聞きたい」と思ってもらえる話し方になります。
そのためには、入念な準備と練習が欠かせません。転職エージェントなどのプロのアドバイザーに模擬面接をお願いするなどの対策を取ると安心です。
履歴書と職務経歴書の違い
応募書類として提出する履歴書と職務経歴書ですが、自己PRの書き方は少し異なります。記載できる文字数が違うので、それぞれに合わせた書き方をしましょう。
- 100~150文字で短くまとめる
- 結論から書く
履歴書の自己PR欄は比較的小さいので短くまとめた文章で書きます。自己PR欄をびっしり文字で埋め尽くすのではなく、8割くらいのスペースを使うイメージで、読みやすさを意識しましょう。
始めは結論から書きます。得意なことや強みなどを短い文章で伝え、次の文でその理由を述べます。
- 200~600文字の文章にまとめる
- 履歴書で記載した自己PRの深堀をする
- 改行や段落わけをしてわかりやすく書く
履歴書よりも記入できるスペースが広い職務経歴書では、履歴書に書いたアピールポイントを具体的なエピソードなどを含めて、より深堀した内容にします。
履歴書と職務経歴書でアピールするポイントは同じでかまいません。アピールポイントを一つに絞って強調することで、採用担当者へより深い印象を与えられます。
逆に、履歴書とは違うアピールポイントを職務経歴書に書いてしまうと、どちらが本当にアピールしたい点なのかが伝わらず、印象がぼけてしまいますので、注意が必要です。
できるだけ簡潔な文章を、改行や段落わけなどを使って、見た目もわかりやすく書くようにしましょう。
転職で受かるための自己PRの書き方
企業にとって「欲しい人材」だと思ってもらう自己PRするためには、しっかりとした下準備が必要です。これまでの自分のキャリアだけでなく、自分自身についても分析しなければなりません。
ここでは転職に受かる自己PRを書くために、文章を書き始める前にしておくべきいくつかの点をわかりやすく解説します。
- キャリアや実績の棚卸し
- 自己分析の深掘り
- 貢献できる事を明確にする
- 応募先企業でなければいけない理由
- 短い文章にまとめる
キャリアや実績の棚卸し
転職活動で自分の強みを上手くアピールできるかどうかは、自分のキャリアや実績の棚卸がきちんとできているかにかかってきます。
キャリアや実績はあるのになかなか採用に至らないと悩んでいる方は、もう一度キャリアの棚卸しをやってみましょう。
- これまで経験した職種や職務を書き出す
- 培ってきた経験や技術、資格を書き出す
- 職務経歴の中からアピールするポイントを絞る
これまで経験した職種や職務を書き出す
まずはこれまで経験してきた職種や職務を全て書き出してみましょう。必ずしも肩書が必要なわけではありません。
一口に営業職と言っても、ルート営業や新規開拓営業、テレコール営業などさまざまです。具体的な職種や、どのような業務に携わったのか、実績なども書き出します。
培ってきた経験や技術、資格を書き出す
職種や職務を書き出すことで、これまで培ってきた経験・技術・資格などが浮かび上がってきます。
それぞれの経験・技術・資格に関して、それを培うまでに、もしくは取得するまでにどれほどの期間を必要としたのか、当時の役職や職務内容についても書き出しましょう。
職務経歴の中からアピールするポイントを絞る
そして、応募先企業が求めているのはどのような人材か、どのような方向性で転職を進めていこうと思っているのか考えます。それから、企業にとって即戦力と見てもらえる点を自己PRのポイントとして決めると良いでしょう。
そこまで自分でやってみたら、転職のプロにアドバイスを求めることも一つの良い方法です。
多くの転職の成功例、失敗例を熟知しているキャリアアドバイザーなら、棚卸しした経歴から効果的なアピール方法を伝授してくれます。
自己分析の深掘り
転職の際、企業側は即戦力となるスキルや経験を持っているかも見ますが、「この人と一緒に働きたい」と思える人柄かも見ています。
そこで、自己PRをする時は自分の長所と短所を効果的にアピールしなければなりません。そのためにはしっかりと自己分析し、長所と短所の深掘りをしておく必要があります。
- 自分の長所を分析する
- 短所を長所に言い換える
- 第三者からの客観的な意見も参考にする
- 短所を聞かれた時の効果的な答え方を考えておく
自分の長所を分析する
まず自分の長所を書き出します。そして、「なぜ長所と言えるのか?」を考えましょう。
例えば、自分の長所は「協調性のあるところ」と書いたとします。自分には協調性があると感じたエピソードや、協調性が役立ったエピソードといった、自分の挙げた長所にまつわるエピソードも思い出してみましょう。
短所を長所に言い換える
短所ばかり思いつくという場合も心配いりません。短所は長所に言い換えることができます。
例えば、仕事に時間がかかるという短所は、慎重に仕事をしてミスが少ないという長所になります。でしゃばってしまうという短所も、リーダーシップがあるという長所になります。
短所と思える点も書き出して、ポジティブな側面に目を向けて長所としてアピールできるポイントに変えてしまいましょう。
第三者からの客観的な意見も参考にする
長所や短所といった自己分析は主観的になりがちです。第三者からの客観的な意見も取り入れましょう。
「同僚からは○○と言われます」「家族からは○○と言われます」といった点を含めると説得力が増します。
短所を聞かれた時の効果的な答え方を考えておく
書類選考や面接では短所を聞かれることもあります。ネガティブな印象にならないように、短所を述べた後は、どのように改善しようと思っているのかや、解決策まで述べるようにしましょう。
そうすることで自己分析のできている人、窮地に陥っても対応する能力のある人という評価を得られます。そのためにも、前もって短所を聞かれた時にどのように答えるのをか考えておく必要があります。
貢献できる事を明確にする
これまでのキャリアや自己分析が深掘りできたら、それらが応募先企業での業務にどのように貢献できるのかを明確に伝えなければなりません。
「スキルや資格をどのように活かすのか」「自分の長所を活かしてどのように業務をスムーズに進めていけるのか」を伝えましょう。
あなたの自己PRを見て、企業側があなたがその会社でどのような働きをするのかがイメージできるよう明確な伝え方を意識することが大切です。
応募先企業でなければいけない理由
「なぜ当社なのか?」と尋ねることで、企業側は求職者がどれくらいその企業を理解をしているか、強い志望動機を持っているかを測ります。この質問に納得のいく答えを提示できれば、強いアピールポイントとなるでしょう。
そのために、応募先企業を研究し、経営理念や事業内容をよく理解しましょう。そして、他社よりも魅力的に思える点を探すと応募先企業でなければいけない理由が見えてきます。
短い文章にまとめる
履歴書・職務経歴書・面接など、自己PRをする機会はいくつかありますが、その全てに共通しているコツは、短い文章にまとめることです。
アピールポイントや伝えたいエピソードがたくさんあるかもしれません。しかし、長々と述べてしまうと、要点がつかみにくくなり、結局何をアピールしたかったのか伝わらなくなってしまいます。
自分の強みの中から応募先企業の求める人物像にマッチするものに絞り、簡潔に伝えるようにしましょう。
【職種別】転職の自己PR例文
自己PRでアピールすべきポイントは職種ごとに異なります。そこで、営業職・事務職・技術職・人事職・ITエンジニア・接客業・製造業といった、職種別に転職の自己PRの例文をご紹介していきます。
営業職向けの自己PR
営業職に転職を希望する場合、企業側は自社で活躍してくれそうか、営業に必要なスキルを持っているかを見ています。そこで、これまでの実績をアピールすると効果的です。
「私の強みは傾聴力です。前職では5年間、メーカーの営業職として働いていました。
お客さまが何を求めているのかを理解するため、話をよく聞くことを意識していました。そして、「こんな商品がほしい」という要望に応えられるような商品提案をしてきた結果、お客さまとの信頼関係を構築でき、売り上げを2倍に伸ばせました。
今後もお客さまの話によく耳を傾け、希望に応えられるよう職務を全うしてまいります。」
事務職向けの自己PR
事務職で転職を希望する場合、企業側は長く勤務してくれそうか、業務を遂行するためのスキルや資質があるかを見ています。そのため、これまでの経験や持っているスキルをアピールすると効果的です。
「私の強みは向上心です。経験年数は少ないですが、パソコンスクールに通ってMOS(マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト)の資格を取得しております。現在は、簿記2級の勉強をしていて、年内の取得を予定しています。
チーム内の他者の作業状況も把握しつつ、優先順位を決めて効率よく仕事を進めることで、柔軟な対応ができるようにしておりました。
今後も仕事の質を上げ、よりチームに貢献できるよう向上心を持って取り組み続けてまいります。」
技術職向けの自己PR
技術職で転職を希望する場合、企業側は即戦力となる人材を求めています。そこで、これまでに扱ってきた商品や使っていたツールやソフト、そして実績をアピールすると良いでしょう。
「前職は技術者として、自動車部品の製造に携わっておりました。
納期厳守・コスト削減を実現するために既存のラインの課題点を徹底的に調査・分析しました。そして、対策として○○システムを導入。他部署との緊密なコミュケーションを行い、商品の品質向上にも努めました。
その働きが評価され、製造ラインの責任者に抜擢されました。これまでの知識や経験を活かし、製造ラインの責任者として即戦力となって貢献いたします。」
人事職向けの自己PR
人事職への転職を希望する場合、企業側はコミュニケーション能力やコンプライアンス・守秘義務の厳守を理解している人かを見ています。そこで、これまでの実務経験やエピソードを洗い出して活用しましょう。
「これまで社員数200名ほどの企業で人事・労務を4年間担当してまいりました。労働環境の改善や福利厚生の整備に加えて、入退社の手続き、給与管理、社員の勤怠管理などを行っていました。
また、社会保険労務士の資格を取得しているため、それまで不十分だった労務管理の改善に携わり、法令順守のチェックシートを作成するなど、労務管理の基礎構築を推し進めました。
これまでの経験と知識を活かし、適切な職場環境づくりに貢献いたします。」
ITエンジニア向けの自己PR
ITエンジニアとして転職希望する場合、実績やスキル、経験をアピールすると効果的です。また、ユーザー視点の姿勢や学ぶ姿勢などをアピールするのも良いでしょう。
「わたしは4年にわたり、SEとして株式会社○○に勤務しておりました。
仕事に取り組む上でわたしが意識していたのは『最適なシステムの構築に欠かせないのはお客さまの声』ということです。
お客さまが本当に必要としていることを見極めるため、話によく耳を傾け、わかりやすく説明することを心がけてまいりました。
今後もお客さまの痒いところに手が届くようなシステムの開発を通して貢献いたします。」
接客業向けの自己PR
積極業への転職を希望している場合、臨機応変に対応できることやマナー・接客スキル、コミュニケーション能力をアピールすると効果的です。
「私の強みは臨機応変に対応できることです。これまでアパレル販売に5年間携わってきました。
『満足できるお買い物』だとお客さまに感じてもらえるよう、お客さまの普段よく着ておられる服装などを伺い、それぞれのお客さまに合ったコーディネートを提案していました。
さまざまな年齢層のお客さまを接客する経験を重ねる中で、臨機応変に対応できるスキルを身につけられたと思います。利益の向上とトラブル回避を目指し貢献いたします。」
製造業向けの自己PR
製造業に転職を希望している場合、希望する職種で必要なスキルや経歴をアピールすると良いでしょう。
「○○の製造に4年間、従事してきました。工場が目標として掲げる機械稼働率を達成し、製造のコストを削減するための取り組みをしてまいりました。
目標の達成に向けて、機械の不調などの問題点を洗い出し、必要であれば機械の修理や買い替えを進言し、いち早い生産ラインの復旧を目指し行動しました。
また、チーム責任者として、チーム内のコミュニケーションと後輩の育成に力を入れています。これまで培ってきた問題解決能力とコミュニケーション能力を活かし、貴社の製品をスムーズの消費者の元へ届ける一助になれたら幸いです。」
【強み別】転職の自己PR例文
これまでの経験や実績に裏付けされた自分の強みも自己PRでは効果的なアピールポイントになります。ここでは、リーダーシップや生産性、コミュニケーション能力といった強みを活かした転職の自己PRの例文をご紹介します。
リーダーシップをアピールした自己PR
企業側はリーダーの経験よりも、リーダーの資質を見る傾向にあります。そのため、リーダーシップを発揮できたエピソードを伝えると効果的です。
「前職では経理のリーダーとして、チームの業務管理や指導を行ってきました。スタッフのミスが発生した場合、今後同じようなミスを起こすことがないよう指導しますが、伝え方を工夫することで、モチベーションの低下を防ぎました。
作業効率が良く、ミスの少ないスタッフの仕事のやり方をチームで共有し、お互いに学べる環境を作りました。
また、スタッフが高いモチベーションを保てるよう、努力している点などにいち早く気付き、褒めるようにしました。
その結果、チームワークも良くなり、ミスの発生も少なくなりました。これまで積み重ねてきたリーダーとしての経験を活かし、貴社での業務遂行に貢献したいと考えております。」
生産性をアピールした自己PR
自己PRで生産性をアピールしたいと思う場合、生産性を向上させた具体的なエピソードを伝えるようにしましょう。
どのような課題があり、どのような取り組みをして、その結果どうなったのか、企業にどのように貢献できるのかを述べます。
「私の強みは業務の効率化に真剣に取り組む姿勢です。
3年間、パソコン・タブレット・スマートフォンの生産ラインを見直す業務に従事しておりました。作業の効率化を図るマニュアル作成を手がけ、作業工程をシステム化することで、3年間で30%のコスト削減を実現しました。
これまでの経験を活かし、貴社の業務がより円滑に進むよう貢献いたします。」
コミュニケーション能力をアピールした自己PR
多くの業界でコミュニケーション能力の高い人材が必要とされています。さまざまな年代の人とコミュニケーションが取れる、人と話すのが好き、チームワークを大切にできるなどは効果的なアピールポイントです。
「5年間、飲食店のホール業務に従事してまいりました。
少しお待たせしているお客さまにはお声がけをしてお詫びをすることを徹底することで、トラブルを回避し、お客さまに気持ち良く過ごしていただけることを意識して仕事に取り組んでいました。
お会計の際には感想を伺うなど積極的に話を伺うようにした結果、常連のお客さまも増えて、お店の売り上げも向上しました。
このコミュニケーション能力を活かして、貴社の○○をより多くのお客さまに親しんでいただけるよう、貢献いたします。」
【状況別】転職の自己PR例文
転職を希望する業界や職種に関する経験の違いでも自己PRするポイントは変わってきます。そこで、未経験者、経験者、ブランクのある人といった状況別に転職の自己PRの例文をご紹介します。
経験者向けの自己PR
経験者の場合は、即戦力となることや応募先企業でやりたいと思っていることなどを伝えると良いでしょう。
「前職ではアパレル商品の広告宣伝を行っておりました。
商品ごとにターゲットとなる購買層が異なるため、リサーチ会社を使ったデータ分析により、ターゲットに合わせた宣伝媒体を特定し、売り上げの大幅なアップを実現しました。
これまで築いてきたメディア関連の人脈を活用できます。商材は異なりますが、貴社の○○をより広く浸透させるために、貢献したいと考えております。」
未経験者向けの自己PR
未経験の業界や職種に応募する場合、その職種に就きたい理由や、自ら学ぶ姿勢を伝えるようにしましょう。
「これまで事務職として、会社の経理を担当してまいりました。スキル向上のためにパソコン教室に通う中で、未経験でも仕事への熱意と学ぶ意欲を持っていれば、SEとして働けると知り、SEの仕事に興味を持つようになりました。
貴社のホームページを拝見し、労働環境整備に取り組まれる姿勢や社員の方々がやりがいを持って働かれている様子に感銘を受けました。
システム開発言語などSE業務に必要な知識やスキルを勉強しております。貪欲に学ぶ姿勢を強みにSEとして活躍したいと考えております。」
ブランクがある時の自己PR
職歴に6か月以上のブランクがある場合、希望している職種で活かすためのスキルアップをしていたなどの理由を伝えるようにしましょう。
「前職退職後1年のブランク期間がありますが、スキルアップを目指しパソコンスキルを伸ばすために勉強しておりました。
自己啓発したことを活かして、正確かつ迅速な事務処理で貴社の業務に貢献します。」
【年代別】転職の自己PR例文
年代が違えば、転職先企業が求める人物像も異なります。20代、30代、40代では社会人としての経験年数もさまざまで、アピールできる強みも違います。
ここでは、年代別に転職の自己PRで押さえておくと良いポイントと例文をお伝えします。
20代向けの自己PR
20代で転職を考えている方は、経験が浅く、具体的なエピソードを添えるのは難しいと感じるかもしれません。若手らしいフレッシュさや自ら学ぶ姿勢などを強みとしてアピールすると良いでしょう。
「私の強みは自ら学ぶ姿勢です。新卒で入社した企業で5年間、営業職を務めております。
入社して1年目は営業成績も振るいませんでした。そこで、営業で優秀な成績を残している先輩にお願いして、商談に同席させてもらいました。成功している先輩から貪欲に学び、2年目以降は右肩上がりで成績を伸ばすことができました。
貴社の○○をより多くのお客さまに手に取ってもらうために、営業スキルを向上させ貢献したいと考えております。」
30代向けの自己PR
30代では社会人経験が10年を超えている人も多いことから、具体的なエピソードを交えた自己PRが効果的です。
「10年間、アパレル販売の会社に勤めております。今では店舗の責任者として、店舗で働くスタッフの勤怠管理や売り上げを向上させるためのさまざまな施策に取り組んでおります。
働きやすさに配慮した勤務体制やわかりやすいマニュアルを作成し、新人教育を徹底したところ、アルバイトの3か月以内の離職率を〇%低減させられ、お客さま満足度も〇%向上しました。
これまでの経験を活かし、お客さまの要望に真摯に向き合う貴社の業務に貢献したいと考えております。」
40代以降向けの自己PR
40代では管理職の経験を持つ方も多く、リーダーの資質などをアピールしたり、チームとして上げた成果を用いたりすると効果的です。
「前職では成長中のベンチャー企業で、人事部のマネージャーとして勤めておりました。
常に人手不足であることが課題でしたが、スタッフの業務内容を洗い出し、外注できる業務は外注にし、生産のプロセスの効率化を図りました。その結果、スタッフの残業時間を〇%削減させられ、生産性も向上しました。
こうした経験を貴社の事業拡大のために活かしたいと考えております。」
転職先の企業が自己PRで見ている内容
企業が自己PRで何を見ているのかを把握していると、転職で受かりやすい自己PRを書くことができます。
ここでは自己PRで見られている3つの点を解説します。
- 活かせるスキルを持っているか
- 会社に合う人間性か
- 経験や実績を備えているか
活かせるスキルを持っているか
転職先企業で活かせるスキルを持っているか、募集要件を満たしているかが見られています。
自分の持つスキルが、転職先企業の求めている人材でマッチしていることをアピールしましょう。
会社に合う人間性か
企業側はできるだけ長く勤務してくれる人材を探しています。そのためには、転職先企業の社風や企業理念に合った人でなければなりません。
そこで見られているのが、応募者の人間性・価値観・仕事に取り組む姿勢などです。
企業研究をして、転職を希望する企業がどのような人物を求めているのかを理解し、その条件にマッチする資質をアピールするようにしましょう。
経験や実績を備えているか
企業側は自社の業務で即戦力となる経験や実績を備えているかも見ています。
具体的なエピソードや数字を示すことで、転職先企業が求める経験や実績を持っていることを説得力のある仕方で伝えられます。
転職でよくある自己PRの悪い例や注意点
自己PRを書く時の悪い例や注意点をご紹介します。転職の際に効果的に自己PRをするため、自分の自己PRが以下の点に当てはまっていないか確認しておきましょう。
- 自己紹介を書いてしまう
- 強みをアピールできていない
- 求めている人物像を理解していない
- 根拠が示されていない
自己紹介を書いてしまう
自己紹介と自己PRの違いを理解しておかなければなりません。自己紹介は応募者に興味を持ってもらうためのもので、自己PRは応募者の強みを知ってもらうためのものです。
自己紹介だけを述べても、企業側は応募者が自社で働く姿をイメージすることはできず、採用するメリットも感じられないでしょう。
自己PRでは自分の持つスキルや経験、資質などを伝え、具体的にどのように応募先での業務に貢献できるかを説明する必要があります。
強みをアピールできていない
自己PRの強みとして、誰でも実現できるようなことを書いてしまうと、採用担当者に「強み」として受け取ってもらえなくなります。
「継続力」「責任感」などのよくある強みでも、それが強みだと言えるオリジナリティのあるエピソードや、その強みをどのように応募先企業で活かすかが明記されていると、ほかの応募者との差別化が図れます。
求めている人物像を理解していない
企業が求めている人物像と一致する強みをアピールしなければ、「欲しい人材」と見てもらえる可能性は低くなります。
自己PRで強みを打ち出す上で、企業のホームページや求人案内などから、どのような人物が求められているのか、入念な企業研究が不可欠です。
根拠が示されていない
「私の強みは○○です。」と述べただけでは、説得力に欠けます。根拠として、定量的な数値や具体的なエピソードなどを示せると良いでしょう。
また、抽象的な表現だけの自己PRも企業側には伝わりにくいものです。実際にどのような行動を起こしたのか、その結果どのような成果が得られたのかを示します。
例えば、ただ「大幅に向上した」「目標を達成した」というだけでは、根拠として弱いため、「〇%向上した」「前年比の〇倍という目標を達成した」などの数字を示すと説得力が増します。
転職の面接で話す自己PRのポイント
転職の際に、面接で自己PRを話す時の4つのポイントをご紹介します。落ち着いて面接官に訴える仕方で話せるよう、以下のポイントをヒントにしっかりと準備しましょう。
- 長く話しすぎない
- 過去の経験を交えて話す
- 自信を持って話す
- 臨機応変に受け答えする
長く話しすぎない
長々と話してしまうと、話の要点がぼやけてしまい、何が言いたいのか面接官に伝わりません。
面接での自己PRは長くても2分以内に収めましょう。最初に結論を短い文で述べて、その根拠となるエビソードや実績を示し、応募企業での業務にどのように貢献したいのかを示します。
簡潔で筋道立てた流れにすることで、話した内容が伝わりやすくなります。
過去の経験を交えて話す
自分の強みの根拠となる過去の経験を交えて話すようにしましょう。面接官は初対面の人で、あなたがどのような経験をしてきたのかを全く知りません。
そのため経験を話す際は、どのように考え、どのように行動したのか、その結果どうなったのかといった内容を具体的に話すよう意識することが大切です。
そして、過去の経験を将来、入社したらどのように活かしたいのかを伝えると、面接官はあなたが自社で働いている様子をイメージしやすくなります。
自信を持って話す
不安そうな表情で自己PRを語っても、面接官に魅力的な印象を与えるのは難しいでしょう。面接では自信を持って、快活な話し方を意識します。しかし、謙虚さも忘れてはいけません。
自信を持って話すには、入念な準備と練習が欠かせません。転職エージェントのキャリアアドバイザーなど、プロからのアドバイスをもらったり、一緒に練習してもらったりすると自信を持って話しやすくなります。
臨機応変に受け答えする
面接では、面接官は予想していた質問と違う言葉で質問してくることがよくあります。「自己PRをしてください」と言われる場合もあれば、「実績を教えてください」「あなたの強みは何ですか」などと聞かれることもあります。
自己PRの内容を一語一句、丸暗記して臨むと、臨機応変に対応できずに戸惑ってしまうでしょう。アピールしたい点や経験、実績などは箇条書きにして、全体の流れを把握しておくことで、臨機応変に対応しやすくなります。
自己PRの添削を行ってくれる転職エージェント
転職の際に多くの人が悩むが「自分の強みは何か」という点です。そして、強みがわかっても「それをどのように伝えれば良いのかわからない」という人は少なくありません。
そのような時に心強いのが転職エージェントの存在です。転職のプロであるキャリアアドバイザーが客観的な視点でアドバイスしてくれます。
転職の自己PRを添削してくれる転職エージェントを3社ご紹介します。自己PRに悩んだら、ぜひ活用してください。
リクルートエージェント
株式会社リクルートが運営する転職エージェントです。公開求人と非公開求人、併せて60万件以上(※1)という圧倒的な数の求人を有しています。
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また、面接対策としても、過去の質問例や企業側の考えなどを教えてもらえて、どこをどのように強調して話せばよいのか指導してもらえます。
模擬面接もお願いできるので、臨機応変に対応できるよう事前に練習しておけます。
(※2)厚生労働省「人材サービス総合サイト」における有料職業紹介事業者のうち無期雇用および4か月以上の有期雇用の合計人数(2021年度実績を自社集計)2022年6月時点
マイナビエージェント
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また、応募書類の添削もやってもらえます。アドバイザーは応募先企業が書類のどこに注目しているのか、どのような人材を求めているのかを熟知しているので、的確なアドバイスを与えてくれます。
面接に苦手意識のある方には模擬面接のサポートあり、質問への受け答えの方法や話す速度や強弱などのアドバイスに加えて、応募先企業が面接で知りたいと思っている情報は何かなどを教えてもらえるので、面接通過率がアップします。
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16問の設問に答えると、自分のアピールポイントを診断してもらえます。また、会員登録すると、自己PRのサンプルや自己PR作成のアシストツールも利用可能です。
自分で作成した職務経歴書や履歴書は、転職市場に精通したキャリアドバイザーに添削してもらえます。プロである第三者に評価してもらうことで、「強み」として自信を持って自己PRできるでしょう。
書類選考に通過すると、模擬面接や面接の答え方のアドバイスなどの面接対策のサポートも受けられます。これらのサポートをフル活用して、内定の獲得につなげましょう。
まとめ
転職の自己PRは、たくさんアピールできる強みがあるからといって、長々と書いたり話したりすると、逆効果です。
応募書類と面接に共通するコツとして、短い文章で簡潔に伝えることです。応募先企業が求めている人物像と自分の強みが重なる部分に絞り、具体的なエピソードや数字を交えると、説得力が増します。
面接では、自信も持って快活に答えることを意識しましょう。謙虚さも忘れてはなりません。
自分のアピールポイントがわからない人は転職エージェントを活用して、転職のプロの視点からアドバイスをもらうと良いでしょう。無料で利用できるサービスですので、転職の成功率をアップさせたい人はご活用ください。
気になるけど、なかなか話しづらい。けどとても大事な「お金」のこと。 日々の生活の中の身近な節約術から、ちょっと難しい金融知識まで、知ってて得する、為になるお金の情報を更新していきます。